宣伝のため教団映画のTシャツを着て市民マラソンに出場し最後尾を激走する信者(『ゆきゆきて、地球神軍』より
|
上映は卒業制作展「FDA2018」の一環として、学内展2月11・12日両日午前11時から大阪芸大キャンパス内で、学外展3月3日午後7時50分から映画館「あべのアポロシネマ」で予定されている。
町の自動販売機に教団映画のポスターを無断で貼りまくってまわる信者(『ゆきゆきて、地球神軍』より)
|
すでに卒業制作作品として大学に提出され、「学科特別賞」の受賞が決まっているという。
幸福の科学の300万円のエル・カンターレ像などを古物商に持ち込み鑑定してもらう藤倉善郎氏。果たしてお宝のお値段は?(『ゆきゆきて、地球神軍』より)
|
しかし、いわゆる「アンチ映画」ではない。幸福の科学を「信仰する者」と「批判する者」、そして作品を作っている監督自身を「知らない者」として、3者のそれぞれの視点から幸福の科学を捉えようとするものだ。愚直に活動する信者の姿には、好感すら持てる。信者の真剣さと、「北朝鮮」「CIA」「守護霊」「悪魔」といった、批判者や知らない者からすると荒唐無稽としか思えないワードとのギャップを、そのまま見る者にぶつける。
悪人でもなければ、ことさらに理性を失っているようにも見えない、ごく普通の真面目そうな人が、傍目にはどう見てもおかしい教義や世界観に心酔し奉仕する。カルトに共通する光景だ。幸福の科学を単純に「おかしな集団」「笑える」で片付けてしまう姿勢では把握することができない側面を見事に捉えている。予告編映像を見たある元信者は、本紙にこう語った。
「映し出されているのは、ただの我々の日常なのに、頭がクラクラする」
成田氏自身、Twitter上で作品について、こう説明している。
作中、イラストを用いた基本教義の解説もある。幸福の科学に詳しくない人が見ても多面的にこの教団を知ることができる作品だ。本作は決して「一方的に」教団を批判する反プロパガンダでもなく、教団を賛美するプロパガンダ映画でもありません。— 映画 「ゆきゆきて、地球神軍」 (@Inumoarukebadon) 2018年1月28日
なので教団の信者さんにこそ偏見なく見ていただきたいです。
僕は偏見なく幸福の科学の門を叩き、自分なりの結論を出しました。
幸福の科学の意見とアンチの意見、分量は同じです。
しかし1月27日に予告編映像がYouTubeで公開されると、翌日、大学から監督の成田氏に連絡が入った。幸福の科学が大学に対して、「法的措置」を予告して上映中止を要求してきたという。
成田氏によると、取材は「プロパガンダ映画にはしない」などと説明した上で信者たちの了承を得て行われており、編集にあたっては弁護士の助言も受けているという。「表現の自由」や「学問の自由」をめぐる問題として、作品の内容もさることながら、上映が実現するかどうかにも注目が集まりそうだ。
幸福の科学・大悟館(教祖殿)を公道から撮影しようとする藤倉氏と取材を妨害する幸福の科学職員ら。昨年10月以降の一連の「大悟館騒動」のそもそもの発端は、実はこの作品の撮影だった(『ゆきゆきて、地球神軍』より
|
「ドキュメンタリー映画と表現の自由をめぐっては、過去に『ザ・コーヴ』や『YASUKUNI』が社会的な関心を呼んだ。『ゆきゆきて、地球神軍』が直面しているのも、まさに同様の問題だ。私個人としてもやや日刊カルト新聞社としても、この作品の上映を全力で支援していく。しかし幸福の科学を信じる者・批判する者・知らない者という3者の視点から描かれていることに、この作品の価値がある。教団を批判する立場から作品に出演している私が先頭に立って上映を支援することは、作品のバランス感覚を損ないはしないか心配だ。この映画を観たいと思う人、表現の自由を守るべきだと考える人、カルト問題に取り組む人、映画関係者、メディア関係者など、私以外の人々から、それぞれの立場での意見表明や支援活動が広がることを切に望む。ひとりの学生が、これまでプロのドキュメンタリー監督でもなし得てこなかったテーマを10カ月間もかけて手がけ、大学生活の最後を飾る卒業制作展で公開しようと宗教団体をむこうに回して奮闘している。ぜひ、多くの方の支援をお願いします」
◇2018年度大阪芸術大学大学映像学科卒業制作展:DFA(Daigei Film Award)2018
『ゆきゆきて、地球神軍』の上映
学内展:2月11・12日両日午前11時から大阪芸大キャンパス内
学外展:3月3日午後7時50分から映画館「あべのアポロシネマ」
参考記事
togetter/幸福の科学ドキュメンタリー映画『ゆきゆきて、地球神軍』公開。告知後すぐに幸福の科学から上映取りやめの抗議と圧力が。
2 コメント:
藤倉氏の本(「カルト宗教」取材したらこうだった)に、当時北大の学生だった藤倉氏がインターネット上に載せた文章の削除を求め(?)ライフスペースが北大の学長宛に抗議文を送った、という話が載っている。その当時は結局、サークルや大学への迷惑を考えて記事を取り下げた藤倉氏であったが、折れたことに対して紀藤弁護士から批判されたのであった。勝手な推測ではあるが、この体験は今の藤倉氏の活動を支える力の源であり、原風景であろう。
それが1998年の話だというから、20年後になるわけか。大学生が制作した幸福の科学に関するドキュメンタリーの公開中止を求め、幸福の科学が大学宛に抗議文を送った。いやぁ、幸福の科学も粋なことをするなぁ。大学側の対応も楽しみだ。
予告編を見たところ,軽いタッチのエンタメ映画のような・・・
大阪芸大さんはなかなかイキな大学のようですね。
制作した成田天音さんも,オチャメな方のような。
ここは是非,天下に向けて堂々と発表させてあげたいところです。
我々にお手伝いできることが何かありますか?
あればなんなりとお教えください。
成田天音さん,ガンバレ!
大阪芸大さん,アホカルトごときにビビるな!
コメントを投稿