公式には青瓦台が先に「歓迎する」と言い、1分後に安倍首相が「行く」と言った形になる。この1分間に韓国外交の現状が凝縮されている。
ポイントは2点ある。まず、青瓦台が平昌五輪に日本の大統領を招待していながら、韓国政府は安倍首相が来るかどうかを日本のメディア報道で知った。大使館が新聞報道に驚いているころ、日本政府が「行く」と電話してきた格好だ。
そして、韓国政府は平昌五輪の2カ月前に韓日による慰安婦合意を検証した。一方で、安倍首相を平昌に招待してから、1カ月たっても応じる兆しがないために焦った。そんな中、安倍首相が来るというので、安倍首相自身が発言する前に青瓦台が「歓迎する」というメッセージを発したのだ。
慰安婦合意は完璧で満足がいくものではない。こういう問題は「恨(ハン)を晴らす」と思って解決できるものではないということを東京で毎日感じている。「力」と「計略」が必要だ。焦れば負ける。韓国は1分を我慢できず、下手な外交を展開している。