
 
僕がタスク管理に使っている手法はタスクシュートだが、万人受けする方法だとは思っていない。
だがタスク管理というテクニック自体は否定されるものではない、と考えている。それにも関わらず、周囲を見回してもキチンとタスク管理を行っている人の数は多くない。
タスク管理は仕事上でのコアスキルにあたるはずなので、誰しもが必須のスキルだと考えている。であるならば、なぜ皆タスク管理をしないのか。
とあるきっかけで、それについての考察を行ったので書いてみることにした。
 
忙しくないと、タスク管理のやりがいがない
とあるきっかけと言うのは、おたふく風邪にかかり自宅待機をせざるを得なくなったことだ。
仕事を休んで自宅待機していても、仕事は無くならない。なので、やらざるを得ない仕事は自宅でおこなった。しかし、すべての仕事を自宅で完結する事は環境的にできなかった。(業務遂行に必須なソフトが、自宅にはない)
普段は1日8時間働くが、自宅でできる仕事の分量だけだと自宅で仕事に追われることは無い。そのような環境になって初めて気が付いたのだが、タスク管理をするモチベーションが、めっきりとなくなってしまった。
仕事がみっちり詰まっている訳ではないため、タスク管理をしてやるべきことをテキパキとこなす必然性がないからだ。
だいぶ雑な仕方で、目につくものから適当に手をつけたしても、1日にやるべき量は十分こなすことができる。であればタスク管理など必要ない。必然的な帰結である。
 
忙しくないと勘違いしている
この経験から分かったことは、普段からタスク管理をしていない人と言うのは、それほど忙しくない人ではないかということだ。忙しくないからタスク管理に習熟する必要がない、というのであれば理解できる。
しかし一方でそのような人たちは、割と長い時間残業しているように見受けられる。であるならば、そういった人たちは「忙しくない」ではなく「忙しくないと勘違いしている」人たちなのではないだろうか。
 
不満がなければ改善もない
一般的な話だが、改善活動に必要なのは問題意識だと言われている。自分の環境に問題があると気がつかない限り、それに対する改善と言う事は実行できないからだ。当然のことである。だから僕は常に改善を実行できるよう、半径10メートル以内にある不満には目を光らせているつもりだ。
残業しがちな人は、もしかしたら自分のことを忙しいにも関わらず、忙しくない人間だと考えているのかもしれない。
自分が忙しいと思っている(不満に感じている)のであれば、何らかの対策を当然とるはずだ。例えばそれらの対策の一つが、タスク管理である。
つまりタスク管理を実行しない人たちの多くは、自分の環境に問題があるとは考えていないのではないだろうか。
 
タスク管理しない人にタスク管理させるには
では、どうやってそのことに気が付かせることができるか。
「タスク管理をすれば忙しい環境を改善できる」という実感がなければ、なかなか学ぼうとする気にはならないであろう。タスク管理は技術であるため、一朝一夕で身につくものではないからだ。
以前、職場でタスク管理の勉強会を開いたことがあるが、「参加して欲しい人ほど参加してくれない」というジレンマを経験した。
いまだにそのジレンマを解消する妙案を思いついておらず、結論は出ていない。でもささやかな提案として、この本を紹介して終わろうと思う。
 
250個もあるテクニックのうち、何割かだけでも自分のものにできれば、少なくとも現状が改善されることは間違いない。タスク管理だけでなく、人生を楽しく過ごすためのテクニックが満載の良書である。ぜひ熟読して、自分の血肉として欲しい。
- 始めよう「人生を変える7つのライフハック」
- 時間管理「時間は増やせる」
- タスク管理「小さな勝利を積み重ねる」
- 集中力・ストレス対策「やる気も仕組み化」
- 読書・情報収集・学習「情報は減らして管理する」
- 発想・アウトプット・思考「自分だけのアイデアがある」
- コミュニケーション&チーム「味方は増やせる」
- 日常生活・旅行「ちょっとした快適さを」
- 習慣化・やめない技術「人生を変える小さな習慣」
 
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