​「すごい美人」と付き合いたい

もし、美人な人を好きになってしまったら? あなたがよっぽど自信家でない限り、すぐに諦めてしまうかもしれません。でも、それがただの美人ではなく、すごく美人な人だったら、もしかしたらチャンスがあるかも。今回の「ワイングラスのむこう側」は、そんなすごく美人な女性の口説き方です。

すごく美人な人はあまりモテない

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

「すごい美人」ってあまりモテないのをご存じですよね。もうこれ、どんなすごい美人に聞いてもみんな「そうなんです。私、全然モテないんです」って答えます。すごい美人ってどのくらい美人かというと、みんな小さい頃に「宝塚に入れば」と言われたことがあって、もう学校にひとりしかいないくらいの美人で、他の学校でも知られてるくらいで、女性からも「綺麗……」ってうっとり眺められて、まずイジメとかもされないくらいの美人が「すごい美人」です。

その次の普通の美人はみんなに「あの美人さん」って感じでちやほやされてます。何とはいいませんが美人が多いとされる職業についていて、パーティや合コンでも常に「美人のポジション」が与えられます。その次の「意外とかわいいよね」なんて言われる女性たちが「一番モテる」とよく言われます。どうしてなのかと言うと、男性が声をかけやすく誘いやすいからなんです。

男性ってどうしても最初は「見た目」で女性を判断するのですが、美人に声をかけられるのは、自分に自信がある男性だけなんです。だからそれ以外の男性は自然と、「意外とかわいいよね」な女性に声をかけるというわけです。

さて、「すごい美人」は、本当に男性から声がかかりません。彼女たちを誘うのは地位も名誉もお金も持っている自信のある男か、根拠はないのに自信がある勘違い男か、既婚者の悪い男だけです。既婚男性は、断られても傷つかないから「今度、食事でもいきましょうよ」と誘うわけです。勘違い男性は「自分のレベルがわかってない」から、勘違いで声をかけてしまうわけです。

そんな「すごい美人」に恋してしまった男性から「ぼくなんか身分違いだとはわかってるけど、となんとかしたい。どうすれば彼女を落とせるでしょう」っていう相談を、先日bar bossaのカウンターでされました。考えてみました。もし僕が「すごい美人」を誘ってお付き合いさせてもらうにはどういう作戦でトライすればいいのか。そうしたら、いいアイディアがでてきました。ちなみにこのアイディア、周りの複数の女性たちが「林さん、それいける。それは女性、落ちる」と保証してくれました。というわけで今回は「すごい美人とお付き合いする方法」です。

すごい美人とおつきあいする方法

まず、本人に直接「マリさん、僕、マリさんのことがすごく好きなんですけど、マリさん、すごい美人だからモテるのはわかってるんです。でも、1回だけでいいから僕にチャンスをもらえませんか? 1回だけ、僕とお食事に行ってください」と伝えてしまいます。

そうすると、すごい美人は実はそんなにモテないので、普通は「お食事くらいなら」ってなります。そのとき、「やった~!!」って心から喜んでください。喜んだところを見せてあげてください。そして彼女が一番好きな食べ物を聞いてください。もう焼き肉でもお寿司でもフレンチでもなんでもいいんです。その場で聞きましょう。

聞いたら、そのジャンルの「絶対に美味しいお店で、すごく雰囲気のいいお店」を探します。自分でわからなかったら、詳しい友人なんかにも聞きましょう。相手の経験値にもよりますが、この1回目のチャンスを確実にものにしたいので、1人につき「万」はかかるお店にしましょう。ちゃんとしたお店なら1万円を超えればだいたい美味しいし、サービスもすごく行き届いています。彼女も必ず満足します。「うわああ、美味しい!!」って彼女にひとこと言わせたら、もうかなりポイントは高いです。

さて、もちろん食事代はこちらで持ちます。食事が終わったらバーなどには行かずに、サッとお別れしましょう。彼女は、「あれ?」って思うはずです。そして後日、彼女から「美味しかったです。ありがとうございました」みたいなメールが来たら、こう切り出しましょう。

「すいません。あともう1回だけ僕にチャンスをください。お昼デートを1回だけしてください」

まあ、普通はしてくれます。そこそこ高い食事をごちそうしてますし、前回サッと帰ったので面倒な人や危ない人だとは思われてないはずです。僕はここで「動物園デート」をオススメします。もちろん彼女が喜ぶデートは他にもあると思います。ポイントは「ゆっくりと歩きながら会話ができて、明るくて、おもいっきり彼女を楽しませる」です。ベタに遊園地でもいいかもしれません。

そして、最後にまたすごく美味しい食事に行って、「もしよければ、お付き合いすることを前提に、これから時々、僕とデートしていただけないでしょうか」って頭を下げます。ここまでが僕の考えた作戦です。

ちなみに、ここで断られたとします。しかし、実はある「すごい美人」と付き合うことになった男性にこんなことを聞きました。

「1回でへこたれちゃダメ。1ヶ月くらい間をおいて、また『あと1回だけお食事に付き合ってください』ってトライするくらいじゃなきゃダメ」

もちろん、ストーカーみたいになっちゃダメです。そしてその男性は「彼女、5年間付き合ってる男性がいたんだよね。でももうその彼が彼女を丁寧に扱わなくなってて、その隙に『食事だけでも』って言ったんだ」とのことでした。もちろん、「すごい美人」だけではなくすべての女性に、この作戦は使えると思います。あなたの健闘を祈ります。

ケイクス

この連載について

初回を読む
ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

waga2008 老若男女問わず、誠実にお誘いすればそうそう断られることないとは思うけど、今度○○っていう海外の有名なお店が静岡に支店をだすので試しに一緒にいきませんか?とかキャッチーな誘い方は高確率だとは思う。 「すごい美人」と付き合いたい|林伸次|https://t.co/L9rk4o3Zd6 29分前 replyretweetfavorite

mamemicchi 女の人って、自分を大切に扱ってくれる男の人が好きなんだと思う。 https://t.co/n2n6reiaIU 41分前 replyretweetfavorite

yoko_ping 全く美人でない私でも共感する。多分全ての男女の恋愛指南だと思う。 41分前 replyretweetfavorite

feilong 2件のコメント https://t.co/HmnTswvhX1 約1時間前 replyretweetfavorite