2018年、数多くの注目作品が生まれる中で、特にキープしておきたい作品をランキング形式で紹介するぞ。
ランキングの基準は完全に筆者の主観なのでその点はご了承頂きたい。
10位:Days Gone
発売予定:2018年
ジャンル:TPS
ハード:PS4
開発:SCEベンドスタジオ
「極限の世界で生き残る、希望と葛藤――人類を壊滅的に追い込んだパンデミック後の世界。生き残った者たちの生き様とは」
『Days Gone』は意欲的なTPSだ。鍵となるのはバイク、オープンワールド、そしてサバイバル。パンデミックにより無政府状態となったオレゴン州で、主人公は素材を集めてクラフトしたり、襲い来るゾンビのウェーブを打破することになる…ようだ。
謎に満ちた本作に期待する根拠は、開発元がSCEベンドスタジオだから。有名な大型作品は取り扱っていないが、VITA版アンチャーテッドやレジスタンス等を長年手がけており、ノウハウは十分持っていると考えられる。そこにSIE(ソニー)の手も加わり生まれようとしてるのが、この『Days Gone』だ。
ゾンビ、オープンワールド、クラフトと、意欲的な要素が大量に詰め込まれた作品。逆に言えば、地雷臭がプンプンするとも言えるのだが、そこはベンドスタジオの底力と、何よりSIEという強力なバックアップに期待したい。『The Tomorrow Children』の二の舞いになることがないことを祈るだけだ。
9位:Nintendo Labo
発売予定:2018年4月20日
ジャンル:???
ハード:Switch
開発:任天堂
Switchの周辺機器として、Switchをピアノやロボット等、様々な玩具に見立てられる段ボールと、それらを実際に遊ぶためのソフトがセットになった作品。
それは突如として発表された。段ボールである。段ボールを組み立てると、それが小さなピアノのような鍵盤になり、そこにSwitch本体をぶっ刺して鍵盤を引くと、なんとSwitchからピアノの音が出るのである。
これが2018年に任天堂が送り込む刺客、『Nintendo Labo』だ。要はSwitchのダンボール製の周辺機器とソフトのセットなのだが、実に上手い作品に思える。段ボールという低コストの資材によってコストを浮かせるのもそうだし、ゲームに触れる機会の少ない、子供や高齢者にも馴染みのある素材で、幅広い層にアプローチしている。
かといて、歴戦のゲーマーが無視できる逸材ではない。実際意外なほど何かを組み立てて遊ぶのは…その…楽しそうに見える。何より、現代でも通用する実力は去年証明済みなのだから疑う余地はない。
たださすがに、「なんとなく面白そう」程度にしか予想できないので9位という位置になったが、2018年の大穴、ダークホースはコイツだ。シールでデコる事も可能…らしい。
8位:project octopath traveler
発売予定:2018年
ジャンル:RPG
ハード:Nintendo Switch
開発:スクエア・エニックス
スクウェア・エニックスによる完全新規RPG『project octopath traveler』。ドット絵で構築された2Dの世界を、8人の無名の人物と共に冒険するという、クラシックな方向性が全面に打ち出された作品。
その在り方は正しく「スクエニJRPGの集大成」とも言うべきで、スクエニが世界に誇る『FF』はもちろん、『ロマンシング・サガ』『クロノトリガー』『ブレイブリーデフォルト』といった時代やターゲット層に拘らず、様々な流派を引き継いでいる。
使われている技術自体も、単なる2Dドットと見せかけて、「HD-2D」と呼称された最新のグラフィックスが起用されており、戦闘システムも単なるターン制に留まらず、独自のブースト・ブレイクシステムを採用するなど、全体的に硬派な作風に仕上がっているようだ。
こうした大人も楽しめる古典的RPGを今一度遊べる、というだけでも楽しみなのだが、Switch専用ソフトという点も気になる。こうした古き良きまったりしたRPGを、Switchごと携帯できるというのも、現代ならではの贅沢な楽しみ方と言えるのではないだろうか。
7位:FARCRY 5
発売予定:2018年3月27日
ジャンル:FPS
ハード:PS4/Xbox One/PC
開発:UBIモントリオール
藪に忍び込み、敵の喉を掻っ切り、発見される前に殲滅する、ーターを掛け合わせた「ゲリラFPS」として最も注目されている『FARCRY』シリーズ最新作。
今回の舞台はアメリカのモンタナ州に存在する架空の郡「ホープ・カウンティ」。カルト教団「エデンズ・ゲート」により支配され、主人公は彼らの支配を打倒するために立ち上がる、というストーリー。
本シリーズの魅力は、何と言っても多様な攻略法。ゲリラFPSということで、正面から暴れても、裏から暗殺しても良いのだが、今作からビークルも大きくフィーチャリングされ、トラックやヘリ、飛行機で突入するなど、もうやりたい放題だ。
とは言え、攻める拠点によって配置も色々異なるので、戦略を練る楽しさも十分あり。そして何より、本作から大々的にCOOPが実装され(存在自体は4からあったが)、友達と一緒にホープカウンティで暴れまくれる。筆者が本作で特に期待している要素の一つだ。
あと密かに期待しているのがストーリー。UBIは社会派なテーマを取り扱うことで有名で、『アサシンクリード』で歴史を、『Watch_Dogs』で監視社会やSNSを、『Ghost Recon』では麻薬カルテルの実態に迫っている。今回は特に「アメリカの新興宗教」ということで、一層型破りな物語が期待できそうだ。
6位:A Way Out
発売予定:2018年3月23日
ジャンル:アクション・アドベンチャー
ハード:PS4/Xbox One/PC
開発:Hazelight Studios
2人の男が刑務所を脱獄するまでを描く、クライム・アドベンチャー。Hazelight Studiosの完全新作だ。
本作の特色は、何と言ってもほぼCOOP前提のゲームシステム。2人の主人公を操作し、協力させることで、パズルやアクションを突破していくという斬新なシステムを採用している。
本作の開発を担当したHazelight Studiosは、一人で2人の主人公を同時に操作する異色のアドベンチャーゲーム『Brothers』を開発しており、同じ「2人の主人公」という設定への拘り、情熱を伺わせている。本作は私もブログで高く評価させて頂いているだけに、次回作への期待も高まっている。
思えば、シングルプレー、マルチプレーと比べ、COOPというジャンルは今ひとつ注目を浴びていない。その中で実質COOP専用タイトルと言える本作を出してくれたことを賞賛したい。(私自身もCOOPを好んでプレイしているので)
加えて驚くことに、EA社の発表によれば、無料で購入時にフレンドへ1本プレゼント出来る「Friends Pass」を導入する予定。これは凄い。あとは、日本語版のローカライズさえ実現したら…。
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5位:Marvel's Spider-Man
発売予定:2018年
ジャンル:ACT
ハード:PS4
開発:Insomniac Games
www.youtube.comマーベル・コミックの大人気ヒーロー『スパイダーマン』の完全新規ゲーム作品。箱庭化したマンハッタンを舞台に、得意のアクションで駆け抜ける。
まず目を引くのが、本格的なアクション、そしてリアルな町並み。これまで『バッドマン』『デットプール』といった例外こそあれど、基本的にゲーム化されたアメコミ作品はメディアミックスの一端に落ち着いていたが、本作はこのゲームプレイ・トレーラーからも本格的に一からビデオゲームとして構築されたことが伺える。
そして何と言っても、驚くべきは「開発:インソムニアック」「販売:SIE」という豪華な出演陣。両者共に無数の名作タイトルを送り出した大御所で、特にインソムニアックは名作『ラチェット&クランク』を始めとして、『Sunset Overdrive』や『Resistance』など、爽快感ありながら奥深いアクション・シューターを徹底して研究・開発した実績がある。
まるで本当にスパイダーマンに乗り移ったかのように、華麗にして違和感のないアニメーションもさながら、ストーリー、演出、レベル等にもトレーラーから拘りが垣間見える。アメコミファンでなくとも、本作は要チェックだ。
4位:キングダムハーツ3
発売予定:2018年
ジャンル:RPG
ハード:PS4/Xbox One
開発:スクウェア・エニックス
スクウェア・エニックスの開発にディズニーが全面的に協力し、ディズニーキャラクターたちも登場する、スクエニにとって名実共に看板シリーズの最新作。
古くは2002年にシリーズの端を発する『キングダムハーツ』。まともな続編は6年ぶり、ということになるのだろうか。
そのプレッシャーに応えるかのように、公開された前情報は膨大だ。驚くべきは、大人気CGアニメ『トイ・ストーリー』の参戦だろう。筆者も慣れ親しんだウッディたちと肩を並べて戦うのは実に楽しみだ。それに、最新の映像技術で再現されたファンタジーの世界にも胸が高まる。
とは言え、やはりこれほどのビッグタイトルをどう取り扱うのか、それだけでも興味が湧く。スクエア・エニックスのゲームの中では、初期のゲームデザインを維持し続けている作品でもあるので、その最新作は現代でも通用するのか。スクエニの実力が試されている。
3位:Detroit: Become Human
発売予定:2018年
ジャンル:ADV
ハード:PS4
開発:Quantic Dream
『HEAVY RAIN』『BEYOND』等のADVで知られる、フランスのチーム、クアンティック・ドリームのPS4専用の最新作。
舞台は近未来のデトロイト。ここでは人型アンドロイドが数多の分野で人間に使役されているが、ある日彼らに自我と感情が宿り、人間に対する反抗が始まる、というかのフィリップ・K・デリックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を思わせるストーリー。
最大の特徴は、ADVならではの無数の選択肢および分岐がありながら、その後も物語が続くということ。仮に、主人公が敵に殺される、という最悪の展開になっても、なんとゲームはそのまま続くらしい。
従来のADVでは、基本的に選択肢=BAD ENDかゲーム続行かという、極めて「ゲーム的」なものが多く、その後海外では『Walking Dead』や『Life is Strange』など、選択肢がその後に影響する作品も増えたが、実際の「影響」の度合いは微々たるものだった。
『Detroit』はその常識を大きく変えようとしている。プレイヤーが選択によって強く物語に介入し、相互的に触れられるメディアとなり得るのか。物語そのものも、単に人間VSアンドロイドというわけでなく、人間サイドにもアンドロイドが存在する等、奥深い内容が期待できそうだ。
2位:モンスターハンターワールド
発売予定:2018年1月26日
ジャンル:ハンティングアクション
ハード:PS4/Xbox One(海外)/PC(海外)
開発:カプコン
国内外で人気を集め、当紙でも数々の記事を書いた、大人気アクションゲーム『モンスターハンター』最新作。据置機として本格的に開発された作品は、『3G』(HDver)以降6年ぶりとなる。
間違いなく国内では本年最も注目されている作品と言える『MHW』。無数のシリーズを輩出しながら、ここ数年は3DSのような携帯機が主で、最新の映像技術を実現できる据置機の開発は長年実現していなかった。
本作では、これまで「追加」し続けてきた要素をバッサリと切り落とし、新規プレイヤーや古参ファンにも受け入れやすくした上に、単なるアクションではなく導虫やスリンガーといった「狩り」要素を全面に押し出した上、フィールド移動はシームレスという最新機ならではの要素もしっかり拡張済み。
一方、携帯機でのノウハウもバッチリ活用されており、武器種は14種類用意され、それらのアクションも最新のものに加えて、新たに追加されている。モンスターも新フィールドのものから、既存のものまで揃っているようだ。新規、古参、リタイア組、全てのファンをターゲットに据えた作品であることは間違いない。
無論、筆者は既にβ版をプレイ済み。色々驚いた点はあったのだが、やはり表現の進化と、それがもたらすゲームプレイの進化が最も感動的だった。本作のモンスターは、ちゃんと「怖い」、間違いなく強者と感じる程のディティールだ。あぁ、久々に狩りに没頭したい。
Red Dead Redemption 2
発売予定:2018年
ジャンル:TPS
ハード:PS4/Xbox One
開発:Rockstar Games
ロックスター・ゲームス開発のオープンワールド西部劇アドベンチャー『Red Dead Redemption』、その8年ぶりの続編。アメリカ西部のアウトローとして男たちはリボルバーを手に取る。
待ち続けた。あの作品の続編を。あの荒野での銃撃戦、心地よい蹄の音、乾ききった空気を。まさか本当に続編が出るとは、思いもしなかったのに。
2010年に発売された『Red Dead Redemption』の発売前の評価はあまり芳しいものではなかった。ロックスター最新作といえ、舞台は19世紀末期の西部アメリカ。自動車は走ってすらいないし、マンハッタンの摩天楼もない。『GTA』のような華々しいゲームは期待できなかった。
だが実際に発売されると、不朽の名作として語り継がれた。舞う土煙、走る馬、物々しいリボルバー。全てが圧倒的に高品質で、本当に自分がアメリカ西部に迷い込み、アウトローとして犯罪に手を染めているのではないか、という実感が湧いてくるような、とてつもない没入感があったのだ。加えて、極めてハードボイルドなストーリー、リアルなフィールドと相まって、完全に「遊ぶ西部劇」として完成されていた。
逆に言うと、初代で余りに完成されてしまった作品と言える。『MH』や『KH』のように続編を出したことは一度もなく、故にレジェンドとして語られた作品でもある。果たして今それと同等の、いや超えることは出来るのか。『GTAV』で培った能力と、オンラインプレイの進化に期待したい。