2018-01-25

修士課程を出て公務員になります

文系M2。先日修論を提出し、報告会も終え、修了がほぼ確定した。

修論の出来はひどい。本当にひどいものだ。半永久的に地層処分するレベルでひどい。

それでも通して(追い出して)くれた先生方のご厚情に感謝するしかない。

来春からは、地元九州)の役所就職する。

地元では超安泰のコースに乗れたわけだ。

これから友達作って、BBQでも行って、嫁さんもらって子供つくって暖かな家庭を……

悪くない。

ぜんぜん悪くないのだが、

近い将来、「俺の人生こんなもんじゃねえ!!!」って自意識暴走しそうで怖い。

役者になりたかった。

それで、暴力的なまでのコンテンツ集積力がある東京、の大学に進学した。

わず演劇サークルに入った。外部のワークショップや公演に顔を出し、名を売ろうとした。

小劇場界で見たものは、死屍累々だった。演劇しか残っていない人たちが、不安をかき消すために日夜狂乱する。

ここは無理だ、と見切りをつけた。

研究者になりたかった。

学部入学時点で、院に進むことはなんとなく決めていた。

卒論では専攻内の賞をいただき、周りからだいぶ褒めそやされた。

博士課程まで進む覚悟も決めていた。

しかし、いざ大学院に放り出されると、一歩も動けなくなった。

何となく関心のあるテーマは山ほどある。

でも「研究」って何をすればいいかからない。誰も教えてくれない。

その分野の古典的理論書に手を伸ばしてみた。さっぱりわからず投げ出した。

何一つ得られた実感がないままに、時間けが過ぎていく。

この時点でM19月

それからしばらく錯乱状態に入り、最小限の仕事だけ済ませて実家避難した。

切迫した状態だったから、故郷が美化されて見えたのだろう。

帰ろう、と決めた。

地方就職するとなると、やはり手堅いのは公務員

それから公務員試験勉強を始めた。たぶん人生いちばん勉強したと思う。

最終合格が出たM29月まで、研究にはほとんどノータッチだった。

就職が決まったのはいものの、M211月研究テーマがほぼ決まっていないという惨憺たる状況だった。

何とかテーマこじつけて、ボロボロ疲弊した頭を使い、無残な論文(らしきもの)をぶん投げた。

こんな体たらくで獲った学位に、何の意味があるのだろう。

サークル新年会に、一人生意気な後輩がいた。

こいつがとにかく煽ってくる。

「院まで行って公務員かよ~www」「ドクターひよったのか~www

「なんか文句あっかコノヤロウ」とは返せなかった。

なんせ隠してた思いを、全部引き摺り出してくれたのだから。チクショウ!

自分は平凡な人間だと、腹の底から納得する必要がある。

単調な日常幸せなのだと、腹の底から納得する必要だある。

そうでもしないと、劣等感に押しつぶされて首でも吊りそうだ。

諦められるかな?無理そう?

臭い小劇場に、味気ない研究室に、新宿の雑踏に、私の屍が舞い戻りやしないか、切実に恐れている。

  • anond:20180125013512

    後輩に煽られて黙ってるとか情け無いのう

  • anond:20180125013512

    暴走するなよ。 世の中には価値のないゴミが山ほどいて、成功者の人生を滅茶苦茶にする。 安泰というものは、何事にも変え難く、誰にも譲るべきものではないのだ。

  • anond:20180125013512

    まだ働いていない増田に言ってもあれだけど地方の役所って安泰なの?ブラックそうにしか思えないが。 都内のそこそこの大学出たなら、普通に都内の企業に就職した方が辛いことあっ...

  • anond:20180125013512

    地方公務員とか超勝ち組じゃん。理系、しかも工学系でもドクターはキツイのに、文系のドクターとか怖すぎる。そもそも文系はドクター取れる人が少なすぎるし。マスターでそんな状...

記事への反応(ブックマークコメント)

 
 
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