愛知県は24日、西三河児童・障害者相談センター(児童相談所、岡崎市)の一時保護所に入所していた同県豊橋市のアルバイトの少年(16)が23日に自殺を図り、搬送先の病院で死亡が確認されたと発表した。
県によると、少年は深夜の徘徊(はいかい)や家出などを繰り返し、県警が補導、児相に通告し、今月11日に個室に入所。23日午後6時ごろ、夕食時間になっても出て来なかったことを不審に思った職員が、洗濯物を干すポールに布団のシーツを掛け、首をつっているのを見つけた。県警が詳しい状況を調べ、自殺と判断した。
個室には鍵はなく、心理学の専門職員が同日午後4時10分ごろ、面接した際は普段と変わりなく会話をし、自殺の兆候は見られなかった。またドアの窓ガラス越しに職員が室内を定期的に点検していたが、異変には気付かなかったとしている。
少年は父親と関係が悪かったといい、父親が「面倒を見ることができない」と引き取りを拒んでいた。2月1日に、自転車の窃盗容疑で家庭裁判所の少年審判を受ける予定だった。
県児童家庭課の川合光久課長は「残念なことが起きた。問題点を検証し、再発防止に努める」と話している。(共同)