朝鮮日報

平昌五輪:米国の意向で開会式出席決めた安倍首相

■「米国が安倍首相に平昌行きを強く要請」

 また、米国の強力な圧力も安倍首相の平昌行きに影響を及ぼしているとのことだ。産経新聞は同日、日本政府高官の話として、「実は、米ホワイトハウスからも安倍首相に(ペンス米副大統領と一緒に)開会式に出てほしいという強い要請があった」と報じた。また、「韓国に対し、行き過ぎた対北朝鮮融和政策に走らないようクギを刺したい米国が、パートナーとして安倍首相を指名した形だ」とも伝えている。米国が韓国政府の対話加速をけん制するため、安倍首相の背中を押したこということだ。

 安倍首相は同日、「文大統領に、北朝鮮に核・ミサイル計画を放棄させるため、圧力を最大限まで高めていく方針からぶれてはならないことを直接伝えたい」と述べた。これは、米国と連携した対北朝鮮協力の強化が、韓国訪問時の主要議題になるということだ。日本政府内には今も、韓国政府が南北対話のために国際的制裁・圧力での協力を壊すかもしれないという見方がある。今月16日のカナダ・バンクーバー会議で河野太郎外相は「我々は(南北対話で現れた)北朝鮮の意図をあまりにも純真に(naive)受け入れたり、北朝鮮の魅力攻勢(charm offensive)に目をくらませたりしてはならない」と語った。

■「慰安婦合意の履行要求」

 「安倍首相の訪韓決定で韓日関係改善を楽観するのは早い」という指摘もある。日本国内の反発を鎮めるため、安倍首相が慰安婦問題などで強硬な姿勢を取る可能性が高いからだ。

 自民党議員らは同日、外務省の実務担当者などに「首相が平昌に行って何を得られるというのか」「韓国と国際社会に『日本は慰安婦合意履行に固執しない』という間違ったメッセージを与える恐れがある」と追及したと報じられた。安倍首相は、こうした世論を意識して衆院本会議で、「慰安婦合意について日本政府の考え方を明確に伝えていきたい。韓国側に約束を誠実に履行していくよう働きかけていく」と述べた。菅官房長官も「(安倍首相が平昌に行くからと言って)慰安婦合意を1ミリたりとも動かす考えはない」と言った。

 韓国大統領府関係者は「日本がそう言ってきたら、『前政権の合意で慰安婦問題が解決したと見なすことはできない』という一貫した見解を述べる」と語った。韓日首脳会談で顔を紅潮させて言い合う状況になることもあるということだ。

東京=金秀恵(キム・スへ)特派員 , 金真明(キム・ジンミョン)記者
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