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私のリーダー論

「僕と同じタイプでは失敗する」 柳井正氏の後継者 ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長(下)

2018/1/25

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長

 世間の注目が集まるファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏の後継者問題。柳井氏は、「後に続く人は、自分のやり方では失敗するからやるな」と強調、創業者のマネでは新たな成長はないという。今、世界の小売業界は、米アマゾン・ドット・コムの脅威など変革期にある。ファストリの未来をどう考えているのか、柳井氏にあますことなく語ってもらった。

■英語が苦手でも外に出ろ

 ――若い人の育て方をどう考えていますか。パワハラ企業だと非難されたこともありましたが。

 「もっと元気出せよ、といいたいね。経営はスポーツと同じでやってみる以外に上達する方法はない。自分の経験から、よくわかるんです。トライしたら、案外やれるんです。世界で20年、30年と長くビジネスの第一線にいる経営者を見ると、最初は英語もわからずに欧州や米国、アジアに飛び出している人がいっぱいいるんです。もっと外にいったほうがいい」

 「当社も人材を海外に送っているし、この動きはより加速します。仮に海外で失敗しても、日本に戻ってきて成功している例はいっぱいあるんですよ。経験しないと、世の中や世界がどう動いているかわからないよ」

 ――今、メガバンクを筆頭にミドルクラスのリストラも始まりそうです。柳井さんは外部からの人材、特に幹部となる人材にどんな人を求めていますか。

 「挑戦できる人です。本当の意味で『地頭』がいい人がほしいな。論理だけではなく、センスというか、感情が理解できる人。東大を卒業したようなエリートは、暗記力はあるだろうけど、経営は実行なんです。だから、理解力と実行力がある人がほしいね」

 「銀行は、日本でも優秀な人たちが集まっています。挑戦していこうと考える人は多いだろうから、そういう人はいくらでもほしい。経営ができる人材がいれば、世界中どこにいってもビジネスができる」

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