2016-05-24 11:04:20

ジャンプライズ特殊構造に関して。

テーマ:ブログ


オールウェイクの開発に着手してからブランク構成に関してジャンプライズ特殊構造と言い続けてきました。

ただ今後はジャンプライズ特殊構造から名前を変更し、ジャンプライズ特殊コンセプトと呼ぶ事にします。

例えばバイアス構造のような特殊な製竿法を自身で生み出したわけではないからです。
あくまでブランク構成面と求めたコンセプトが特殊なわけであり、特殊構造と謳うと誤解を招くおそれがあるからです。(実際に昨日あったので。)

金型まで一人で完結させているルアー開発とは違い、ロッド開発に関しては、信頼している国内一流ブランクメーカーの技術者とタッグを組み、開発を進めています。

弊社がOEMを依頼している国内一流ブランクスメーカーの最新技術を導入させて頂いた上
で共同で技術者と相談しながらブランク構成に関して私が全て指示を出していく形です。

そもそもOEMで開発をお願いしている立場ですから自身で特殊な製竿法を生み出す事にチャレンジする事自体が残念ながら今は不可能なわけです。

話は変わりますが今年の夏にジャンプライズ工場兼事務所が完成します。
敷地内にスイムテスト&研究用の20mプールの導入。
魚目線で横からも下からもあらゆる角度からスイムチェック&スローモーション撮影が可能になります。(今まではプールを貸し切りスイム撮影&テストをしていました。)

またCADデータからの削り出しサンプル製作用マシンを4台設置。
ホログラム転写マシンと鉛製造も可能な環境を導入しました。
ロッド試作用の窯を自社に導入する事を当初は考えていたのですが、これがまた様々な諸事情から簡単には設置出来ないのが現状です。自身で技術者として特殊な製竿法にチャレンジするのは夢なのでいつかは実現したい。

話が反れましたがオールウェイクに求めるコンセプトが特殊なのでブランクスメーカー様の歴史の長い過去を振り返ってもこのようなロッドを製作した例がなかった。
過去にない特殊なブランク構成が求められる事は必須でした。
技術者と力を合わせて開発がスタートしました。





105マルチに求めた点を簡潔にまとめると下記のようになります。



1.重量を190g前後、一般的なサーフロッドレベルに抑えた上で45度角度で7キロ負荷、90度角度で4キロ負荷をクリア出来る、シーバスロッドとして規格外の強度を出す事が大前提。

2.中弾性素材をメインに使用するが限界までダルさを排除し、操作性面で高弾性素材に近いフィーリングを出す事。
操作している時は高弾性の使用感に近づけながらも、魚が掛かったら中弾性の素晴らしさを発揮し魚を暴れさせずに制御する能力を融合させる。


3.層間剥離(コシ抜け)の進行を限りなく抑える事 。

4.ティップは素材の弾性を落とし柔らかくも折れにくい構造。キャスト後に素早く収束しブレない限界の範囲内で調整する。

5.ファイト時に中弾性特有の力強く全体で粘りながら曲がりつつも、大型魚のコントロールが瞬間的にきくように根幹部分だけは入りこませないように調整する。ただし硬さは出さない。





中弾性素材の最大のメリットは力強い粘りと限界強度の高さ。
また重量級ルアーの飛距離が格段に向上する。

デメリットは操作性(感度)の鈍さと素直に曲がりすぎてしまい大型魚を瞬間的に寄せきれない事。


この中弾性素材の素晴らしさを最大限に活用した上でデメリット面を限界まで抑え込み、操作性を高弾性素材に近づけたブランク構成がジャンプライズ特殊コンセプトになります。



話は変わりますが、全国釣竿公正取引協議会のルールについて調べてみました。

関係者様にも確認を致しました。



まず弊社独自のブランク構成の事をジャンプライズ特殊構造と呼ぶ事に対しては問題がないとの返答。

弊社OEM工場にも確認致しましたが、ジャンプライズの今回のブランク構成は特殊構造で全く問題がないとの事です。

また弊社考案ではないですが最先端技術を導入しているので最先端技術と表記する事も厳密に問題はない。(この点は守秘義務契約の為公開出来ません。)




製竿法のみを構造と呼ぶのではなく、ブランク構成も特殊であれば構造と呼びます。




構造という日本語を調べてみましょう。



①一つのものを作り上げている部分部分の材料の組み合わせ方。また、そのようにして組み合わせてできたもの。仕組み。


② 物事を成り立たせている各要素の機能的な関連。また、そのようにして成り立っているものの全体。



ブランク構成を特殊構造と表現

する事に対して何も問題はないですね。


弊社は全国釣竿公正取引協議会の非会員ですのでそもそもルールは適用外ですが、良い機会だと思い徹夜で勉強いたしました。



ロッド構造の表現としては面白い物もあります。


製竿法の特殊技術A製法があったとします。


このA製法を採用しているメーカーが各社名前を変えて○○製法と謳うので同じ製法でも名前がたくさん存在してしまう。難しい世界です。




ジャンプライズ特殊コンセプトという表現であれば、求めた特殊なコンセプトから始まり、ブランク構成、工場の最先端技術の導入、複雑なプリプレグの組み合わせ等全てを指すのに最適な表現であると考えました。



長くなりましたが以上です。



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コメント

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2 ■無題

例のブログ記事から色々と見させていただいています。

今回の件については、本当にすばらしい対応だと思いますし、そもそもロッドを開発する情熱に関しては、井上氏を超えるテスターはいないのではないでしょうか?
買う側としては確かに誇大広告というのは気にはなりますが、営業を齧ってる私としては、売る=・・・は似て非なりではと思っていますし、例のブログ管理人様のおっしゃる事も分かる部分も多々あります。

失礼な言い方だとは思いますが、賛否両論が飛び交うメーカーという事は、釣り界ではかなり大きな功績があると思います。これからも応援しますので頑張ってください。

個人的な事を申し上げると、もうちょっとぶっ飛び君95Sの量産体制をお願いします(笑)

※もうお忘れかとは思われますが、以前「パクリプス」という名目でドリフトペンシルを真似してハンドメイドルアーを作ったMOSS77という者です(笑)

1 ■無題

どんどん 会社も井上さんの 頭脳も進化していく~!

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