トップ > ニュース > 政治
解放記念日に南ベトナム旗掲揚、仏教徒らに最高で12年の禁錮刑
2018年1月24日 23:43 発信地:ハノイ/ベトナム
【1月24日 AFP】ベトナムの国営メディアは24日、仏教徒の活動家4人がベトナム戦争(Vietnam War)で打倒された南ベトナム(ベトナム共和国)の旗を掲げ、反国家的プロパガンダの罪で収監されたと報じた。
一党独裁体制を敷くベトナム共産党の保守的な指導部は2016年以降、反体制派に対する取り締まりを強化している。
4人は仏教の一派であるホアハオ(Hoa Hao)教の信徒。4人のうち1人が2016年、南ベトナム解放記念日として祝日に定められている4月30日に、ベトナム戦争時に米国の支援を受けていた南ベトナムの旗を掲げたという。
旗は黄色と赤のデザインで、ベトナム戦争時は現政府の長年にわたる宿敵だった南ベトナム政権のシンボルでもある。同国ではこの旗を掲げることは扇動的とみなされている。
4人の裁判が行われたアンザン(An Giang)省発行の新聞によると、裁判は23日にわずか1日の審理で結審し、「反国家的プロパガンダ」の罪で4人に6~12年の禁錮刑が言い渡された。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights Watch)が先週発表した報告書によると、同国では反体制派100人以上が「単に基本的な権利を行使しただけ」で収監されたという。
ベトナム政府は、報告書は真実ではないとしている。(c)AFP