捕鯨の町 太地町が姉妹都市提携

日本の古式捕鯨発祥の地とされる和歌山県太地町は、同じ捕鯨を行っているデンマークの自治領、フェロー諸島の町と今後、連携を深めていくため姉妹都市の提携を結びました。
太地町では、小型のクジラやイルカを入り江に追い込んで捕獲する追い込み漁が県知事の許可を受けて行われていますが、毎年、捕鯨に反対する団体などが集まり抗議活動を行っています。
こうした中で、太地町の三軒一高町長は、同じ追い込み漁を行っているデンマークの自治領、フェロー諸島の町、クラクスヴィークと連携を深めようと姉妹都市提携を結ぶことを提案し、調整を続けてきました。
そして、今月、現地を訪れてスコルハイム町長と会談し姉妹都市の提携を結びました。
協定書では、「2つの町は、古来より海洋生物資源に大きく依存し、その持続的な利用を通して文化を育み、アイデンティティーを確立した」としたうえで、「幅広い分野で密接な交流を行うよう努力する」と定めています。
太地町では、今後、漁業関係者の技術交流や学生の相互訪問などを実現したいとしています。
三軒町長は、「提携を結ぶことができてよかった。交流を深めるとともに両者が連携して反捕鯨活動にも対応していきたい」と話していました。