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寝屋川監禁

精神疾患診断後は受診させず 両親を起訴

 大阪府寝屋川市の柿元愛里さん(33)が自宅で監禁され、衰弱の末に凍死したとされる事件で、愛里さんが精神疾患と診断された2001年を最後に、両親は医療機関の精神科に相談には訪れながら、一回も愛里さんを受診させていなかったことが24日、捜査関係者への取材で分かった。大阪地検は同日、父親の工員、柿元泰孝(55)と母親の由加里(53)の両容疑者を監禁と保護責任者遺棄致死の罪で起訴した。

     起訴内容は07年3月から、中からは開けられない二重扉付きの間仕切りした2畳間に愛里さんを監禁。十分な食事を与えず、適切な室温管理もせずに全裸で生活させ、昨年12月18日ごろ、栄養失調の状態で凍死させた、としている。死亡時の体重は19キロだった。地検は認否を明らかにしておらず、処分保留としていた死体遺棄容疑は不起訴とした。

     捜査関係者によると、愛里さんは01年に複数の医療機関で精神疾患と診断されていた。両被告は府警の調べに「暴れるので02年から部屋に閉じ込めた。療養のためで監禁ではない」と供述。一方で、この時期以外の受診記録はなかったという。

     自宅の監視カメラの映像記録では、小学~中学生とみられる愛里さんが複数の部屋で閉じ込められている様子も残っていた。泰孝被告は複数の部屋に愛里さんを入れていたことは認め、「部屋から出てきてしまうので、間仕切りした2畳間を02年に改造して外に出られないようにした」と経緯を説明しているという。【山田毅、村田拓也】

    市危機管理室が対応一元的に取りまとめ

     大阪府寝屋川市は監禁事件を受け、市内を巡回する職員が気づいた虐待や孤独死の兆候を、市危機管理室が一元的に取りまとめて対応する新たな仕組みをつくった。

     職員が税金徴収やケースワーク業務による家庭訪問、ごみ収集業務などで地域を巡回した際▽新聞や郵便物がたまっている▽夜でも明かりがつかない▽同じ洗濯物が干されている--などの異変を危機管理室に連絡。事実確認の上、緊急性があれば警察や消防にすぐに通報する。行政支援が必要な場合は担当課が対応する。

     北川法夫市長は22日、命を守る大切さを記した宣言文「キャッチSOS!」を全職員に配布。「尊い命が失われたことは痛恨の極み。全職員が意識を高め、町の見守りを進める」と訴えた。【加藤佑輔】

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