個人投資家の書く本は・・・
今回は、先日読んだ「新高値ブレイク投資術」について書きます。
この本の存在は知っておりましたが、手を出さずにいました。
これまで個人投資家が書いた本を何冊も読みましたが、今でも読み返す本はほとんどありません。
読み返すのは下記の本ぐらいでしょうか。
本当に儲かる株・成長する株を自分で見つけられるようになる本 (アスカビジネス)
上記の著者は、有名なブログを運営されているのでご存知の方も多いと思います。
他にも「みきまる」さんや数名の有名な個人投資家を尊敬しフォローしております。
しかし、上記以外の方で有名な個人投資家の方々が出した本は、正直、読んでがっかりしたものが多かったです。
ピーター・リンチなどの偉人の本を読む方が100倍良いと個人的には考えています。
ただ、今回の「DUKE。」さんの本は読み易く、内容も面白かったです。
この方も兼業の個人投資家です。
兼業投資家の方々にも使い易い手法、そしてわかり易い解説で、この本はあっという間に読み終えます。
偉人本こそが最も勉強になるとの考え方は変わりませんが、日本株式に精通し、情報通信が発達した相場においては、現代の優秀な投資家のアイディアも非常に勉強になります。
『 1勝4敗でもしっかり儲ける新高値ブレイク投資術』は6章に区切られ、220ページほどの本です。
ここから、大枠の内容と個人の感想をまとめたいと思います。
※もちろん詳細はあえて割愛します。
1章から引き込まれる
1章の主な内容は昔のご自身の経験について。
投資ビギナーとしてどの銘柄で儲けて、どの銘柄でどのように失敗したのか明確に記載されています。
2005年までの上昇相場に乗り、レバレッジを最大限まで利用して、短期間で資産拡大されました。
これは現在の上昇相場でも同様な状況の投資家も多いと思います。
そして、最高の相場環境から「ライブドアショック」を契機に最悪の相場に変わり、大転落劇を迎えました。
ここでは3倍のレバレッジが仇となりました。
ゾッとするほどリアルなお話です。
ここから多くの投資家がそうであるように、失敗から教訓を得て、新しい投資法を模索し、それに出会います。
「DUKE。」さんにとってそれは、オニールの投資法でした。
2章、3章で新高値ブレイクの基本を
「DUKE。」さんの投資先の選び方は、チャートなどのテクニカルから入り、良さそうなものを見つけるとファンダメンタルで追求する感じですね。
タイトル通り、新高値で買ってさらなる上昇を狙う投資法です。
PERや企業の成長力の考え方は非常に参考になるので、ぜひ読んでみて下さい。
2章の中で「ほとんど動かない株式を長期保有するのは時間の無駄」との内容を記載。これは全くもってその通りですね。
私も企業分析を投資の中心に据え置くファンダ派ですが、ただ割安なだけの銘柄に投資はしません。
上昇のきっかけが見えるものであり、少しのテクニカル要素を考慮してGoが出る銘柄に投資するよう気を付けています。
3章では「ビッグチェンジ」と表現し、上昇のきっかけについてまとめられています。
事例を使って紹介されているのでわかりやすいです。
4章、5章では新高値ブレイクの実践を
具体的にチャートを用いてどこでエントリーするのか、損切りするのか判断基準を学びます。
そして、業績チェックのポイントを端的に記し、独自の業績予想のやり方も教えてくれています。
数値を用いた解説は大変勉強になりました。
「会社が描く中期計画に乗るか乗らないか」の判断基準に教えてくれます。
「DUKE。」さんは高成長の会社の会社資料をわくわくしながら読むそうですが、私も同様です。あの感覚が大好きで企業分析をしている面もあります。
会社資料を読む際のポイントもこの章で紹介されています。
中期経営計画などを読む際に、どこに注目すれば良いかわからない方は参考になると思います。
6章では勝つ投資、負けない投資
最終章である6章では、どんな相場でも負けない投資をするためのポイントを紹介しています。
7つのポイントでまとめられています。
私は、特にポイント3の『危険サイン』についての記述は勉強になりました。
相場が天井ではないかチェックするのに役立つ方法なので、日経平均が高値を更新し続ける現在では大いに参考になると思います。
もちろん、他のポイントも重要項目でした。
以上です。
個人の感想なので、読み手が異なれば全く違う感想を持つかもしれません。
私自身が未熟な投資家ということもあり、この本の魅力を十分にお伝えできていないかもしれません。
ぜひ手にとって確かめてみて下さい。
【紹介図書】
最後までご覧頂きありがとうございました。
私はまだ視聴していませんが、DVDもあるようです。
【DVD版】
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