<※写真は本文とは関係ありません>
「エルサゲート」動画の製作に携わった人物による告発??
当ブログでもこれまでに2回取り上げた「エルサゲート」(児童向けコンテンツを装って子どもたちに精神的ショックを与えるおそれのある映像を混ぜ込んだ動画がYouTubeに大量にアップロードされている騒動)ですが、どうやらまた動きがあったようなのでお知らせしますね。
その前に、「Reddit(海外の掲示板)にエルサゲート動画の製作に携わったという人物からの告発が掲載されていた」という旨の記事が話題になっているようなので、少し触れておきます。
上の記事なかで日本語訳されているエピソードはまるで短編ホラー小説ですね。しかし原文が投稿されていたのは Reddit 内の「nosleep」というボードで、一見した限りこれはホラー系のネタをシェアし合うための場所のようです。したがってこの告発は単なる創作の可能性が高いと思います。
しかしこの事件、背後に巨大な陰謀が存在するのではないかとつい勘ぐりたくなるような異様さを備えているんですよね。
- アクターによる実写の寸劇やアニメーション(CGアニメ、クレイアニメ)など、単なるいたずら目的にしてはやたらと手の込んだ、製作に時間もお金もかかったと思われる作品が多い。
- しかもそれらの動画が大量に製作され、多数のチャンネルから膨大な数アップロードされている。
- 多数のクリエイターが個別に動画を製作していると思われるが、それにしては動画の内容にやけに共通点が多くある。
などの点がこれまでに指摘されています。
「中国当局が摘発を開始」という報道
「エルサゲート」の真相がなかなか明らかにならない中、ツイッターでこのような投稿を見つけました。
リンク先のフェイスブックページは中国共産党の機関紙「人民日報」の英語版のようです。
内容を要約すると以下のとおりです。
- 中国当局が「エルサゲート」動画の取り締まりを開始した。
- 広州の企業が「エルサゲート」動画を製作していたことについて微博(ツイッターに似た中国のSNS)を通して謝罪した。
- 「テンセント」など中国の大手動画サイトは土曜日から「エルサゲート」動画の削除を開始した。
製作していた業者が「捕まった」という情報はありませんが、特定されて謝罪に追い込まれるところまでは至ったということでしょうか。
さらに「人民日報」日本版にも以下の記事が掲載されていました。
フェイスブックの英語版とは内容に少し違っていて、「広州の企業が動画製作について謝罪した」という箇所は載っていません。
「エルサゲート」動画の製作元として疑われる国としてこれまでにロシア、インド、ベトナムなどがあげられていましたが、中国でも製作していた業者がいたということなんでしょうかね? 中国国内の動画サイトを対象に配信していたのか、または当局による規制をかいくぐってYouTubeにもアップロードしていたのかどうかはわかりません。また、世界の他の地域の「エルサゲート」動画製作者たちと何らかの関係があるのかどうかも不明です。
とりあえずYouTubeも中国国内プラットフォームも「子どもを狙った不適切動画は排除」という方向に向かってはいるようです。しかし「誰がどのような目的で、同時多発的に不気味な動画を大量生産しているのか」というのは依然として謎のままというのが現状のようですね。