AMD,GPU部門の人事を発表。Raja Koduri氏の後任はエンジニアリング担当とビジネス担当の二頭体制に
それによると,新しいRTGは,エンジニアリング部門とビジネス部門の二頭体制になる。エンジニアリング部門を率いるのはDavid Wang(デヴィッド・ワン)氏で,ビジネス部門を率いるのはMike Rayfield(マイク・レイフィールド)氏だ。両氏はいずれも,Su氏直属の部下となる。
ATI→AMD時代のWang氏は,「Radeon 9700」として知られる「R300」コアから,第1世代Graphics Core Nextアーキテクチャの立ち上げまで,GPU開発に携わっているので,今日におけるAMD製GPUの基礎に関与した一人と言ってしまっていいだろう。
その後の氏は,2012年1月にSynapticsへと移り,システムシリコンのエンジニアリング担当上級副社長を務めていたが,今回,RTGの技術面を統括するため,6年ぶりに古巣へ戻ってきたことになる。
Wang氏は今後,GPUの技術戦略やアーキテクチャ開発,ハードウェア開発,ソフトウェア開発など,エンジニアリングに関するすべての面を統括するとのこと。これまでのRTGは部門ごとにリーダーを立てていたため,情報の分散があったそうだが,Wang氏がすべてを見ることで,RTG内の意思疎通や情報の共有化が進むのではなかろうか。
氏の名前を“Michael”Rayfieldと書けばピンと来る人もいるだろう。氏は以前,NVIDIAでモバイルビジネスユニット,具体的には「Tegra」のビジネスを率いていた人物である。氏はNVIDIAを退職後,Micron Technology(以下,Micron)に移り,モバイルビジネスユニットの上級副社長兼ジェネラルマネージャーを務めて,モバイル部門の収益改善を実現したそうだが,AMDは,そうしたMicron時代の手腕を評価し,RTGのビジネス面を支えるキーパーソンとして同氏に白羽の矢を立てた格好である。
興味深いのは,Rayfield氏がエンドユーザー向けGPUやプロフェッショナル向けGPUのビジネスを担当する以外にも,今回の人事に合わせてRTGの下に移ったセミカスタムチップ部門も統括するとされているところだ。
AMDのセミカスタムチップと言えば,PlayStation 4シリーズやXbox Oneシリーズが4Gamer読者にはお馴染みだが,その部門を率いる人物が,任天堂のNintendo Switchに採用されるカスタムチップのベースとなるTegraのビジネスをかつて担当していたというのは,なかなかの巡り合わせと言えるのではなかろうか。
AMDのSu社長兼CEOは,RTGを率いる両氏が,製品開発にリーダーシップを発揮し,ビジネスに成長をもたらすと評価しており,プレスリリースの中で「ゲームやVRといったGPUマーケットで(AMDの)成長が続く」と自信を見せている。
これからのRTGが成功を収めるか否かは,二頭体制が上手くいくかにかかっていると言っても過言ではないだろう。両氏の活躍に期待したい。
AMDによるプレスリリース「Graphics Industry Leaders Mike Rayfield and David Wang Join AMD」(英語)
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