「アレクサ、おはよう。目覚ましを止めて」
朝、起きるとアマゾンエコー(人工知能AIを搭載したスピーカー)に話しかける。
「アレクサ」とはアマゾンが開発したAIアシスタントのこと。アマゾンエコーを作動させるキーになっていて、この言葉の後に質問すると、欲しい情報が次々に流れてくる。
「アレクサ、今日のニュースは?」
「パンダの赤ちゃんがすくすく育っています」
「今日の天気は?」
「午後からの降水確率は70%です」
「音楽をかけて」
「お好みのプレイリストを再生します」
「アレクサ、今日のスケジュールは?」
「今日は2件のミーティングが入っています」
冷蔵庫を開けるといつも飲んでいる炭酸水が少なくなっていた。
「アレクサ、炭酸水を注文して」
「わかりました」
街中には「アマゾン365」という店舗が設置されている。ここには無人コンビニ「アマゾン・ゴー」と、宅配拠点、カフェ、シェアオフィスが融合している。
「アマゾン365」には試着室も用意されており、アマゾンから届いた服を試着することができる。アマゾンが蓄積したビッグデータとAIによって、自分の好みに合わせた服をアマゾンが選んでくれる。
その服はアマゾン製だ。気に入ればそのまま持って帰ればいいし、そうでなければその場で返品できる。試着を終えると、コンビニの棚から好きな商品を取り、そのまま店を出る。
レジは不要。スマホのアマゾンペイで決済は終了している。
これは遠い未来などではなく、2022年の風景だ。あと4~5年もすれば現実になる。