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【格闘技】

村田諒太 油断なし 4月15日初防衛戦

2018年1月23日 紙面から

記者会見するWBAミドル級王者の村田諒太(左)と挑戦者エマヌエーレ・ブランダムラ(福永忠敬撮影)

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 ボクシングのWBAミドル級王者、村田諒太(32)が4月15日に横浜アリーナで初防衛戦を行うと、所属する帝拳ジムが22日、発表した。相手はWBA同級10位でIBFとWBCでは7位にランクされるエマヌエーレ・ブランダムラ(38)=イタリア。村田が同級王座の防衛に成功すれば日本人初となる。村田は13勝(10KO)1敗、ブランダムラは27勝(5KO)2敗。

 村田の表情が、見違えるほどに引き締まっていた。東京都内で行われた記者会見。同席した挑戦者ブランダムラの隣で、王者が戦士の顔になっていた。

 「チャンピオンになって以来、毎日忙しく、きょうまであっという間だった。だが、きょうでスイッチオン。ボクシングにだけ集中します」

 初防衛は王座を獲得するより難しいとされる。1995年に日本人初のミドル級王者となった竹原慎二も、翌96年の初防衛戦で陥落した。

 「初防衛の難しさはハングリーさを失うことや、チャンピオンとして戦うプレッシャーが原因だと思う。今回も僕が有利と言われると思うが、そういうときの方が心構えをつくるのが難しい」と、村田は分析する。だからこそ、油断はない。「挑戦者はKO率が低いが、そういうタイプの方がやりにくい。テクニックで勝ってきたということだし、10、12ラウンド戦うすべを分かっている。欧州王座も(16年12月に)獲得して今が一番勢いのある時だと思う」と警戒した。

 ブランダムラは14年、現WBO同級王者ソーンダース(英国)に8回TKOで敗れている。ソーンダースは村田陣営が戴冠前からターゲットとし、現在も統一戦の相手として視野に入れている選手だ。「比較されると思うので、いやがうえにも意識します」と村田。ソーンダース以上の内容で勝てば、世界的な評価はさらに上がり、統一戦などビッグマッチへの道も開ける。日本人史上初のミドル級防衛をステップに、さらに上へ。4月、村田の物語の第2章がスタートする。 

  (藤本敏和)

 

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