ヘルペスウィルスは大きく2つに分類されます。
- 単純ヘルペス(口唇ヘルペス、性器ヘルペス)
- 帯状疱疹(水疱瘡としても知られる。水痘ウィルスによる感染症)
ここでは性器ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウィルスを取り上げます。この研究では、痛みを伴い治療が難しいことで有名な性器ヘルペスをはじめ、ほぼすべての体の病気に対して、自然のパワーがいかに有効な解決策を提供できるかが示されています。
ハチミツでヘルペスを治す
再発性の口唇ヘルペスや性器ヘルペスに悩まされている 16 人の成人に被験者となってもらい、一度の発症時にはハチミツを、別の発症時には一般的に処方される抗ウィルス薬であるアシクロビル・クリームを塗布してもらいました。(ここで重要なポイントとして、薬もハチミツも性器ヘルペスを根本的に治すのではなく、症状を抑える効果しかないことをお伝えしておきます。)
興味深いことに、ハチミツが大変高い治療効果を示しました。
アシクロビルと比較して、治療に要した平均時間が、口唇ヘルペスでは43%、性器ヘルペスでは 59% も向上したのです。
またハチミツの場合、薬と比較して痛みやかさぶたも大幅に減らすことができました。 2 例の口唇ヘルペス、 1 例の性器ヘルペスがハチミツ治療で完全に緩和された一方、薬で緩和された例は一つもありませんでした。
この治療法を行う際に非常に大切なのは「生の」ハチミツを使うということです。生のハチミツは加工ハチミツに比べてはるかに高い効果を持っています。私のお勧めはマヌカ•ハニーです。半液体のものをお選び下さい。少量のハチミツを患部に直接塗るだけです。少なくとも 1 日 4 回塗ってください。できるだけ欠かさずハチミツが患部に触れている方が良いので、できればもっと多くの回数塗る方が効果があるようです。
副作用としては、アシクロビルでは 3 名の被験者で局部的なかゆみが見られましたが、ハチミツは繰り返し塗ったにも関わらず、副作用はありませんでした。
「再発性の口唇ヘルペスおよび性器ヘルペスの兆候や症状への対処として、局部的にハチミツを塗布することは安全かつ効果のあるものである」と研究者らは結論付けています。
ハチミツについて知っておきたいこと
ハチミツは感染症の薬として、ペニシリンが中心的な役割を果たしはじめる 20 世紀の始めまで広く使われていました。そしてここ最近、ハチミツは再び医療の分野で大きな注目を集め始めています。しかしすべてのハチミツが異なる方法で生産されており、同じ効果があるわけではない、ということに注意しなければなりません。
決して患部や傷口に塗ってはいけないハチミツもありますし、抗菌効果が他のハチミツと比べて 100 倍もあるハチミツもあるのです。
通常スーパーで手に入る加工精製されたハチミツは傷のケアに全く適していません。通常の国内産の「グレードA」タイプのハチミツは、むしろ、感染を促進させてしまう可能性があります。
またそれらのハチミツは食べた時にも、生のハチミツほどの健康効果はありません。
ニュージーランド産のマヌカ•ハニーは、その治癒特性と優れた効能のため、医療用品として実際に認められている特殊なハチミツです。しかし、マヌカほどの効果はありませんが、生ハチミツでも大丈夫です。
高品質のハチミツは部分的な傷のケアに有効です。ヘルペス患部の治癒に効果を発揮した理由は次の点です。
- 傷口の浸出液を除去する
- 糖度が高く、微生物の成長が抑制される
- 働きバチがハチミツの中に分泌する酵素(ブドウ糖酸化酵素)が傷に触れると、微量の過酸化水素を発生する
さらにマヌカ•ハニーには他のハチミツにない治癒効果もあります。
臨床試験によると、マヌカ(薬効植物)の花から集められた花粉を含むマヌカ•ハニーは 250 もの臨床株のバクテリアを除去できることがわかりました。実験の対象となった耐性菌として以下のものが挙げられます。
- MRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)
- MSSA(メチシリン感受性黄色ブドウ球菌)
- VRE (バンコマイシン耐性腸球菌)
- ヘリコバクター・ピロリ(胃潰瘍の原因)
抗生物質耐性菌による感染症や薬剤の連用などの問題点を考えると、天然成分で、様々な症状に効果のある治療法として、ハチミツを改めて利用することは良い代替治療といえるでしょう。
ヘルペスに効くその他の自然療法
ハチミツの他にも、ヘルペスの治療に効果がある成分をご紹介しましょう。
- リシン(必須アミノ酸)
- ビタミンC
- アロエベラ
- レモンバーム(メリッサ)
- レスベラトロール(ブドウの種から取れる抗酸化物質)
- にんにく
- ラクトフェリン(初乳に含まれる抗菌タンパク質)
これらの有効成分は全て効果がありますが、この他にも、これまでの経験で一番効果があった 2 つの方法があります。
- ホメオパシー ヘルペス シンプレックス―ホメオパシーのフォーミュラなのですが、大変効果が高いと思います。毒性がないので、安全で、全く副作用がありません。
- 感情解放テクニック (EFT) ―実際に鍼は使いませんが、心理的な鍼治療といえると思います。鍼治療の経穴を手でとんとんとたたいて、免疫系を疲れさせ、感染症が体に入り込む原因となった感情面の悪い癖を、エネルギーを利用して解放していきます。感情の根源に辿り着いたら、免疫系が活力を取り戻し、数々の遺伝子が、体調の回復を助けます。
私は経験のない方法ですが、ビタミン D を多く摂るとヘルペスの感染を抑える事ができることを示す事例もあります。一日一回 50,000 単位を 3 日間摂取すると多くの人に効果が見られたとする報告もあります。
ビタミン D を普段あまり摂取しない人、日光に当たらない人には、効果が特に顕著にあらわれるかもしれません。
ビタミン D の体内濃度を検査して、通常の濃度より低い場合は、ビタミン D の摂りすぎになる可能性があるので、この方法はおすすめできません。しかし、ビタミン D の濃度が適正であればそもそも感染症にかからないで済んでいたことでしょう。
ビタミン D はインフルエンザ、咳、風邪のほか、ヘルペスをはじめとするほとんどの典型的なウィルス感染にも効果があります。