コトキロクーShukadiary

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前担任からの電話でわかった、学校教育がいつまでも変わらない原因

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息子の小学校では、昨日から新学期が始まりました。
でも、息子は行きません・・・行けません。

 

先日、年賀状のお返事をお手紙にして、これまでの経緯と今の状況を前担任へ伝えました。

 

shuka-diary.hatenablog.com

 

すると数日後、前担任が電話をくれました。
開口一番、「心配していたんですよ」と。

 

前担任はとても物腰がやわらかく、いつも穏やかな顔をしていて子供たち一人一人に合う配慮をしてくれます。

 

学年が上がってからは担任ではなくなってしまい、なかなか話す機会がなかったけど、それでも会えたときは息子の様子などを話していました。
でも、夏休み明けに現担任が教室を分けてからは会うことも少なくなってしまい・・・。

 

それ以降、前担任も息子の様子を知ることができなくなったそうです。
詳しくは下記に書いています。

 

shuka-diary.hatenablog.com

  

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聞いても「大丈夫」と返され、「こうした方が」と前担任が現担任に言っても配慮をせず。
これは教室が合同であった夏休み以前もずっとそうだったと。

本当にたくさんのことを話しました。
そして、色んな事実を知って。
私が知ってしまっていいものかということまで、先生は話してくれました。

 

どうしてそんなに詳しく教えてくれたり、そんなに親身になってくれるのだろうとはずっと思っていました。
先生は先生の目線ではなく、一人の親としての目線で話してくれていたんです。

 


 

「実は、私の家族も息子くんのように障害があって。同じようなことが原因で、不登校になってしまった経験があって。
特に発達障害のある子供は、一度学校に行けなくなってしまうとすごく長引いてしまいます。

 

だから昨年度担任だったときも、息子くんの特性や繊細さを知って、一歩間違うと不登校になってしまうかもしれないと思っていて。
だから状態を見ながら加減したりして配慮していました。

 

息子くんのことを1年間見てきて、私はすごく理解できたし、どんな配慮をするべきかというのもわかるので、学年末に次年度も担任をやりたいとお願いしました。
合わないクラスメイトとは学級を離すようにともお願いしました。でも上が希望通りにはしてくれず、一緒になり。
しかも支援学級未経験の先生が息子くんの担任になってしまい。

 

当初は先生2人(前担任と現担任)で担当を分けて、一つの教室で、ということだったので息子くんと合わないクラスメイトに対しても、息子くんやほかの子供たちが辛くならないように配慮してきました。」

 

(ほかの子供たち・・・?
息子だけでなく、ほかの子供も同じようにイヤな思いをしていたとは。)

 

 


「息子くんやほかの子がイヤな思いをしていたのは、声が大きすぎることと、力が強すぎること。(息子は生理的な部分も苦手です)
これは日常的にあって、息子くんだけでなくほかの子も耳をふさぐほどの声の大きさで力も強くて。
何度も声の大きさに注意するように工夫して配慮をしていたのですが、なかなか改善せず。

 

現担任はあまり注意しません。
だから担当だけでなく教室も分けてしまったことで、注意する人がいなくなってしまった。
実質的に野放しになってしまって、息子くんはずっとがまんしていたのではないかと思います。

 

息子くんは繊細で敏感で、 人の気持ちに真面目にこたえようとする子供だから、先生や周りの期待だったり、言われたことを忠実に守ります。
だから友達にイヤなことをされても、がまんしなくちゃと思っていたのではないかなと。
情緒障害や自閉傾向の子供は、音や環境に左右されやすいので、そこに最大限の配慮が必要なんです。

 

○○くんはどんなに相手が嫌がっていても、自分の思い通りにしたいと思っているタイプの子供です。
だから息子くんに対して配慮が必要だったのに、現担任はいくら言ってもなかなか対応してくれず。
もしかしたら、いまも重大さに気づいていないのかもしれません。」

 

息子は夏休み明けからずっと、色んなことに耐えていたんだと思うとやるせない気持ちでいっぱいになりました。

 

 


「冬休みに入るまで、息子くんの欠席理由は職員室内では頭痛・腹痛となっていました。
いつも「お腹の調子はどう?」と現担任から連絡が来ていたのは、職員室内で周りに病気ではないということがばれないようにしていたのではないでしょうか。
ばれると現担任にとっては都合が悪いでしょうから。

 

冬休みに入ってから、息子くんの欠席理由を初めて教頭から聞きました。「親が次年度までは来ないと言っていた」と。まるで親が来させていないかのようでした。
私はそれとなく、自分のクラスに入れた方がいいと言いましたが、スルーされました。」

 

前担任から聞いて、すべてのつじつまが合う気がして。
交流学級の子供に書かせたお手紙も、しつこい電話も。
お腹なんてとっくに治ってると言ったのに、毎回のようにお腹の調子どう?って聞いてきたことも。

 

「自分はこれだけのことをした、それでも来ない」という自分にとって都合の良い証拠を残すためのものだったのではないだろうか。
そう思うと、いや確証は得られないけど・・・現担任の対応にずっとモヤモヤしていたのは、こういうことなんじゃないかと思って。

 

まんまと騙されたような気持ちにもなりました。

 

 


「実は普通学級から支援学級を希望して受け持つ先生は、普通学級より人数が少ない分楽だろうと思って希望する先生も少なくありません。
でも、一人一人に手厚い配慮が必要な支援学級は楽ではありません。

 

先生方の多くは、楽しいことから学ばせようとしていません。楽しく学べれば、多少頑張らなくてはならないときも頑張れる。私はそう思っています。
でもそういう先生が少ないので、息子くんに限らず今の子供たちは辛いと思います。
始業式が辛い子だってたくさんいるのに、そこに気づかない先生は本当に多いんです。

 

私はだから、学校が楽しく通えるように楽しいことをたくさんやりながら指導しています。でもそれって、本当は当たり前なんですよね。」

 

支援学級が普通学級でダメだった先生や、指導力がないのに希望してくることが多いというのは以前から知っていました。

 

この話を聞いて、この先生は常に学校やほかの先生と戦っているのかなと思いました。

 


「教師が言うべきではないけど、悲しいことだけど、今の学校から子供を守れるのは親しかいないと思います。
だからお母さんから学校へ直接訴えかけることが必要で。私がどんなに言うよりも、親からの意見には対応しなければならないから動いてくれるはず。

 

現担任も、教頭もおそらく腰が重いと思います。だから、校長先生に直接言うということも考えた方がいい。
もし私のクラスなら来れるのであれば、こちらは歓迎なので校長へ打診してみてください。」

 

学校の先生みんなが怖いと息子が言っているという話もしました。すると、

 

「息子くんは、昨年度できていたことができなくなっています。
全校朝会や各行事、昨年度はできていたのにどんどん落ち着きがなくなってしまっています。何度か声掛けをしていますが、もしかしたら口うるさいと思って私のことも嫌いになってしまったかもしれませんね。

 

息子くんが今すごく怒りっぽくなってしまったのは、今まで色々がまんしてきて「なんでがまんしなきゃならないんだ」という気持ちが強いんだと思います。
だからまずは息子くんの気持ちを尊重して、落ち着いてきたら少しずつでいいから登校を促してみることも必要になってくると思います。
待つだけでなく、お母さんの後押しも大切です。

 

ただそれには、息子くんが安心できる場所が学校になければ難しいので、まずはその場所の確保ができるといいけど・・・。
息子くんの状態が良いときにでも、私のクラスなら来れそうか聞いてみてください。楽しい行事のときだけでもいい。ちょっとだけでも。
それで大丈夫なら、校長へ直接打診してみてください。」

 

「先生やクラスメイトが原因で不登校になって、転校する子も周りで何人も見てきました。でも、環境を変えても同じような先生やクラスメイトにあたってしまうと、ぶり返してしまいます。
学校を変えることも手かもしれないけど、一概に良くなるとも言えず。

 

だからこそ、先生同士で協力しあうことが必要なんですけどね・・・なかなかわかってもらえないんですよ。支援学級の先生の指導方法は、あまり理解されません。
これが今の学校の現状なんですよ、お母さん。」

 


前担任がここまで話してくれたこと、同じ不登校の子供をもつ親御さんによっては「そんなのウチには関係ない、困っているのは子供だから、そんなのそっち側の話でしょ」と思うかもしれません。

 

でもここまでオープンに話してくれたのは、先生自らの経験、家族が同じ境遇だったこと・・・いつまでも変わらない学校教育に対して、親にも疑問を持ってもらいたいという思いが込められていたと、私は受け止めました。

 

自分の子供さえ良い方向に向かえばいいのかもしれないけど、それではまた同じように繰り返されて、いつまでも不登校はなくならない。
そんな気持ちも込められている気がしました。

 

私はまず自分の子供を守ることが最優先です。
でも、受け身でいても何も変わらないし動かすこともできない。だから行動しなきゃならないんだと改めて思いました。