「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」と考える独身、今や3割のみ by 斗比主閲子

こんにちは、斗比主閲子です。

最近は、共働き家庭が増えましたよね。専業主婦世帯と共働き世帯を比較すると、2000年前後から徐々に共働き世帯のほうが増えてきています。今、正に結婚しようとしている夫婦だと、共働きのほうが多いでしょう。

共働き世帯が増えたのは様々な背景があります。一つは、働き方が変わったこと。昔は、労働時間が長く、共働きをしていたら子育てをするのは大変でしたが、働き方改革も進み、女性も同じ職場で長く(長時間じゃないですよ)働けるようになってきています。

あとは、お金の問題もありますよね。バブル崩壊以降、男性の収入が伸び悩むようになりました。大黒柱が一つだと生活が成り立たないリスクがあり、そんなことから、共働きが増えているところもあります。

 

「夫が外で働き、妻が家を守る」に賛成する人は未婚者の3割

共働きが増えているのは、未婚者へのアンケートからも想像ができます。

次の表は出生動向基本調査で、結婚・家族について未婚者がどう考えているかを質問した結果です。

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たくさん並んでいる中で⑦をご覧ください。「結婚後は、夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」という考え方について、男女ともに賛成しているのは3割です。

私が子どもの頃は、高度経済成長時代で、夫は外で働き、妻は家庭を守るというのが圧倒的な多数派でした。それが、数十年経った今では、少なくとも独身者へのアンケートでは3割しかいないわけですから、世の中は変わりましたよね。

 

残りの7割が共働き志向かといえば......?

ただ、男女ともに専業主婦希望が少ないといっても、そもそも残りの7割の人たちが単なる共働き志向というわけでなく色々な考え方があると思います。

例えば、妻が外で働き、夫が家庭を守るべきと考えている人もいるでしょうし、夫婦ともに働いた上で家庭を一緒に守るべきと考えている人もいるでしょう。もしかしたら、家庭を守るのは祖父母世代に任せたいと考えているかもしれない。

だから、結婚相手が、自分にどんな期待をして、どんな結婚生活をしたいのかは、結婚する前に確認しておくのはとても重要なことになります。専業主婦希望が男女ともに主流であった昔とは異なり、お互いの目指すものが違う可能性は高いわけですからね。

結婚した後になって、「私、専業主婦になりたいんだけど」と言ったら、「え、君にはずっと働いていてほしい」なんて言われる可能性はあるわけです。

 

「結婚後は自分の人生を犠牲にするのは当然」は男女に大きな開きが

このアンケートを見てみると、結婚する前に確認しておいたほうがいいことが他にもあることが分かります。

例えば、⑥の「結婚したら、家庭のためには自分の個性や生き方を半分犠牲にするには当然だ」に対して、男性の6割が賛成するものの、女性で賛成している人は5割を切っています。

他にも、⑧の「結婚したら子どもを持つべき」も、⑩の「性格の不一致で分かれるべきでない」も、男女で10%ぐらいの差があります。

どれもとても重要な結婚に対する考え方ですけど、それが未婚の男女の間でこれだけの差として出ているわけです。ざっくりとした傾向としては、「女性が家庭に縛られたくなくなった」と言っていいでしょうね。

私たちは結婚しようとするときに、自分たちの親の結婚生活を知らず知らずに真似しようとすることがあります。一番身近なロールモデルですからね。でも、今時は、昔よりも価値観は多様化してきています。“当たり前”なことが減っているのです

結婚してからでもまったく遅くはないでしょうが、自分が結婚しようとしている人がどんな考え方なのかは、色々な場面で確認しておくと、「思ってたんと違う!」を減らせると思います。

 

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著者:斗比主閲子

プロフィールは『1976年10月3日生まれ、福岡県出身。旧帝大卒業後、一部上場の家電メーカーに就職。外資系含めて何度か転職した後、現在は某企業のIR部門に所属。2.5世帯住宅で、X人目の子育て中……』ということになっています。家庭内トラブルが好物です。

著書:独身男女の悩みにバッサリ回答した『 私って、甘えてますか?』

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