ワインを知るための第一歩!メジャーなブドウの種類を押さえよう♪
大人のお酒といえば、ワインですよね。みんなでワイワイしながら飲むワインも、大人な雰囲気でしっぽり飲むワインも、どちらもなんともいえない特別感がありますよね。また、ワインに詳しいと、なんだかかっこよく見える、大人っぽく見える、と思う人も多いと思います。
今回は、ワインをテーマに、ブドウの種類や、各国のワイン事情、そしておススメワインまで、いろいろ紹介したいと思います。
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まずは基礎 ~ ワインの種類と違い
まずは、ワインの基礎から解説します。ワインがなぜここまで広がったのか、ワインの特徴はどうやって作られるのかなど、ワインの基本的なところを見ていきましょう。
ワインはいつから?~ ワインの由来
ここまで世界中で広まっているワインですが、初めのワインは、いったいどうやって生まれたのでしょうか。
ワインの起源
ワインの歴史は、今から約6000年~7000年前と言われています。メソポタミア文明の「ギルガメシュ叙事詩」で大洪水に備えた船を建造したときに水夫にふるまったお酒がワインの始まりとされています。
また、約4000年~5000年前に栄えたエジプト王朝でも、第一王朝のころから、壁画にワインの圧搾機や壷が描かれています。また、ギリシャ神話では、バッカスが酒の神として描かれています。いずれにせよ、数千年前には、ワインの原型となるものが生まれていたようです。
今では、ワインの由来はコーカサス地方であると言われており、地中海を東から西へ、数千年かけて伝播していったと言われています。
ヨーロッパでの広がり
ワインがヨーロッパ中に伝わったのは、ローマ帝国時代だと言われています。ジュリアス・シーザーは、支配した地域に、ワイン造りを伝えたと言われております。
実際、シーザーが支配していた、マルセイユから北の地域では、今もコート・デュ・ローヌ、ボージョレー、ブルゴーニュ、アルザス、シャンパーニュと、現代のフランスワインの産地が連なっています。
ワインを広めたのは○○
また、中世では、キリスト教がワイン造りを広めました。ワインは、キリストの血としてたいへん神聖な、そして貴重なものされており、当時の教会、修道院は、こぞってブドウ畑を開墾しました。
中世ヨーロッパにおいては、当時の王族、貴族、僧院たちが、質の高いワインを、競争するように造っていたのです。主なワイン醸造技術は、この時に培われてた、と言われており、例えばコルクで栓をする発明は、17世紀に生まれたものになります。
ワインは、16世紀の大航海時代以降、世界に広がっていきました。これらのワインは、ニューワールドワイン(新しい世界のワイン)と呼ばれています。現在、地球上には、約3万品種ものブドウが栽培されていると言われており、その90%はワインの原料として使われています。今では、世界各地で、ワインの醸造が進められています。
ワインを知る上で重要な「テロワール」とは?
ワインは、100%ブドウから作られます。水の一滴も入ることはありません。その分、ブドウの品質が重要になります。
ワインに少しでも興味があれば、「テロワール」という単語を聞いた方も多いのではないでしょうか。フランス語で、terroirというスペルになります。しばしばワイン造りにおいては、この「テロワール」という単語がよく使われます。
実は、テロワールには、おおざっぱに言うと、土壌という意味です。しかし、テロワールは、単なる土壌ではなく「ぶどうが生まれてくる環境全体」というニュアンスを含んでいます。ぶどうが生育する環境が違えば、たとえ同じ種類のぶどうを植えたとしても、出来上がるぶどうも異なる、という考えが根底にあります。
畑の位置による寒暖や陽のあたり具合、雨の量や風向き、湿度などの気候条件が異なるだけで、隣の畑であっても、味わいの違うワインが出来上がるのです。こうした、微妙な環境も含めた、そのぶどうができる土壌全体を「テロワール」と呼ぶのです。
ワインの生育ポイント~テロワール以外は?
テロワールが、ワイン造りにおいて重要なことは理解できたと思います。では、他に、重要な要素としては何があるのでしょうか。ワインを構成する要素は、テロワール以外に、2つあると言われています。
年代
1つは年代です。先ほど「気候条件が異なれば、できるワインが違う」と言いました。つまり、2年として同じワインを作ることは、厳密にはできないのです。気候状況によって、良いワインがたくさんできる年もあれば、あまり良質なワインができない年もあります。
作り手
もう1つ重要なことは、作り手です。同じ畑だったとしても、オーナーが変わり、ワインの作り手が変わることで、味わいが大きく変わる、ということもあります。他にも、複数種類のぶどうをブレンドして作る場合、その配合のバランスなどは、作り手の技量に大きく左右されると言ってもよいでしょう。
実際、不作の年であっても良い作り手が作ったワインは、非常に価値が高いものとなっているものもあります。
このように、ワイン造りは、土壌、天候、人の力、すべてが求められる、いわば芸術作品作りと言っても過言ではありません。ワイン通の人たちの中には、ワイン造りを「天地人」と例える人もいます。
赤ワインと白ワインの違いは?作り方を解説
次に、ワインの作り方を見ていきましょう。実は、ワインと言っても、赤ワインと白ワインで、作り方は異なるのです。
赤ワインの作り方
赤ワインには、黒ぶどうが使われます。黒ブドウを潰し、果皮や種子と共にタンクにいれます。そして、酵母を加えて、28~30℃で約1週間発酵させます。十分にワインに色がついたら、タンクから果汁をとり、圧搾します。こうして出来上がるのが赤ワインになり、出来上がったワインは1~2年の間、樽で熟成されることが多くなります。
白ワインの作り方
白ワインは白ぶどうとよばれる緑色ブドウや淡いブドウを使用します。まずはブドウを絞り、果汁を集めます。そして、タンクには果汁だけを入れます。これが赤ワインとの大きな違いです。15~20℃で約2週間発酵させます。この発酵の期間で、甘口か辛口かが変わってきます。樽の熟成は赤ワインより短く、約半年間の熟成を経て、製品化されます。
ロゼワインの作り方
ロゼワインは、マセレーション法、直接圧搾法、混醸法と呼ばれる、3つのうちのどれかの製法で作られます。
- マセレーション法
- 直接圧搾法
- 混醸法
マセレーション法は、赤ワインの醸造法と同じように、最初の圧搾までを行い、その後、果汁を白ワインと同じ方法で発酵させる方法です。直接圧搾法は、黒ぶどうを絞る際、淡いバラ色の果汁だけを搾取し、その後は白ワインと同じ方法で発酵する方法です。混醸法は、ちょうどバラ色になるように、あらかじめ赤ワイン用のぶどうと白ワイン用の両方のぶどうを混ぜて発酵させる方法です。
スパークリングワインの作り方
スパークリングワインは、第一次発酵を白ワインと同じように行い、畑の違うワインや品種の違うワインなどを混合し、さらに古酒を混ぜて糖分と酵母を加え瓶詰めにして発酵させます。
発酵によって生ずる炭酸ガスがワインに溶け込むことで、発泡性のワインになるのです。日本でも有名なシャンパンは、シャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインのことを指します。
「Big6」なのに7種?ワインに使われるぶどうの種類は?
今現在、ワインに使われるぶどうの品種は、数万種類あると言われています。そのすべてを覚えることは、きっと不可能でしょう。ここでは代表的なぶどうの種類を紹介します。ちなみに、7種類ありますが、なぜか、「Big6」と呼ばれています。
赤ワインで有名な4種とは?
ピノ・ノワール
赤ワインの中では、一番軽い品種です。全体的にフルーツ系な味わいで、ラズベリーやチェリー系の味わいがあります。滑らかな舌触りが特徴で、赤ワインが苦手な人でも、比較的飲みやすいワインといえるでしょう。
気温の低い時期は常温で、夏場などの暑い時期には軽く冷やすと、味と香りのバランスがとれてちょうどいいです。栽培に手間がかかることで知られています。ブルゴーニュ地方や、カリフォルニアでよく栽培されています。
メルロー
メルローは、中くらいの重さの品種です。香りが豊かで、ソフトでコクのある味わいで、酸味のある後味が特徴です。カシス系の味わいや、プラムのような香りが特徴です。フランスのボルドー地域やカリフォルニアでよく栽培されています。
カベルネソーヴィニヨン
カベルネソーヴィニヨンも、メルロー同様、中くらいの重さです。味わい、香りはメルローに似ており、この2種をブレンドすることも多いです。カベルネソーヴィニヨンは、メルローに比べ、木のような香りが強いのが特徴といえるでしょう。
また、タンニンの量は多く、飲んだ後にカサカサするのも1つの特徴です。同じくフランスのボルドーや、チリなど新大陸でもよく栽培されています。
シラーズ
シラーズはこの4種類の中では最も重いワインになります。いかにも赤ワインといった濃厚な舌触りに、少しスパイスの利いたようなブラックベリー系の味わいが特徴です。ちょっと土臭い香りがするのが特徴で、この土臭さが苦手な人も多いですが、ハマる人はとことんはまってしまうようです。
長期保存に向いており、たとえばローヌ地方のシラーズは、何年か熟成させると、また違った味わいが楽しめます。オーストラリアやニュージーランドでもよく栽培されています。
白ワインはこの3種を抑える
リースリング
リースリングは白の中でも最も軽いワインになります。リンゴやピーチを思わせる、少し甘めの味と香りが特徴です。甘さに隠れがちではありますが、酸味もしっかりあります。
甘さも、ドライなものからものすごく甘いものまでレベルはいろいろあり、ワインに慣れていない人でもとっつきやすい品種といえるでしょう。フランスのアルザス地方や、ドイツでよく栽培されています。
ソービニヨンブラン
ソービニヨンブランは、白の中では中くらいの重さのワインです。フルーツ系の味が非常に強く、グレープフルーツのようなシトラスを思わせるものから、グァバやマンゴーのような南国系の味までいろいろあります。
リースリングのように甘くないので、甘いワインが苦手な人にもおススメです。フランスやアメリカ、新大陸など、あらゆるところで栽培されている、ポピュラーな品種といってよいでしょう。
シャルドネ
シャルドネは、白ワインの中でも最も有名ではないでしょうか。白の中では重い味わいで、オークの樽で醸造されていることが多いワインです。樽からにじみ出るバニラ系の香りに、フルーツ系の酸っぱさとバターのような舌触りが特徴的です。比較的長期熟成に向いた白ワインといってよいでしょう。ブルゴーニュ地方の他に、南アフリカでも栽培されています。
まとめ
ワインの歴史は古く、数千年前にはすでにワインの原型となるものがありました。キリスト教の広がりとともに、ワイン技術は発達し、大航海時代にはワインが世界中に広がっていきます。
ワインを作る際には、その環境が非常に重要です。テロワールと呼ばれる、土壌を含めたぶどうの生育する環境が、ワインの味に大きな影響を与えます。それ以外にも、天候や、作り手の技術も、ワインづくりには大きく左右します。ワイン造りは時に「天地人」とも呼ばれています。
ワインは、白、赤、ロゼ、スパークリング、4種類は4種類とも違う製法で作られています。また、数万種類のぶどうがワイン造りに使われています。すべて覚えるのは無理でしょうが、代表的な7種類を覚えておくとよいでしょう。
少しはワインに興味をもっていただくことができたでしょうか。次回からは、各国のワインをさらに細かく見ていきたいと思います。
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