【ワシントン=鳳山太成】米連邦予算が失効し政府機関の一部が閉鎖された問題で、上院の与野党は22日、2月8日までのつなぎ予算の成立で合意した。同日午後(日本時間23日未明)につなぎ予算の採決に進む動議を賛成多数で可決した。政府機関の閉鎖は解除される見通しだ。移民政策を巡って与野党は対立してきたが、事態の打開に向けて歩み寄った。
今後、上下院での予算可決などの手続きが進めば政府活動は正常に戻る。ただ移民政策を巡る与野党の溝が完全には埋まっておらず、今後も協議を続ける。つなぎ予算の期限である2月8日にかけて失効リスクはくすぶり続ける。
トランプ大統領は幼少期に親と不法入国した若者の滞在許可を認める制度「DACA」の廃止を打ち出した。民主党はつなぎ予算に協力する代わりに制度を存続するよう主張してきた。上院の与野党は今回、つなぎ予算の期限までにDACAに関する法案の採決に進める妥協案で合意した。
上院は連邦予算の期限を迎えた19日に1カ月のつなぎ予算を可決できなかったため、20日に予算が失効した。与党・共和党はつなぎ予算の期間を約1週間短くして改めて可決を目指してきた。
週明けの22日は一部の政府職員の自宅待機が始まっていた。政府機関の閉鎖が長引けば国民生活や企業活動に悪影響を及ぼす可能性があった。