22日は「カレーの日」。1982年に全国学校栄養士協議会が全国の小中学校で一斉にカレー給食を出したことにちなむ。大塚食品(大阪市中央区)は東京都内で同日、主力商品の「ボンカレー」が来月12日に発売50周年を迎えることを受け、新商品発売の記者会見を開いた。女優の松山容子さんが描かれた発売当時のパッケージと味を再現した「ボンカレー50」(税抜き230円)で、3月5日から全国で発売する。
ボンカレーは米航空宇宙局(NASA)の宇宙食などをヒントに、世界初の市販用レトルト食品として1968年2月12日に阪神地域限定で発売。フランス語で「良い」や「おいしい」の意味がある「ボン」から名付けられた。
手軽に調理でき、長期保存も可能で評判となり、翌年には全国に販路を広げた。78年には日本人の食生活の変化に合わせて香辛料などをよりふんだんに使った「ボンカレーゴールド」が発売され、2003年は電子レンジで箱ごと調理できるタイプが誕生するなど、味や包装の工夫を積み重ね、累計販売約30億食の定番商品となった。
「ボンカレー50」は野菜や肉を増量し、箱ごと電子レンジで調理できる。発売当時のままのボンカレーは現在、本土復帰前から人気を維持している沖縄でのみ販売されている。
またボンカレー50周年を記念して、他社とのタイアップ商品も登場した。エースコック(大阪府吹田市)は、発売30周年の同社のカップラーメン「スーパーカップ」とボンカレーのコラボレーション商品「カレーラーメン」「カレーうどん」(いずれも税抜き200円)を22日、全国発売した。パッケージに「ボンカレーゴールド」のロゴなどを使い、味を再現している。【大村健一/統合デジタル取材センター】