日本列島は22日、本州の南岸付近を低気圧が発達しながら通過した影響で、関東平野部など広い範囲で大雪となった。東京都心は午後8時現在、18センチの積雪を観測。鉄道では運休や遅れが生じ、空の便では欠航が相次いだ。気象庁は同日午後、東京都心などに大雪警報を発令。交通機関の乱れや路面凍結による転倒などに警戒するよう呼びかけている。
気象庁によると、午後8時の積雪は前橋市で24センチ、埼玉県熊谷市と横浜市で16センチなど。都心の雪のピークは午後6時から同9時ごろとみられる。東京都心で積雪を確認したのは2016年11月24日以来で、大雪警報が出たのは14年2月14日以来、約4年ぶりとなった。
本州の太平洋側を急発達しながら東に進む「南岸低気圧」が22日夜、伊豆諸島を通過。気象庁担当者は「南岸低気圧が当初予想より南側を移動し、冷たい空気が関東南部まで流れ込んだため、首都圏の降雪量が増えている」と分析する。
東日本では23日明け方にかけて大雪となる見込み。23日午後6時までの24時間予想降雪量は、多いところで北陸地方50センチ、東北、関東甲信、東海地方で40センチ、近畿地方で20センチ。関東地方南部でも20センチが予想され、東京23区は10センチとなっている。
南岸低気圧の通過した23日以降は冬型の気圧配置が強まる。気象庁によると、週末の27日ごろにかけて日本の上空に今季一番の強い寒気が流れ込むという。北日本から北陸地方の日本海側では大雪や強い風が吹く見込みで、暴風や高波にも警戒が必要だという。
25日の東京の予想最高気温は5度、名古屋や大阪、福岡は4度と今週は全国各地で厳しい冷え込みが続く。24~25日にかけて、名古屋や福岡などでは降雪の恐れもあるという。