PUBG: ついに100人を超えるチート製作者が逮捕、中国で警察協力の元にチーター対策を実施中
チーターとの戦いが終わらぬ戦いが今もなお続いている『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(PUBG / プレイヤーアンノウンズ バトルグラウンズ)』ですが、本作の中国でのパブリッシャーであるテンセントが中国警察と協力してチート製作者の検挙を進めていることが明らかになりました。
### 中国警察と協力してチート製作者の検挙を進める
売上高では世界最大のゲーム会社にまで成長したテンセントによる、正式な中国国内でのパブリッシングを控えている『PUBG』ですが、リリースに先駆けてチートソフトを販売するネットワークの撲滅のためにテンセントは中国警察に協力を要請。現在までにウォールハックやオートエイムなどのプログラムを設計した容疑で最低でも30の事犯を検挙。120人を逮捕という成果をあげ、有罪判決を受けた犯人達はすでに懲役に服しています。
中国国内ではコンピューターネットワークを混乱させた罪で有罪判決を受けると5年以上の懲役が課されます。ローカルのメディアによると、2010年にはチートソフトを販売したとして2名が300万元(約5,190万円)の罰金と9年の懲役が課されたとのことで、かなり重い罰が課せられる可能性もあります。
それでもなくなならないチート
警察も介入しての取締が進められているのにもかかわらず、現在もゲーム内のメッセージボードはチーターに関する不満が消えることはなく、リーグのテーブルはチートソフトを販売する業者の宣伝が目につきます。極めつけの例としては、トップ10プレイヤーの名前にメッセージアプリ「Tencent QQ」の連絡先が記載されており、連絡することでチートソフトが入手することができるというひどい状態。
そこで販売されているチートツール「Jue Ying」の価格は15元(約1,730円)で、プレイヤーを視認しにくくして戦場を鳥瞰視点で視認できるとのこと。ツール業者は運営にバレないよう、チートソフトの顧客に対して「1ゲーム15キルまでに抑えるように」といった“アドバイス”も行っています。
Steam Spyによると、中国は『PUBG』のユーザーの半数である2,700万人ものプレイヤーが存在する地域となっており、チートソフトの原産国としても知られています。調査会社であるNiko Partnersのアナリストも「PUBGは人口が多いため通常のゲームに比べてもチーターが多く、中国のeスポーツやペイトゥウィン(課金によって勝つ)市場の隆盛からもプレイヤーの競技心が高いことが伺えると」しています。
これからもチーターとの戦いは続く
『PUBG』のアンチチートを支えるBattleEyeはこれまでに150万人ものアカウントをBAN。これはコミュニティー全体の6%にも及びます。PUBG Corpで運用とサービスの長を務めるLee Do-hyung氏は全てのプレイヤーにとってフェアなゲーム環境を整えるのはきわめて重大だとして、これからも継続した取り組みを行っていくと語っています。
スマートフォン版『PUBG』の開発も手がけているテンセントにとって、プラットフォームが増加するにつれ規模が増加し、手段も巧妙になってくることが予想されるチーターとの戦いはまだ始まったばかりと言えます。
以前にもクリエイティブ・ディレクターのBrendan Greene氏が語ったように、『PUBG』のチーターの大部分は中国からなのであれば、PUBG Corpとテンセントの動きにより中国からのチーターが減少することで、コミュニティー全体の利益にも繋がるのは確かでしょう。今後のアクションに期待しましょう。
『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』は好評発売中で対象機種はPCとXbox One。
Source: Bloomberg Technology