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カナダ製薬大手創業者夫妻不審死は「プロの仕業」か、遺族側が独自調査
【1月21日 AFP】カナダ製薬大手アポテックス(Apotex)の創業者で富豪のバリー・シャーマン(Barry Sherman)氏(75)と妻のハニー(Honey Sherman)さん(70)が昨年12月に自宅で死亡しているのが見つかった事件で、シャーマン夫妻の子どもたちが雇った弁護士らが夫妻は殺害されたと結論付けたと、現地紙トロント・スター(Toronto Star)が20日報じた。
シャーマン夫妻は昨年12月15日、カナダ東部トロントの自宅で死亡しているのが見つかった。アポテックスはカナダ最大手の後発薬(ジェネリック)メーカーで、シャーマン氏の資産は推定30億ドル(約3300億円)以上に上る。
この「不審死」事件の捜査を担当したトロント警察の殺人課は先に夫妻は窒息死した発表していたが、殺人事件だったとは言っていない。
カナダメディアは昨年12月、警察関係者の話として、夫妻の遺体は地下のプール周りのレールからぶら下がっている状態で見つかり、シャーマン氏が妻を殺害し、その遺体をつるした後に自身も首をつったとみられると伝えていた。
しかしトロント・スターによると、シャーマン夫妻の4人の子どもたちはシャーマン氏が妻を殺害した後に自殺したという筋書きはどう考えてもおかしいとして、刑事専門弁護士のブライアン・グリーンスパン(Brian Greenspan)氏を雇った。
グリーンスパン氏は複数の私立探偵を雇ったほか、2度目の検視を要求。この検視は葬儀直前の昨年12月20日に法医学者によって実施された。
この法医学者と複数の元トロント警察殺人課刑事を含む私立探偵らは、夫妻の手首にコードかプラスチック製の結束バンドで両手を縛られていたことを示す痕を発見した。
トロント・スターによると、遺体発見時に手首は縛られておらず、ロープもコードも見つからなかった。遺体に毒物検査も行ったが薬物使用による異常は見られなかった。
私設調査チームは、遺体の首に巻かれ、プール周りのレールに繋がれていた男物の革ベルトで夫妻が絞殺されたと結論付けた。トロント・スターによると私設調査チームに近い筋は夫妻の死を「プロの仕業」「契約殺人」「仕組まれた殺人」といった言葉で表現したという。(c)AFP