連続テレビ小説 わろてんか(87)「笑いの新時代」[解][字][デ][再] 2018.01.16

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(藤吉)落語のない寄席なんて寄席やないやろ。
(風太)これからの時代は落語より万歳や。
やりたい事もないんやったら学生は学生らしいに勉強せえ!
(隼也)お父ちゃんかて学校行かんで旅芸人やってたやろ。
あいつは何も分かってへんのや!俺は将来の事心配して…。
頭が…。
(てん)藤吉はん!藤吉はん!
(ノック)
(りん)姉さん。
隼ちゃんはよう入り。
隼也こっち来ぃ。
僕のせいや。
あんたのせいちゃいます。
お父ちゃんすぐに目ぇ覚まして冗談や言うて笑わはるわ。
ほら手ぇ握って声かけてあげよし。
お父ちゃんごめん。
はよ起きてぇやお父ちゃん。
藤吉はん分かります?隼也ですえ。
てんてんてんごのおてんちゃんですえ。
もし聞こえたはるんやったら目ぇ覚ましてわろとくれやす。
なあ藤吉はんわろてんか。
・「出かける時の忘れ物」・「ひょいとつかむハンカチのように」・「心の中にすべり込む」・「いちばんちいさな魔法」・「泣いたり笑ったり」・「今日も歩き出す」・「ありがとうと言いたいあなたのために」・「ごめんねと言えないあなたのために」・「パレードはまわり続けてる」こっちやこっちや。
(トキ)はよ目ぇ覚まさはったらよろしいのにな。
すぐ目ぇ覚ましてまた俺の番組表に文句つけよるわ。
文句やないて。
あんたがええ加減やさかいしょうことなしに藤吉さん小言言わなアカンのや。
何を言うてんねや。
今は万歳を増やすのが肝心なんや。
それを落語落語て藤吉が…。
うるさい!あんたら来てくれて何や心が軽うなったわ。
おい忘れた訳やないやろな。
ずっと前お前殴った時「てんを一生笑わせる幸せにする」て誓うたな。
俺は男の約束いうもんは命をかけてするもんやと思うてる。
もし違えた時は好きにせえ。
おてんちゃんは命に代えても幸せにする。
こら藤吉!もし約束を違えるような事があったらただじゃ済まへんぞ!ええな!すまん大きい声で。
アホ…。
おおきに。
藤吉はんもう朝ですえ。
外はええお天気やわ。
なあ起きとくれやす。
(鈴の音)
(ドアが開く音)
(亀井・小声で)あっごりょんさん。
社長。
(アサリ)大丈夫か?
(キース)アホ大丈夫に決まってるやろ。
(岩さん)そや。
皆さん来てくれはっておおきに。
心配かけてすんまへんな。
あんまり大勢は困ります。
ご家族の方以外は。
わしら家族です。
そや。
すんまへん5分でええさかいみんなの声聞かせてやりたいんです。
そしたら5分だけですよ。
社長いつまで寝てはりまんねんな。
もうすぐ一番太鼓鳴りまっせ。
(キース)お前がおらんかったら寄席も何やさみしいんや。
病気やったら代わりに引き受けたるさかいこいつが。
何でやねん!万丈目はんらが東京から戻ってきたらパ〜ッと快気祝やろな。
そや。
はよ元気になってや。
ホンマ今すぐでも目ぇ覚まさなあきまへんな。
これは北村笑店始まって以来の一大事や。
全員一丸となって事に当たらなアカン。
分かるな?
(一同)はい!社長が戻ってきはった時今より寄席を繁盛させて驚かせたるんや。
ええな!
(一同)はい!ごりょんさんは社長の看病で病院通いや。
経理の事はみなトキが面倒見てくれる。
お金の事は何でもうちに相談してな。
(一同)はい!よっしゃ。
よろしゅうお願いします。
(一同)はい!以上!寄席繁盛させるてどないしまんねや?そんな手だて何かあるん?まだ考えつかん。
え!?もう〜藤吉おったらなぁ。
(リリコ)藤吉っつぁん!リリコさん!藤吉大丈夫なんか?なあリリコやで。
目ぇ開けてえや。
何辛気くさい顔してんの。
頼むから起きてぇや。
リリコさん忙しいのに来てくれはっておおきに。
大丈夫なんやろ?へえ。
絶対うちが助けたる。
医者に掛け合うてくる。
リリコさん?アカンかったわ。
金ならなんぼでも出す言うたったんやけど…。
おおきに。
けどじき目ぇ覚まします。
あんた偉いなぁ。
こんな時でもわろうてられて。
うちは涙しか出てけぇへん。

(栞)ごめんください。
病院に行ったらこっちに戻ったと隼也君から聞いた。
お見舞いに行って頂いた上にわざわざここまで。
さっきリリコさんも病院に来てくれはって。
そうか。
すんまへんお茶も出さんと。
いいんだ構わないで。
そういう訳には。
藤吉君顔色はよかった。
あの分だとすぐによくなって戻ってくる。
へえ。
そう思い…。
大丈夫か?おてんさん。
きっと疲れたんだ。
ちゃいます。
悲しゅうて…心細うて…。
けど藤吉はんは約束してくれはった。
一生うちを笑わせるって。
そやから今うちが泣いたらアカン。
藤吉はんに叱られます。
たまには泣いてもいいんじゃないかな。
藤吉君とこれまでよりもたくさん笑っていけるようになるためにも。
2018/01/16(火) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 わろてんか(87)「笑いの新時代」[解][字][デ][再]

脳卒中で倒れた藤吉(松坂桃李)は意識が戻らないままだが、てん(葵わかな)は回復を信じ気丈に振る舞っていた。だが伊能(高橋一生)の前で、思わず泣き崩れてしまう。

詳細情報
番組内容
脳卒中で倒れた藤吉(松坂桃李)は病院で手当てを受けるも意識は戻らないままだった。それでもてん(葵わかな)は回復を信じ、一所懸命に藤吉の手足をさすってやる。風太(濱田岳)や万丈目(藤井隆)たちが次々と見舞いに来て涙を見せる中、てんは藤吉が必ず目を覚ますと皆を励まし、気丈に明るく笑う。だが、家に戻ったてんを伊能(高橋一生)が訪ねたとき、緊張の糸が切れたてんは思わず伊能の前で泣き崩れてしまう
出演者
【出演】葵わかな,松坂桃李,濱田岳,広瀬アリス,徳永えり,大野拓朗,前野朋哉,堀田真由,内場勝則,高橋一生
原作・脚本
【作】吉田智子

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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