SWITCHインタビュー 達人達(たち)「マツコ・デラックス×つんく」[字] 2018.01.20
本日の達人はマツコ・デラックス。
テレビ界にすい星のごとく現れ超人気者となった…遠慮無用の毒舌は見る人聞く人の心をつかんで離さない。
NHKが作ったAI。
それは何?NHKが開発してるの?そうでございます。
ちょっといいですか?私を巻き込まないで頂けると…。
もはや飛び道具ですって!こんなつけまつげをした女子アナはいませんよ。
そんなマツコのお相手は日頃から大ファンと公言する人物。
・「Bye−Byeありがとうさよなら」1990年代ロックバンドシャ乱Qのボーカリストとして活躍。
4曲のミリオンヒットを生み出す。
・「その分ズルい女だね」その後モーニング娘。
をはじめとする数々のアーティストをプロデュース。
年間でおよそ100曲というハイペースで楽曲を生み出し続けていく。
2014年喉頭がんのため声帯を摘出し声を失ってからも作詞作曲プロデュース活動など精力的に続けている。
大好きなつんくとの対談。
ところがマツコの顔に不安の色が漂う。
何かほらほかの方のやつって…
(取材者)そんな事ないですよ。
(取材者)いやいや…そんなんじゃないです。
全部編集でやってるのかもう。
つんくさんはすごいよ。
あれだけのものを残された方でさ「こういうテクニックがあります」とかさ「こういう感じであの時作りました」とかねいくらでもあるけど私なんてもう…。
どうにかどうにかこうにか…もう何でこんな…
(取材者)エデュケーショナルです。
今ハワイで暮らしているつんくはこの日に合わせて日本に帰ってきた。
今回はパソコンを使って筆談する。
緊張するマツコ。
つんくが待つスタジオへ。
NHKは静かね…。
あっどうも…。
っていうか私ず〜っと曲聴いてるから会った気になってるんだけど多分初めてですよね。
2回目!?もうだから訳分かんなくなってんのよ。
初めて何?ちょっと何そういう…ずるいわ。
私何も持ってきてないもん。
うれしい。
あっハワイの…。
いいじゃないよもうちょっと…あっそっかNHKだからね。
あんまり物とか見せちゃまずいのね。
や〜ねNHKって。
希代のヒットメーカーつんくと世代を超えて支持されるマツコ。
仕事と人生について大いに語り合う。
つんくさんの歌好きな人って圧倒的に幸せじゃない人が多いと思うのね。
なるほどね。
幸せじゃない意識を持って生きてる人にこういう幸せあるんだよって教えてくれるちょうどいい詞なの。
全部ガチ。
さすがにこの間大学芋と梅干しを食わされた時にはもうどういう腹の状態なんだか分からないぐらいめちゃくちゃになったけど…。
いやもう何かせっかくお土産頂いたのにやっぱりもう「紅白」で百恵ちゃんに「ポルシェ」って言わせなかったようなとこだから何か物が分かるとまずいからって言って引き上げていったのよ。
奥様からせっかく頂いたのに。
奥様によろしくお伝え下さい本当に。
私ねこの番組ず〜っと何かいろいろ誘われてたんだけどつんくさんみたいな人はほら言われればさいくらでも話あるじゃない。
こう…何て言うの仕事に対する姿勢とかさ「こういう曲作りはこうやってしてます」みたいなさ答えがいっぱいある方だからいいけど何にもお答えする事ないからず〜っとお断りしてたのよ。
そしたらつんくさんで来られたからもう断れなくなっちゃったのよ本当に。
謎多い?えっどうしようこれつんくさんに聞く番だけどどうする?謎が多いらしいから。
(スタッフ)それをまず聞いときましょう。
もういい?じゃあ聞いちゃって。
何でも聞いて。
(スタッフ)謎のあとからはつんくさんの事を聞く感じにしましょう。
NHKっぽいなあ。
(スタッフの笑い声)謎っていうか多分「何だこいつ?」って思ったままそれに明確な答えがないまま受け入れて下さったんだろうなっていう思いはある。
でも自分でね説明しようと思っても何から説明したらいいのかも分かんないんだよね。
何でも聞いてだから。
仕向けた感はないよ。
本人としては至ってシンプルな形で皆様にご挨拶を最初したつもりだったからそれをものすごい何かがあるんじゃないかみたいにだからこういう番組からもオファー来ちゃう訳よ。
何にもない訳。
オカマの井戸端会議で話をしているのをそのままテレビでやってるだけだから…ありがたいね。
マツコが大ブレークするきっかけとなったのが2005年からレギュラー出演している「5時に夢中!」。
言いたい放題の女装家に注目が集まった。
ああいう番組から出させてもらったっていうのがものすごい今になって思うとキー局の番組からだったら恐らくこうはなってないなと思うしものすごい巡り合わせなんですよ。
もう本当に人との出会いでここに生かされてるなとはすごい思う。
私何か本当ラッキーだと思いますよそれは。
えっ「5時に夢中!」見ててくれてたの?いや何でそんな嫌な顔するのよ。
すごいね。
そうね〜時期もあるよね。
多分今今の「5時に夢中!」ってあん時の栄華の残り香で何となく今でもぶっ飛ばしてるように見えてるけど実はもうやっぱりメジャーになってしまった宿命で本当におとなしくなってるしあとネット環境も当時と違うし11年前とは。
やっぱり11年前ってまだ今ほどSNSなんて普及してなかったし今みたいにすぐに書き込みで炎上して週刊誌がまたそれを記事にしてみたいなそこまでの流れはなかったから最後っ屁だったのかね私って何かそのメディアがまだ自由だった時代の。
テレビってもんがちょうど変革をするタイミングで私みたいなのが出てきたからそれもすごいタイミングよかったから今こうやって奇跡的に生き残ってるんだと思うけどもちろんだからお金がテレビに集まらなくなったって事もあるしネットとかSNSが普及した事によって見る人のファンタジーに対する…その…ファンタジーってきれいな言い方したわね私。
何て言うのかな…。
ちょっとヤラセって言ったら言い方よくないかね。
魔法。
(スタッフの笑い声)もう夢からさめちゃってきてるじゃない見てる人が。
ず〜っとテレビを作ってきた人テレビに出てきた人がなかなかそこに対応できないでいる時に外部から来たから今までのテレビのルールなんてもん知らない訳よ。
「知らぬが仏」ってよく言うよね本当に。
今になるとよくあんな生意気な事言えてたわって思うけど分かんないから「いや私はこっちの方が面白いと思うよ」とか「ちょっと今どきこんな事やったって見てる人バカじゃないんだからねみんなちゃんと見てるよ」とか言っちゃった。
知らなかったねテレビの常識。
今も知らないけど。
あ〜。
それは私もすごい感じる。
自分がこんな10年とかテレビに出させ続けて頂けるとは思ってなくて。
私今でも忘れられないのが…それはお断りしたんだけど「TVチャンピオン」って昔テレ東でやってたので家具職人選手権からオファーが来たの。
私別に家具作れないしあと家具に造詣が深い訳でもないし何で私こんなのオファー来るのかなと思ってよくよく企画書読んだら決勝戦かなんかで椅子を作るから耐久性を調べてほしいっていうね。
私その審査員として椅子に座るってだけの仕事だったの。
それは「面白い事考えるわねここのスタッフ」と思ったけどそれをバンバン引き受けてそういう扱いをされたらそれこそ一過性で終わるんだろうなっていうのがあったから。
別にやってもよかったんだけどどうせだったら通りすがりで「はいさようなら」って消えるんじゃなくてちょっと皆さんと深いつきあいができるぐらいまでは挑戦してみようかなと思ってあえてそういうお仕事をお断りしたのよ。
今ねすごい私今でも家具職人選手権だけは出とけばよかったかなって思って時々ずっと後悔するんだけど。
いやいや!ん〜。
でもそれはあれだよものすごい計算のもとっていうよりはこれをやっちゃったらこういう人になっちゃうなと思って何となく断っただけなのよ。
いきなりこういう事聞いてくるのねつんくさんて。
ああ。
まあね。
お断りした仕事とかすごい覚えてるよ。
あと何だろうな…。
でNHKに出てんだからね。
(スタッフの笑い声)後で文句言うなよ。
「出ろ」って言ったのそっちだからな本当に。
ねえちょっと違うじゃんこれ。
(スタッフ)何がですか?私ばっか聞かれてるじゃん。
(スタッフ)前後半分けて…。
いやだからそうやって前後半とかっていう作り方をね変えるべきじゃないの?
(スタッフの笑い声)何かね「はい〜」みたいな感じじゃないよ。
その方がいいのかこの番組は。
でも私今日ちょっとホッとしたの。
もっと何かねこの番組って将来文化勲章みたいなのもらえそうな人とかが出てきて何かこうねこう「技とは」とかね「私ってね」みたいになったらやだなと思ってたんだけどすごい楽になった。
こんな感じでもいいのね。
現在8本のレギュラー番組を抱えているマツコ。
一口で…すごい!どれも長く続く人気番組ばかりだがマツコは警鐘を鳴らす。
私ね今悩み一番の悩みが終わんないの番組が。
そんなに私の番組もめちゃくちゃ高視聴率かっていったらそうでもないのね。
でもテレビ全体の数字が下がっちゃってるから前だったらちょっと考えた方がいいかもねっていう数字が打ち切りの対象にもならなくなってきて私の番組終わんないのよ。
「予算かかってないからだよ。
それは」。
まあそうなのよ〜。
全部言ってやるぞ本当。
予算っていうのはですね皆さんギャラも含まれてるんですよ。
その制作費だけじゃなくて。
私はねもうねいろんな週刊誌とかでよくおっしゃって頂くんですけど「コストパフォーマンスが最も高いタレント」っていわれてて。
演者はほとんど出ない。
要は芸能人の方がほとんど私絡みないのよ。
…で私一人のギャラ。
スタジオも豪華なゴールデンのセットに比べたら多分で済んでるぐらいの本当放送室みたいなセットだから私の番組って。
なのに「金がない金がない」って言うのよ。
いや〜。
上がらないよギャラが。
そうだね。
そうなの!この人ハワイに住んでんのにこんな事ばっかり考えてんの?本当に。
そっか。
そっかだから…それでも無い物ねだりよ。
私は売れるの遅かったなって思うもん。
何かもっといろんな事できてたんじゃないかとかこの閉塞感の中で。
人間って与えられたものの中でいかに面白い事をするかとかいかに売れる事するかとかが勝負じゃないですか。
だから羨ましがっててもしょうがないなって思いながらやってるけどでもちょっと羨ましいわやっぱり。
私だからすごい最近の人たちがいわゆるネットで自分の主張をねいっぱい書いてる人たちってある意味で幸せなんだけどかわいそうだなって思うのは私らの頃ってそれをただ自分の中に閉じ込めておくしかなかったから多分それを世に出したいっていうそのパワーで爆発できたんだと思うのよ。
そうそうそうそう。
それがだから今の人ってすごくライトにその日のうちにペロペロペロってやって何となくスッキリしちゃう事の繰り返しができちゃうから大きな爆発ってしなくても済んじゃう気がしてて。
あっでもこれ言うとババアだかジジイだか分かんないけども年寄りのノスタルジーって言われるんだけど今は今でそういうツールを使って今なりの生き方楽しみ方を若い子はしているんだから余計なおせっかいって言われるかもしれないけど。
うん。
うん。
うん。
分かる。
自由って簡単にみんな言うけど本当に自由な世界になった時に恐らくそこに自由っていう概念すらもうなくなる訳じゃない。
そのものすごい制約があったりものすごいプレッシャーがあったりものすごい…ある意味恵まれた環境にない状況の方が恐らく自由って望むし感じる事ができるしそれは分かってるんだけど自分が青春時代を過ごしてきた時に見てきたものだから美しく見えるのかな。
何かやっぱり80年代90年代のものに触れてしまうと自分がやってる事がなんてスケールの小さいなんてせせこましい事をやってるんだろうってついつい思ってしまって昔の方がよいんではないかと思っちゃうのよね。
マツコが世に出るきっかけを作ったのは作家中村うさぎ。
17年前当時無名だったマツコを自身の対談集の相手に抜てきしたのだ。
その後マツコは中村うさぎに勧められコラムニストとして活動を始める。
私昔あの…私がこういう事をさせてもらうきっかけになったと思うんだけど中村うさぎさんって作家さんに「文章を書け」って言われて書き始めて多分そこからが私の今の人生の始まりなんだけど彼女が言った言葉で忘れられない言葉があって「あんたの女装は武装か」って私言われた事があって。
恐らくね超つまんない人間なんです私って。
鎧。
もう超モラリストなんですよ。
すごいもう常識的な踏み外せないつまらない人間でそういう意味でも自分がゲイであって女装癖であったっていうのがそのつまらない人間を…あとデブだったって事もでかいわね。
そのいろんなオプションデコレーションをいっぱいつけさせて頂けたおかげでもはや本当の自分って何だったんだろうっていうのを思い出せないぐらいいろんな武器をしょっちゃってそれでやらせてもらってる感じはすごいします。
へえ〜。
いやでもボーカルよりギターで目立ってやれっていうタイプ。
「はいセンターです」じゃなくて。
私モー娘。
でもずっとセンターじゃない人が好きだったし。
センターを食う脇みたいなのが好き。
そうだから本当に何だろう…よくこういうお話になった時に皆さんに言うのが「そんなに信念を持って生きない方がいい時ってあるよ」って言うんだけど人から差し伸べられる手って何でもかんでも握っちゃ駄目だけど自分が「私はこうである」って思ってるよりも正しかったりするんだよねその他者のメッセージって。
私の場合はキーポイントもう全部他者の選択だった私の人生って。
「ものを書け」って言った中村うさぎに言われなかったら私コラムニストなんてならなかったし「テレビに出て下さい」って言った人も理由はどうであれ何かを私に感じてくれたから「テレビに出て下さい」って言った訳じゃないですか。
それ言われなかったら「よし女装で一旗テレビで揚げてやれ」とは私そんなにずうずうしい人間じゃないから思ってなかったし。
意外と望まれた事をやってる方が割合は大きい人間かも。
それも得なのよね私。
…はない。
うん。
私親にねゲイである事をちゃんと話した事もないんですよ。
親は多分私を見て「ああこういう変な子だったんだなうちの子は」って認識してくれたと思うんだけど。
あのクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」じゃないけどお母さんに対してごめんねって思いながらその生まれた状態の自分をある日多分殺してるんですよね。
で…ふるさとの友達だったりっていうのももう今全然連絡も取ってないしそこから新しい人生を始めたみたいなところがあって。
だからもちろん親にはすごい感謝してるし仕事とは関係ない自分のそのセクシュアリティーとかとは関係ない親の意見っていうのはちゃんと聞くし今でも話はちゃんとするけど何かアドバイスとかってむしろものすごい近くない人の方がものすごい的確だったりすごい客観視してくれてたりするからそういう意味で私って本当にねそこの嗅覚だけはすごい人でその差し伸べられた手が握り返していい手か振り払うべき手かって何となくだけど分かる人でその握り返してきた手が正しかったから今私がここにある感じ。
例えばテレビの人でも何人か同時期に手をバッていっぺんに差し伸べてくるじゃない。
何か私が握り返した手の人は今でも心中する覚悟かのように私と番組を作ってくれてるし私が「ん〜」って思った人は…消えてる。
それはだから何て言うの別にスピリチュアルなものがあるとか人を見る目があるなんていうのじゃなくて何となくだけどすごい安っぽい見分け方なんだけど身なりとか。
何かそんなんで何か…何となく人間ってよく見ると分かるよって。
だから減ってきたよねこの世界その…怪しい人が。
昔もっと怪しい人ウヨウヨいたんだけど。
そう!本当そう!金の切れ目が縁の切れ目よ。
やっぱテレビって今まで有り余るほどの潤沢な予算の中でやってきたから不幸な事のように言われてしまってるけどこの焼け野が原で残った人こそが本当にテレビを愛してる人だと思うから。
そういう意味ではこの時期にテレビと向き合えたっていうのは…ありがとうございます皆さん。
すごい…こういう機会でもないとなかなかお礼言えないんで…。
いつもありがとうございます本当に。
続いてはマツコがつんくに聞く。
1992年ロックバンドシャ乱Qのボーカルとしてメジャーデビューしたつんく。
ビブラートを駆使した個性的な歌唱法耳に残るメロディーと歌詞で大ヒットを連発する。
1997年つんくはテレビ番組の企画でモーニング娘。
をプロデュースする。
・「あなたの言葉」モーニングサービス…。
みんなに親しみやすい娘たちや。
なっ?デビューに向けて苦難に立ち向かう様子や追加メンバーのオーディションなどが放送され社会現象になった。
国民的アイドルとなったモーニング娘。
が華々しい活躍を見せる中マツコが好きだったつんくプロデュースのアーティストが…。
太陽とシスコムーン。
体操選手民謡歌手など異色の経歴を持つ4人の女性で結成されたグループだ。
デビューから1年半で解散と活動期間は短いが根強いファンを持つ。
太陽とシスコムーンの「宇宙でLaTaTa」が好きで…。
何て言うのかなモー娘。
をやっていながらあれを出した感じってあれはつんくさんさプロジェクト的にはどこまで本気でどこまでちょっとこう…遊んでるのかなっていう。
なるほどね。
なるほど。
つんくさんのその狂気みたいなものもすごい感じたし「宇宙でLaTaTa」は本当いい曲よ。
名前はふざけてんだけど。
えっそうなの?PVもすごいのよもう本当…。
どこまで本気で合成してんだか分かんない。
もうさあわざと荒くしてんのか分かんないんだけどものすごいめちゃくちゃなPVなのよ本当。
つんく作品の大ファンであるマツコが特に注目しているのが歌詞の世界観。
モーニング娘。
の「ザ☆ピ〜ス!」ではありふれた日常の1コマをつづっている。
・「HO〜ほら行こうぜ」何でもない日常の風景を断片的に切り取るっていう手法はねごくごく一般的な手法なんだけどデリバリーピザをLかMかで悩んでるところは歌詞にしなくていいじゃない別に。
あれ私ね…私すっごい…生涯でも超好きな歌詞の一つなの。
アホみたいだけど悩むじゃん。
この人数だしMだと足りないけどLだとでかいなとかね。
それを歌詞にしようって思った感覚…。
本当に美しく見えるもので表現されるよりもデリバリーピザって表現された時の…より胸に入り込んでくるあの…ド派手なチラシ込みの風景というか…。
それの私究極系が「カレーライスの女」だと思ってて。
私「カレーライスの女」が一番好きなのね。
つんくさんが作った歌の中で。
・「台所に立ってあなたの大好きな料理」ソニンのソロデビュー曲「カレーライスの女」。
つんくは当時ユニットを解散したばかりでアーティストとして伸び悩んでいたソニンを見てこの曲を作ったという。
うん。
分かるわ〜しょっぱいんだよね。
なるほどね。
1人の寂しさばっかりねこれね。
すごいだからつんくさんの歌好きな人って圧倒的に幸せじゃない人が多いと思うのね。
(スタッフの笑い声)幸せじゃない意識を持って生きている人に「こういう幸せあるんだよ」って教えてくれるちょうどいい詞なの。
あまりにも突拍子もない幸せを言われても「いやいやいやそんな…その結構手前でつまずいてんですけど私たち」みたいな。
…と言いながら世界平和とか普通に祈ったりしちゃうじゃない。
あんまり報われてなかったりすると意外と社会とか世界とか平和とかそんな事考えたりして。
その貧乏暮らししてた時の嫌な記憶とかもジュワ〜ってよみがえったりするのよねつんくさんの歌聴いてると。
うん。
分かるかな?「岸壁の母」これ。
つんくさんも年ねやっぱり。
例えに「岸壁の母」が出てくるって…。
デビューから20年を経てメンバーチェンジを繰り返しながら多くの人々を熱狂させてきたモーニング娘。
2012年ごろから当時海外で主流だったエレクトロニック・ダンス・ミュージックをいち早く取り入れ新たなファンを獲得する。
2013年発表の「Helpme!!」では3年8か月ぶりにオリコンチャート1位に返り咲いた。
「うわ〜つんくさんこういう事しだすのか」と思って。
それまでちょっと何かいい年したおっさんがアイドル好きだってテレビで言うのもあれだからハロ好きだって事はひた隠しにしてきた人生だったんだけど何かフツフツと沸き上がるものがあって。
それからねあのね献身的とも思える私がモー娘。
に対するね活動をいろいろしまして。
「何をやってんだ私は」って思うんだけどすごい楽しかったんだよね。
うん。
もうでもそしたらだから最初の初期の頃に似てたんだ。
つんくさんの思いとしては。
はあ〜その…。
隙だったんだね私。
私が興奮してたの。
隙の…その隙に6〜7曲突っ込んだタイミングで私反応したんだね。
いや〜分かるすっごいつんくさん興奮してたの伝わってきたもん。
つんくさんです。
(拍手と歓声)2015年4月つんくは母校である近畿大学の入学式をプロデュースする。
それではここでつんくさんよりご祝辞を頂戴したいと思います。
新入生への祝辞がスクリーンに映し出される。
その中で喉頭がんにより声を失った事を公表した。
(拍手)4年前つんくはハロープロジェクトの総合プロデューサーの座を退いた。
現在は家族でハワイに移住音楽活動を続けている。
ああいうね年間100曲ね生み出していかなきゃいけない状況が終わりハワイで過ごしながら次何に興奮をつんくさんがするのかなっていうのを。
でも逆に今までにないぐらい余裕みたいなものはできましたよね。
う〜ん。
うん。
逆にでも15年間新しい音楽を聴いてなかったのが一番びっくり。
えっもう…アウトプットのみだったんだず〜っと。
へえ〜。
うん。
分かるわ〜。
取れてなかったじゃない自分も。
取れないよね。
だからすごい…。
つんくさんと一緒よ。
突っ走れるだけ突っ走るしかないなって思ってる。
しないしない!私何年も旅行すら行ってないもん。
お恥ずかしい話なんですけど本当に…プライベートで誰かに会う事がもはやないのね。
もう17年ぐらい彼氏もいないし。
だから全部仕事。
外で飲み食いするのも仕事の人としかしてない。
哀れね。
あのね本当ひどい。
食べる量はさすがにもうこの年になってきたからちょっと人並みぐらいになったんだけど食べてるものの内容とか全部弁当。
全部弁当。
あれね私すごいのよ。
私偉いの。
あれはもうだからあの日は弁当食べないの。
全部ガチ。
さすがにこの間大学芋と梅干しを食わされた時にはどういう腹の状態なんだか分からないぐらいめちゃくちゃになったけど。
まあ普通に食べさせてもらう時はもうあれしか食べないけどガチ。
昔はさあれぐらいだったら平気だったんだけど最近1本分とると…もう動けなくなる。
あんまりこれ言っちゃうとちょっとあれだよね。
モリモリ食べてる元気なマツコのイメージが崩れるからあんまり言いたくないわね。
いやもううどんは10玉食べてます。
だからもう多分今私にとってテレビが全てで多分皆さんが陰でちょっと楽しい話とかしたりしてわあ〜ってなってるのを私は全部テレビで見せてるの。
ああだからもう…そうじゃない。
何の解決策もなかったでしょ?ほら。
あのねそれでいいのかなって私今思ってて。
うん今はね。
怖いわね今はね。
だからめまいとか動悸がしたりとかね何だかもう訳の分からない症状が出るんですよ。
どこ調べてもおかしくなくて。
それはもうね例えばスポーツ選手がアスリートがず〜っと人体のけがの癖を抱えながらとか脱臼癖を抱えながらとかだましだましして現役を続ける訳じゃない。
もうギリギリのところで。
こんな体してる人間にアスリートで例えられても皆さん困ると思うんですけどおんなじだなと思ってて。
えっそうなの?でもこれってやっぱり人が見てるのと自分が感じてるのって絶対違うなってこれ改めて今見て思ったんだけど私つんくさんが声出なくなったって聞いた時にもちろんショックだったけど私はほらさっきも言ったようにつんくさんがプロデュースしたものの方からいっぱいものすごいもらってる人だから「あっあれはまだもらえるんだ」って思うと…。
私のあのつんくさんからもらえたものはまだつんくさんからもらえるんだってどっかで思ったの。
だから私の事もそんなふうに思ってくれてる人いんのかなって思うと…。
まあでもねつんくさんと私を比べるのはおこがましいですけどね。
私は何にも残るもの作ってる訳じゃないからさ。
だから…。
もうちょっとつんくさんが100曲作ってた時みたいな人生歩みますわしばらく。
そう言って頂けるとね…。
仕事しかないからね。
彼女って私?ああありがとうございます。
自分でもどっちが正しいんだかよく分かんなくなってきちゃった。
でも私ハワイ行った事ないの。
本当に一回も。
ちょっとだからハワイ行く時はご連絡しますよ本当。
2018/01/20(土) 22:00〜23:00
NHKEテレ1大阪
SWITCHインタビュー 達人達(たち)「マツコ・デラックス×つんく」[字]
モーニング娘。など数々のプロデュースで華々しい活躍をするつんく。そのつんくの大ファンだというマツコ・デラックスがじっくりとトークを行う。
詳細情報
番組内容
メディアで引っ張りだこのマツコ。自らを「つまらない人間」と語るマツコに対して、つんくはマツコが支持される秘密をさまざまな角度から指摘する。一方、マツコは日常的風景を独自の視線で切り取る歌詞に注目。その魅力を熱く語るとともに、歌詞に込めた思いについてつんくに尋ねた。時代を切り開いてきた2人。当事者は何を思い、今後をどう考えているのか、注目のトークが展開される。
出演者
【出演】コラムニスト…マツコ・デラックス,音楽プロデューサー…つんく,【語り】吉田羊,六角精児
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
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