2018-01-19

ハシヅメユウヤ氏について思うこと

ハシヅメユウヤ、という方の名前最近SNSで頻繁に見かける。シェアされている内容は彼の作風に対する是非が主だ。

私も気になったので個人的に色々と調べてみた。その上で思ったことを記録に残す。

ハシヅメユウヤ氏の作風特性上、著作権法がよく議論に持ち上がるがそれに関しては私より10000000000万倍詳しい方が既に散々解説していると思うのでここではあえて触れず、別の視点から彼の活動を論じていこうと思う。

また、ネタ元側が何かアクションを起こさない限りは外野いくらしのごの言っても正答が出ないことは百も承知だ。

以下、全て私の主観です。


●みんな激オコ

ツイッターを見ると、何らかの創作活動をしている人は割と高確率でハシヅメユウヤ氏を批判している。激オコである私自身も細々と作家活動をしている身であるが、彼の作品を見て「これは確かに一部の作家にとってはオコ案件だな」と思った。

●なんでオコなの?

暗黙の了解」というものがこの世には存在する。「わざわざ言わなくても、それはNGってもんでしょ」というものである

単刀直入、ハシヅメユウヤ氏の作品は「モラル問題でみんなが暗黙の了解としてやらずにおいたことをシレッとやってのけてしかもそれが案外大衆に歓迎されてマネタイズ成功した」っていう事案なのだ。そのあたりがすごく他の作家の反感を買っているんじゃなかろうか。

まりハシヅメユウヤ氏を批判してる作家たちの本音を総括すると「他人の絵柄をパクって上手いことやりやがって、チクショーー!テメーー!恥知らずーーっ!!こんなのアートじゃねぇーー!」ってことなのだ。(※私の主観です)

モラル重要視する作家たちと受け手のズレ

ここでいうモラルは、作家の信念や作品への思い入れと密接にリンクしていることがままある。

そのためか、時として作家たちは「作り手に確固たるモラルがあるか否かを」非常に重要視する。

昨年話題になった「ブラックボックス展」も運営側モラルの点においてかなりバッシングをされた。

しかしながら、結果としてブラックボックス展には長蛇の列が生まれていたし、足を運んだ人々によるSNSでの拡散も目を見張るものがあった。

そう、モラルある作品か否かということは、作品大衆に受け入れられブームになるかということとあまり比例しないのである

作家の信念や誠実さなどは可視化しづらく、受け手となる大衆過半数にとってはどうでも良いことである場合ほとんどなのだ

先述した通り、モラルを重んじる一定数の人の中には「暗黙の了解」が存在しており、それらを共有している一部の人のみが「モラル存在」に着目して作品評価しているに過ぎない。

ブラックボックス展の会場内で起きた痴漢に関しては厳重に罰されるべきだと思いますが、偶発的に起きた事件についてまで述べると少し論点がずれるのでここでは割愛しました。


作品への矜持必要性とハシヅメユウヤ氏のインタビュー内容

私自身、作品に対する矜持に関しては「有っても無くてもいい」と思っている。

極端な話だが「矜持が無ければ良い作品は生まれない」というのはただの幻想であって、大した矜持が無くてもカッコいいものを作れちゃう人は割とこの世に存在しているからだ。(要するにずば抜けたセンスがある人)

ただ、「矜持が有るフリ」、これはいけない。

矜持が有るなら有る、無いなら無いと一貫性を持たなければそれはそのまま作家活動のほころびになると私は思っている。

ここでハシヅメユウヤ氏のインタビューを読んでみてほしい。

https://tabi-labo.com/285835/me_exhibitionw

「で、矜持有るの?無いの?」となんだか首を捻ってしまうフンワリした内容だ。

私はこれを「矜持の有るフリ」だと解釈した。

しかしながら、先述の通り作家自身モラルには無頓着な層にとって、このインタビュー内容すらも何の疑問もなくすんなりと「へ~、藤子先生が好きなんだ」程度で流されてしまうだろう。

村上隆氏が新聞取材を受けた時の話がしたい。

委細に相違はあるかもしれないが、彼は自身作品について確かこう言い放っていた。「途中の工程アシスタントがやって、最後自分サインを入れるだけで高値がつく。」と。

私はそれを読みこんなことを言い切ってしまえる潔さに感心してしまった。「これはこれでアリだな、カッコいい。」とまで思ったものだ。

村上氏作品マネタイズ化に積極的作家であり、しばしばその点を批判される場合もあるが自身矜持の有無について何ら嘘っぱちは語っていないのだ。


●「恥知らず」も才能のうち

実話を元にした映画ビッグ・アイズ」でも非常に分かり易く描写されていたが、「作品を生む才能」と「作品を売る才能」は全く別個のものだ。

「とにかく作品を売る」という点のみに着目すれば、恥もモラルも捨てて大衆に受けることをやってのけるというのは才能の一つだろう。それが善か悪かはもうぶっちゃけ法によって裁かれるか裁かれないかくらいでしか客観的判断は出来ない。(ちなみに「ビッグ・アイズ」ではバッチリ法で裁かれました)

冒頭で「ネタ元側が何かアクションを起こさない限りは外野いくらしのごの言っても正答が出ない」と言ったのはそのためです。


最後

色々と駄文を書き連ねてしまったが、私個人の感想としては以上である

あとこれは非常に何とな~~~~~くの直感だが、ハシヅメユウヤ氏の作品を購入している人は、ネタ元側が同じようなものを作って売ったとしてもそれは買わないんじゃないかな、多分。

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