「他人の失敗」を見ると快楽を覚える本質理由

生物種としてのヒトに仕組まれた特性だった

バッシングに「快楽」を覚える人間の脳の仕組みとは?(写真:xiangtao / PIXTA)
著名人のツイッターが炎上したり、失言がバッシングされたりする出来事が毎日のように起こる昨今。なぜ、人は自分とは無関係の人間の失敗を目ざとく見つけ、たたこうとするのか? 脳科学者・中野信子氏が、最新刊『シャーデンフロイデ』で、バッシングに「快楽」を覚える人間の脳の仕組みを、徹底的に解剖する。

他人を引きずり下ろしたときに生まれる快感

「他人の不幸で今日も飯がうまい」の略で「メシウマ」というネットスラングがあります。

成功者のちょっとした失敗をネット上で糾弾して喜びに浸る、この感情のことを、脳科学・心理学の世界では「シャーデンフロイデ」と呼ばれています。この単語はドイツ語で、Schadenfreudeと綴ります。Freudeは喜び、Schadenは損害、毒、という意味です。

これらは、ある種の週刊誌の売り上げを下支えする感情、といってもいいかもしれません。

「最近目立っているあの人」に対し、「あの点をこうすればいいのに」「どこがいいの」「上から目線で気に入らないんだよね」などという形で"検出"が行われ、「ちょっと痛い目に遭えばいいのに」「コメント欄で炎上させてやれ」「ツイッターで攻撃してやれ」「どうもへこんでいるらしい」「いい気味だ」というように、"排除"が実行されていきます。

いわゆるバッシングですが、この犠牲になった人の例はいくらでも挙げられるでしょう。

近年は橋下徹さんや堀江貴文さん、西野亮廣さんらが標的になることが多かったかもしれません。

実はこのバッシングにつながる一連の行動原理は「オキシトシン」という脳内物質と、深い関わりを持っています。

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  • NO NAMEc714828847f3
    とても興味深い記事でした。
    ともすればベッキーは我々の仲間であり、不倫は集団に対する不利益ということになるのでしょうか?個人的にはそう思えませんが…。オキシトシンは本来的役割から逸脱し、エラーを起こしているとすれば一連の騒動は間違いであると言えますね。
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    2018/1/20 10:18
  • NO NAME9cb1517342b4
    「メシウマ」なら分かる。それ以上はちょっと‥
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    2018/1/20 09:22
  • アンデルセンab0b71b2722d

    他人のふり見て、我がふり直せ。

    他人の不幸が蜜の味なのが、本能ならば、人としては、最低ということだ。

    本能的なのが、そぐわないから、理性というものが、発達したのだ。

    運動能力としての本能と、集団生活における本能は、違う。

    後者は、欲である。

    これを綯い交ぜにして、本能だからと、肯定するのは、屁理屈というものである。
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    2018/1/20 09:44
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