借金膨らまない試算で大丈夫?財政健全化を先送りへ(2018/01/19 11:45)
安倍政権が税収と歳出が見合う財政の黒字化を2027年度に2年、先送りし、しかも、借金が膨らんで見えないような試算を行っていることがANNの取材で分かりました。
内閣府はこれまで財政が黒字化する前提として、将来の経済成長率を名目で3.9%、金利を4.3%に設定して試算してきました。しかし、来週に公表される予定の新たな試算では成長率を0.4ポイント下げた一方で、金利は1.1ポイントも引き下げていて、借金が膨らんで見えないよう数字を設定していることが分かりました。財務省関係者は「通常、成長率と金利は連動するが、金利だけ大きく下げすぎている」と懸念を示しています。
SMBC日興証券シニア財政アナリスト・宮前耕也氏:「成長(率)下げる以上に金利の下げ幅が大きいので、債務残高GDP(国内総生産)比を悪化させないようにするためのつじつま合わせのような側面がある。非常に違和感がある」