スバルの運転支援システム「アイサイト」を開発した実吉敬二さんが会長兼CTOを務める東京工業大学発ベンチャーのITD Labは、クルマの自動運転技術などに活用できる新型ステレオカメラ「ISC-100VM」を「第1回 自動運転EXPO」(1月17日~19日、東京ビッグサイト)に出展した。高性能なPCを使わずに、カメラ単体で物体までの距離計測や形状認識を行えるのが特徴だ。
ステレオカメラと高性能PCを組み合わせて実現していた複雑な処理をカメラ単体で行えるようにした。これまで、ステレオカメラで撮影した映像をもとに、物体までの距離を検知したり、形状認識を行ったりするには、高性能なPCを接続して処理を行う必要があった。
同社が開発したISC-100は、主な処理を行う専用チップをカメラに内蔵した。物体までの距離データを含むリアルタイムな映像をカメラ単体で取得できるため、小型コンピュータ「Raspberry Pi」程度の性能で、画面上に色づけしてそのデータを視覚的に表示できる。
ステレオカメラの本体は262グラム。システム全体を軽量化できるため、自動車や建設機械はもちろん、小型ドローンやロボット向けに、より高度な衝突防止システムへの応用も見込めるという。
同社は、ステレオカメラを使った自己位置認識、自動地図生成機能も開発中だ。ステレオカメラで撮影しながらコースを走行してマップを作成すると、以降はステレオカメラの映像でから位置を推定して自動運転ができるほか、障害物も自動でよけられるという。
これらは、アイサイトで使われている「ステレオカメラ3次元距離測定技術」を基礎とするもの。同社は、アイサイトで実績があるステレオカメラの技術を「世の中のいろいろなところに広めていきたい」と話す。
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