越路吹雪物語 #9[解][字] 2018.01.18
どうもありがとうございました。
おじゃましました。
ありがとうございました。
斎藤工さんでした。
(拍手)落…第?そう…落第だ。
まあ座れ。
(ため息)そっかついにきちゃったか。
河野。
あっ…!声楽以外はどれも褒められたもんじゃない。
ダンスと日舞が致命的だ。
結構頑張ったんだけどなあ。
じゃあもう1年やり直しって事ですか?このままいくとな。
先生方が特別に再試験を申し出てくださった。
再試験…。
それに合格すれば落第は免れる。
…だろう。
えっ?「だろう」って絶対じゃないんですか?それはそのあとのお前次第だ。
受けるか?再試験。
だって受けなきゃ落第なんですよね?
(手をたたく音)よし!じゃあ決まりだな。
ああ試験1週間後な。
ええー!?ああ…。
もう無理!
(加治信子)まだまだ!うーん…ふん!けどあんたの体本当硬いね。
ふんっ!いやー!痛い痛い痛い!ねえツメ助けて…。
ツメ助けて!愛よ。
オカジの愛。
ありがたく受けなさい。
(下級生)失礼します。
はいどうぞ。
(下級生)郵便物をお持ちしました。
(信子)あっはいよ。
ご苦労様。
あの…。
ん?やめときなよ。
(下級生)だって…!言いたい事あったら言う!上級生のコーちゃんさんが落第しそうって本当ですか!?ちょっとコーちゃんあんたの落第もうそこらじゅうに広まってるよ。
(下級生)あっ違うんです!あの…再試験頑張ってください!頑張ってください!でももし私たちと同期生になっても私たちは大歓迎ですから!バカ!ウフフフ…。
あんたたち言うねえ。
(2人)申し訳ありません!その時は…よろしく。
(2人)キャー!えっ?なんで逃げた?
(明子)色男はつらいわねえ。
無意識だから余計たち悪いんだよこの人は。
えっ何?何の事?はいツメ。
ありがとう。
あっコーちゃん愛しの人から来てるよ。
八重ちゃん!?
(片桐八重子の声)コーちゃんお変わりありませんか。
私は元気です。
(八重子の声)ここのところお店が忙しくてなかなか手紙を送れなくてごめんなさい。
コーちゃんからの手紙いつも楽しみに読んでいます。
(八重子の声)今日は久しぶりの休みで店の友達と近くの川に遊びに行きました。
ちょっぴり新潟を思い出しました。
コーちゃんの事たくさん思い出しました。
(八重子の声)ここは海も川もあっておいしい食べ物がたくさんあります。
今度コーちゃんに食べさせてあげたいな。
(八重子の声)でもその前にコーちゃんの初舞台を見に行くのが楽しみです。
たくさん頑張ってるコーちゃんの晴れ姿早く見たいです。
一番最初に友達になってくれたありがとうのプレゼント。
きれいら…。
(八重子の声)その時にあのコスモスのハンカチ持って行くからそこにサインしてね。
それを宝物に私もっともっと頑張れるから。
(八重子の声)手紙また書きます。
体に気をつけてね。
さようなら。
(信子)はい柔軟の続きやるよ。
えーっまだやんの?
(信子)落第したいの?《八重ちゃん私落第しそうです》《初舞台無理かもしれない》《私本当はよくわからないんだ》《でもこんな事言ったら八重ちゃんが心配するから…》《ごめん内緒にするね》
(信子)12の3!あーっ!素敵ねえ。
フフフ…。
きれい。
あらこれ来月の?そうだ。
ああまた来なくちゃ。
あら観劇授業だったのね。
あっ…。
あっあの子!
(信子)え?タカちゃんさんの舞台見るの初めて?うん…。
(信子)そんな事ないでしょ。
去年も見たもん。
(明子)ああこの人あの時寝てたわよ。
ああ!器用に立ったまま寝てたあれね。
なんであんなふうに踊れるんだろう?なんてったって踊りといえばタカちゃんさんだもん。
歌もお芝居もすごいわよ。
完璧なスターね。
かっこいいなあ…。
あっそんな思うならタカちゃんさんを目標に頑張ってみたらいいんじゃない?ダンスと日舞の稽古。
はあ?何言ってんの?あんなすごい人目標なんて言うのも恐れ多いよ。
無理無理無理無理…!目標は高く持つの!さあ帰ってすぐ稽古稽古!えーっ!まずおやつにしようよ〜。
(岩谷雄三)今度はポエムが掲載されたのか。
うん。
長いものも投稿したんだけどねそっちは駄目だった。
それでも毎号選ばれるんだから大したもんよ。
きっと投稿する人そんなにいないのよ。
そうかしら?私は時ちゃんに才能があるからだと思うけど。
はい。
雄さんどうぞ。
ああありがとう。
うん。
なかなかいいね。
才能あるよ。
(秋子と時子の笑い)もう二人して親バカなんだから。
親バカは親の特権ですから。
(雄三)さあいただきます。
(秋子・時子)いただきます。
私が元気だったらね時子も大学院にでも行って書き続けられたのにね。
残念ながら大学院に行くほどの頭はありません。
だからお父さんのお友達に就職先紹介してもらえて本当に感謝してます。
あっそうだ!ねえ今度お勤め用のスーツを買いに神戸行きましょう。
今どんなのが流行り?それおしゃれ音痴の私に聞く?そっか…。
じゃあやっぱり私が見立ててあげないとね。
秋さんは昔からおしゃれだからねえ。
あら雄さんほどじゃないわよ。
はいはい。
2人ともごちそうさまです。
まあ。
(秋子と雄三の笑い)
(音楽)
(信子)せーの…。
1…。
頑張れ!はっ!引き上げて引き上げて!あれ?もう一回…。
ああっ!もう…。
ああ〜また間違った。
レコードを止めるあのねステップと腕の動きが逆なの。
逆?いい?こう!こう!そしてこう!わかった!わかった?わかったわかったわかった!いくよ一緒に…。
せーの!1!上に!うう〜!…3!ああ…もう頭がこんがらがってる。
(ため息)変な癖がついちゃってるんだな。
何回もやって体に覚えさせるしかないね。
オカジごめんね。
何が?付き合わせちゃって。
そう思ってるんならしっかりやりな!ほら!せーの!1!わあ!出来る!そうそうそう!
(信子)頑張れ頑張れもう一回…もう一回!えい!はい!どんな様子?出来たぞやったー!ありがとう嬉しい。
あらあら…。
先は長そうねえ。
(荒井蕗乃)伊藤先生はどうしてそこまで河野にこだわるんですかね?さあ…。
まあ変な噂が立たなきゃいいんだけどね。
回って…。
そう!一点見て!一点見て!そう諦めないで。
うわあ〜!
(信子・明子)「夕暮れ照らす」
(信子・明子)ちちちりれんちちんつとん。
(信子・明子)「仲の町…」そこ目線が違う。
あれ?あれ?もう…。
ちょっと休憩しましょうか。
やっぱり無理だよ…。
もういっその事蕗乃先生と丈先生に頼んで稽古つけてもらえば?そんなの無理に決まってるじゃない。
落第点つけた先生だよ?こんな状態で見せたら再試験も無しにされちゃうよ!そっか…。
でも不思議よね。
コーちゃんって歌う時はあんなに表情豊かなのに踊りとなるとほっぺた引きつるんだから。
確かにそうだ。
どうして?そんなの知らない…。
(伊藤)河野。
あ…。
よかっただろ?この公演。
素敵だった。
タカが好きなのか?踊りがかっこいい…。
…でなんでここにいるんだ?寮にいると稽古しろ稽古しろってうるさいんだもん。
そんな言い方があるか。
みんなお前の事を思って言ってくれてるんだぞ。
そうだけど…。
私がいるとあの子たち休めないから日曜なのに。
お前も休みたいと…。
なんか食いに行くか?ん?駅前食堂のカツ丼!
(伊藤)お…おい!
(店員)はいカツ丼。
うわ〜!
(店員)はい。
ありがとう。
いただきます!うわあ…。
(伊藤)いただきます。
お前幸せそうに食うなあ。
幸せ。
随分長い散歩だね。
そうねえ。
私たちがうるさく言うから嫌になったかな?本当にそう思ったら言うわよコーちゃんは。
そうだね。
あー…。
みんなで一緒に卒業したいなあ。
そうだねえ。
(伊藤)なあ。
はい?宝塚好きか?好きです。
友達いるし歌えるし寮のご飯おいしいし。
それ学校だろ?そうじゃなくて宝塚歌劇。
ああ。
うーん…。
すごいなと思います。
歌も踊りもお芝居もすごくて…。
お客さん嬉しそうに帰っていくし。
でも好きっていうのとはちょっと違うかな。
なんか…遠い。
そうか「遠い」か…。
でもキラキラしてるとこは好きかな。
うう…。
もう…。
(信子)コーちゃん。
はい。
(信子)もう一回前に…。
(信子)ふうー…。
吐いてる…。
(信子)もう一回後ろ…。
朦朧としてる?もう…。
ねえ昼休みぐらいさ休もうよ。
(信子)駄目!あんたには時間がないんだから。
(扉の開く音)コーちゃん大変!え?歌劇団の方たちがコーちゃん呼んでこいって。
私!?あなた伊藤先生と付き合ってるんですって?はあ?贔屓してもらうために誘惑したわけ?はあ!?ちょっと何おっしゃってるんですか?関係ない子は引っ込んでなさい!宝塚音楽歌劇学校の生徒にあるまじき事よね。
おっしゃってる意味がわからないんですけど。
昨日だって逢引してたんでしょ?逢引!?
(同期生たち)あっ!河野美保子さんっている?はい…。
ちょっと付き合ってもらえる?えっ…?私卒業するって決めたんです。
コーちゃんをやる気にさせたのは恋だったか…。
編集の仕事をしないかって…。
お前がやりたい事をやりなさい。
2018/01/18(木) 12:30〜12:50
ABCテレビ1
越路吹雪物語 #9[解][字]
名曲「愛の讃歌」を世に送り出した戦後の大スター・越路吹雪と作詞家で越路吹雪の生涯のマネージャー・岩谷時子。昭和の時代を背景に偉大な2人の友情と波乱の人生を描く。
詳細情報
◇番組内容
高等女学生になった美保子(瀧本美織)は、相変わらず勉強が苦手で落第の危機に。父・友孝(尾美としのり)の勧めで、宝塚音楽歌劇学校の入学試験を受ける。試験の日、美保子は後に唯一無二の親友となる岩谷時子(木南晴夏)と運命の出会いを果たす。見事合格し、宝塚音楽歌劇学校に通い始めた美保子だが、ダンスと日本舞踊の試験に合格しなければ落第だと告げられる。一方、時子のもとに歌劇団の出版部から突然電話が入り…!?
◇出演者
瀧本美織、木南晴夏
市川由衣、原日出子、佐戸井けん太
中村俊介、篠井英介、月船さらら、咲妃みゆ、早織、音月桂
◇ナレーション
真矢ミキ
◇脚本
龍居由佳里
◇演出
藤田明二(テレビ朝日)
◇主題歌
大地真央『サン・トワ・マミー』(ユニバーサル ミュージック)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】五十嵐文郎(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤本一彦(テレビ朝日)、布施等(MMJ)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/koshiji/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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