投信や株など投資は以前(ライブドアショックより前)からやってる。
バリューな長期保有が基本(一応、トータルプラスですよ)。
勉強がてら今まであまり読まなかった投資家の本を読んでみようかと思ったが、定番「スノーボール」や「マーケットの魔術師」を読むほどの時間もない。
そこでさくっと読めそうな「伝説の7大投資家 リバモア・ソロス・ロジャーズ・フィッシャー・リンチ・バフェット・グレアム」と「カリスマ投資家の教え」を読んでみたらなかなか面白く、改めて基本のキがよくわかった。
こうやってポイントをまとめてある本はありがたい。
以下にいくつかまとめてみた。
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投資家列伝
「伝説の7大投資家~」はタイトルとして挙げられている名前からもわかるように、現役バリバリというより、かつて名を馳せた名投資家の簡略な伝記や教えがまとめてある。
なので故人も多い。
・ジェシー・リバモア(1877~1940)
・ベンジャミン・グレアム(1894~1976)
・フィリップ・フィッシャー(1907~2004)
・ジョージ・ソロス(1930~)
・ベンジャミン・グレアム(1894~1976)
・フィリップ・フィッシャー(1907~2004)
・ジョージ・ソロス(1930~)
・ウォーレン・バフェット(1930~)
・ジム・ロジャース(1942~)
・ピーター・リンチ(1944~)
一方、「カリスマ投資家の教え」はバフェット&現役投資家と言った具合。
流石にバフェットは別格ということだろうか。
・ジェフリー・ガンドラック
・レイ・ダリオ
・ダニエル・ローブ
・ジム・チェイノス
・デイビッド・アインホーン
・ウォーレン・バフェット
そして最後はAIによる投資について。
トランプ勝利を見抜いたガンドラック、ブリッジウォーターアソシエイツ創業者であるレイ・ダリオ、物言う投資家ダニエル・ローブ、リーマンの破綻を見抜いたアインホーンなど曲者を揃えている。
何に投資しているのか?
「自分がよくわかっているものに投資しろ」がロジャースが授ける投資のアドバイスである。
これに反してもし理解していないものに手を出したらどうなるか?
伝説の7大投資家 リバモア・ソロス・ロジャーズ・フィッシャー・リンチ・バフェット・グレアム (角川新書)
ここで大切なのは「自分自身が理解し、納得する」ということだ。間違っても「新聞に載っていたから」「知人が勧めてくれたから」「証券会社が推奨していたから」といった程度の理由で買ってはならないというのがリンチの考え方だ。
伝説の7大投資家 リバモア・ソロス・ロジャーズ・フィッシャー・リンチ・バフェット・グレアム (角川新書)
ジム・ロジャースも、ピーター・リンチも口を揃えて言う「わかっているものに投資するべきだ」が投資の基本。
特にバリュー投資(企業の成長性に対して投資する)であるバフェットの場合、株の「保有期間は永遠に」なのだからわかっていないものに投資するわけがない。
さらにリンチの
家を買うためには何ヶ月もかけるのに、えてして株式投資は数分間で決めてしまう。ほとんどの人は、株式投資より電子レンジを買うことのほうに、より多くの時間をかけるのである
伝説の7大投資家 リバモア・ソロス・ロジャーズ・フィッシャー・リンチ・バフェット・グレアム (角川新書)
日本ではそれを「俺たちは雰囲気で株をやっている」と言う。
仮想通貨なんて雰囲気雰囲気。
間違いを認めよう
大切なのは自分を知ることだ。
人は時に判断を間違えるし、熱狂の中で冷静さを失うこともある。しかし自分が「間違える」ことを知り、「冷静さを失う」と知っていれば、上手に対処できるし、たとえ失敗しても損失を小さく抑えることができる。
伝説の7大投資家 リバモア・ソロス・ロジャーズ・フィッシャー・リンチ・バフェット・グレアム (角川新書)
ジム・ロジャースは努力型の人。
自分が不完全な人間であるということをよく自覚している。
だから誰しも間違いは犯すし、間違ったら素直に認めて、すぐに修正すべきだという。
レイ・ダリオの挙げる五箇条にも
4 自信過剰になっていないか細心の注意を払う
5 現実と正面から向き合う。もし誤りがあれば直し、さらなる進歩を図る。
カリスマ投資家の教え
自分が間違っていないか、おごって目が曇っていないか見極めなければならないという。
人間は必ず間違う。
だから間違っていないか慎重に考え、それでも間違えば経験として活かす。
経験に学ばなければ何の意味もない。
投資は余裕で
バフェットによる投資の三箇条。
ルール1 お金を失わない。
ルール2 ルール1を忘れない
ルール3 借金をしない
カリスマ投資家の教え
いや実質、二箇条やん、という野暮なツッコミはさておき、バフェットはレバレッジを認めない。
投資は余裕で行うべき。
たしかに自分の資金の数倍を借金して行うレバレッジは「余裕」とは言わない。
リスクを増す分、リターンも増す。
孫悟空の界王拳みたいなものだが、リスクリターンはトレードオフ。
自分の年齢を省みてまだまだ若いなら多くのリスクをとっても挽回できるかもしれないが、それなりの年齢になってリスクをとっても何も残らない可能性もある。
自分がどの程度のリスクを取れるのか?
それを認識できないひとはリスクを取るべきではないだろう。
借りたお金を元手に投資して、かなり裕福になる人はいます。しかし、そうしたやり方は一方でとても貧しくなる道でもあるのです。
(中略)
しかし、レバレッジは癖になるのです。
この驚くべき手法でひとたび利益を上げた経験を持つと、ほとんどの人は保守的なやり方に戻れません
カリスマ投資家の教え
仮想通貨バブル
ヘッジファンド運用会社、米ブリッジウォーター・アソシエーツ(運用資産1600億ドル=約17兆8000億円)の創業者レイ・ダリオ氏は、仮想通貨ビットコインはバブルだと指摘した。
同氏は19日、米経済専門局CNBCのインタビューで「極めて投機的だ。投資家が考えているのは『より高い価格で売れるだろうか』ということだ。従ってこれはバブルだ」と述べた。
ダリオ氏:ビットコインは「バブル」-極めて投機的な市場 - Bloomberg
「経済は機械のように動く」と言うレイ・ダリオもバブルだと発言する仮想通貨市場。
先日、バフェットが仮想通貨について聞かれて悲観的なことを答えていたがバフェットが理解していない仮想通貨に投資するような危ない投機に手を出すわけもない。
それに仮に理解したとしても投機に手は染めない(発言自体、市場に対して大人の事情も見え隠れするが)。
先日の下げで必殺サーキットブレイク発動し、レバレッジの追証を食らった方がいたが、そういうリスキーな取引であるからこそバフェットはあぁいう発言をしたのではないのかな。
上がれば下がる、下がれば上がる、そして上げ過ぎれば一気に下る。
当たり前の話。
バフェットは、
市場は主人ではなく、使用人にすぎない
カリスマ投資家の教え
と言う。
市場の乱高下に一喜一憂し、みんなが買ったから買うのでは、一体何に従属しているのか。
とはいえ少なくとも2018年は、まだまだ上げるだろう。
買いが底堅い。
極端な調整局面とレバレッジによる追証でBANされる生贄を出しつつ、市場はまだジェットコースターの上へ向けて登り続ける。
バブルが弾けるにはそれなりの条件が必要。
突然、大口投資家による売りと共連れで下がっても今の勢いならまだまだ買いが支える。
今は出川のCMで新規加入した老人の年金も買い支えの土台。
チキンレース、上がるか下がるかの丁半博打。
下層通貨、火葬通貨、仮装通貨。
レバかけて挑む市場のワケがないんだが……。
まともな長期投資に興味のある方なら読んで損はない二冊。
だが丁半博打同等な投機が好きなら、デイトレでもビットコインでもチャートの読み方でも読む方がいいかもしれない。
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※アップ当初、タイトルが「仮装通貨」になっておりました。「火葬通貨」に訂正いたします。大変失礼いたしました。