時の魔法とclosing

作品の主役二人となる、
「鎧塚みぞれ」と「傘木希美」のビジュアルも発表され、
これまでのアニメ『響け！ユーフォニアム』とはガラリと変わったデザインに、
様々な反響が集まっているようです。




個人的には原作の二人の繊細な関係性を示すには、
適した絵柄だと思いますので、本作のビジュアルを肯定します。

現状は「みぞれ」「希美」の両名のデザインだけ発表されていますが、
彼女らの物語に大きく関わってくるであろう
「吉川優子」や「黄前久美子」のデザインも気になるところです。

特に「優子」はTVアニメでは非常に印象的な巨大なリボンをつけていますが、
原作の「優子」の容姿についての描写で、リボンは一切言及されていませんし、
本作の雰囲気的に、浮いてしまいかねませんので、
ガラっとデザインが変わっても面白いかもしれません。

「優子」が敬愛する「中世古香織」と同じ髪型にしてみるとか、
個人的には面白いと思います。
「優子部長三年生ver」としてはアリではないでしょうか。

又、新１年生のデザインも気になる所。
オーボエパートの１年生「剣崎梨々花」も登場する可能性が高いですし、
彼女のビジュアルがどのように表現されるか気になるところです。





あらすじを見るとガッツリ三年生になってからの話になるようです。
本作品の存在が発表された段階では、
三年生になった二人の話ではなく、
中学時代や高校一年の話をメインにするのかと予想していました。

しかし、どうもあらすじを見る限りは、
私の予想と異なり、三年生になった二人の話がメインのようです。
そうなると問題なのが、2018年秋に予定されている映画との兼ね合いです。

原作では「みぞれ」「希美」の話は、
北宇治高校吹奏楽部の演奏の根幹に関わる問題のため、
久美子二年生編(みぞれ世代三年生編)のクライマックスとして描かれています。

映画化するにあたって、
コンクールの結果やオーディションメンバーを曖昧にしたまま進むのか、
それとも時系列を原作から改変するのか、気になる所です。

個人的には久美子二年生編の原作のストーリー構成は、
非の打ち所がないため、あまり改変してほしくないなぁと思いますが、
果たしてどうなるのでしょうか。





原作小説における「鎧塚みぞれ」の演奏技量の表現は最上級となっています。

「高坂麗奈」「佐々木梓」「田中あすか」といった実力者と比較しても、
「鎧塚みぞれ」の演奏技量の描写は勝っており、
プロの奏者達も、「みぞれ」の実力に舌を巻くという卓越した物です。

これまでも京都アニメーションは非常に優れた演奏をアニメで見せてくれましたが、
これまでの「麗奈」や「あすか」の演奏を超えるくらいの演奏が、
果たして聴けるのか、という点も気になる所です。

既に技術的には行き着くところまで行き着いてるのではないか。
それとも、京都アニメーションはその予想を上回るのか。

大いに注目したい点です。





個人的には本作で最も大事な部分です。

原作小説における「希美」の「みぞれ」への想いは、
TVアニメで描かれたマイルドで優しそうな「希美」とは大分性質が異なります。
そして、原作の「希美」が大好きな私としては、
ここは譲れない部分です。

原作の「希美」は世間一般の大多数が支持するキャラクターではないかもしれません。
しかし、変にマイルドにする改変だけはしてほしくありません。

台詞を一言一句変えるなとは言いませんが、
絶対に改変してほしくない箇所です。

「希美」が「みぞれ」に抱く、強い強いコンプレックス。
これは変にマイルドな、穏やかな物にせずに、
しっかりと描写してほしい。

「希美」が「優子」に抱いているであろうコンプレックス描写はなくてもいいから、
(自分としてはものすごい譲歩ｗ）
「みぞれ」に対しての禊だけはきちんとやってほしい物です。
そうでなければ、あまりに希美が可哀想です。

ただ、京都アニメーションは原作を映像化するにあたって、
TVアニメ二期の「優子」と「みぞれ」は顕著ですが、
キャラクターの関係性の改変を平気で行います。

京都アニメーションファンに怒られそうですが、
正直、不安７割といったところです。
逆に原作と同等にやってくれれば、大絶賛する事でしょう(笑)