衝突の米駆逐艦2隻の元艦長、過失致死などで訴追

Guided-missile destroyer USS Fitzgerald undergoes repairs at Yokosuka after its June 17 collision with a merchant vessel Image copyright Getty Images/US Navy
Image caption 静岡県の伊豆半島沖で昨年6月、米イージス駆逐艦とコンテナ船が衝突した(写真)。同8月にはシンガポール沖で米誘導ミサイル駆逐艦がタンカーと衝突した

米海軍は17日、昨年夏に米駆逐艦2隻が相次ぎ民間船舶と衝突した問題で、両艦の元艦長を業務上過失致死などの疑いで訴追する方針だと発表した。

米イージス駆逐艦「フィッツジェラルド」は昨年6月、伊豆半島沖でフィリピン船籍のコンテナ船と衝突。船員7人が死亡した。

さらに同8月にはシンガポール沖で、米誘導ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」がリベリア船籍のタンカーと衝突し、船員10人が死亡した。

海軍は声明で、「フィッツジェラルド」の事故当時の艦長と下士官3人を、職務怠慢や艦に対する危険行為、業務上過失致死などで訴追すると発表した。「ジョン・S・マケイン」の当時の艦長も、職務怠慢や艦に対する危険行為、業務上過失致死で訴追する方針。審判を経て、高等軍法会議の審理に相当するか判断するという。

ほかに「フィッツジェラルド」の船員4人と「ジョン・S・マケイン」の船員4人に対して、懲戒処分を決定したと海軍は説明した。

これまでの事故原因調査ですでに海軍は、いずれも当直の船員による「複数の失敗」が重なり発生した、防ぐことができたはずの事故だと結論している。2隻の艦長はすでに解任されている。

連続した衝突事故を受けて、海軍はさらに、第7艦隊司令官のジョセフ・オーコイン中将も解任した。

(英語記事 US Navy collisions: Ex-commanders charged with negligent homicide

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