ニホンウナギが絶滅危惧種であることを知らない消費者が4割を占め、密漁などの不正取引が多いことを知っている人は4人に1人―。環境保護団体グリーンピース・ジャパンは11日、ウナギを巡る消費者の意識調査結果を発表した。
ウナギが絶滅の危機にあると今回知った人の半数近くが「食べる量を減らす」か「食べるのをやめる」との考えを持っており、適切な情報があれば消費者が行動を変える可能性が大きいことも分かった。
1月21日と2月2日は冬の土用の丑(うし)の日に当たり、ウナギを一層食べるよう促す動きもある。グリーンピースの土屋亜紀子さんは「ウナギが置かれた厳しい状況を知り、大量消費を見直す機会にしてほしい」と話している。
昨年11月、ウナギを食べたことがある全国の20~69歳の男女1086人にインターネットを通じて意見を聞いた。その結果、環境省などがニホンウナギを絶滅危惧種としていることを知らない人が全体の41・7%、不正取引の横行が指摘されていることを知らない人が73・9%いた。
ウナギをスーパーで買う人が74・1%と圧倒的に多く、ウナギを食べる時に気にすることを複数回答で聞くと「値段」との答えが82・5%と最も多かった。