定期的なブログ更新の良さについて
ながらく「ブログなんて、書きたいときに好きなだけ書けばいい」と思っていたんだけど、去年の12月に「週に3回、月曜日と水曜日と金曜日に書く」というのを決めたら結構よかったので、今年もしばらくは「英語のブログは、毎週の月曜日に更新する」というスケジュールで書こうと思っている。日本語は隔週にしようと思っていたけど、先週に忘れてしまったので、3週間ごとになりそう。
定期的ブログ更新の良さの、半分は時間割を決めることの良さだと思う。higepon さんの 勉強方法を勉強して分かった僕に足りなかった3つのこと (2008) にある通り、
勉強をコンスタントに長期的に続けるならば時間割は大変有用。
時間割を作り実践してみて分かったが「次に何をやるべきか」に迷う時間は振り返ればとてももったいなかった。
「次に何をやるべきか」は事前に決めてしまったほうがいい。
残りの半分は、ソフトウェアの定期リリースの良さに似ている。
定期リリース
ソフトウェアの定期的なリリースは最近よくみかけるようになったアイデアで、Rust の RFC 0507 (2014) では
This RFC describes changes to the Rust release process, primarily the division of Rust’s time-based releases into ‘release channels’, following the ‘release train’ model used by e.g. Firefox and Chrome; as well as ‘feature staging’, which enables the continued development of unstable language features and libraries APIs while providing strong stability guarantees in stable releases.
「リリーストレイン」モデルとも説明されている。電車のたとえは Chrome の Release Early, Release Often (2010) でも使われている。
We basically wanted to operate more like trains leaving Grand Central Station (regularly scheduled and always on time), and less like taxis leaving the Bronx (ad hoc and unpredictable).
従来の「書きたいことがあったらブログを書く」というスタイルは、これまた従来の「リリースに足りる変更があったらリリースする」というスタイルに似ている。
この主観的な判断は、結果としてブログの更新ないしソフトウェアのリリースを遅らせがちだ。それなりに価値のある細々とした情報 (or 細々としたバグの修正) もあるのに、著者独自の視点や良い導入/まとめ (or 目玉となる新機能の追加) が足りないといって、ずるずると公開 (or リリース) を先延ばしにしてしまう。
ブログを書いていると、こうやってお蔵入りになっている草稿の一つや二つは、誰でも管理画面やローカルのフォルダに残っているんじゃないだろうか。
中堅/中年プログラマこそ定期更新がおすすめ
定期的なブログの更新、自分のなかでブログに求める基準が上がりつつも、一方でブログに費やす時間がなくなっている、中堅/中年プログラマにこそおすすめだと思っている。もちろん基準は下げざるをえなくなってしまうんだけど、そこはとりあえず諦める。
「今年こそもっとブログを書きたい」という代わりに「今年は毎月第三水曜日はブログを書こう」と決めるの、どうでしょうか?