ザ・ローリングサンダーレビューでは、洋楽ロックに関する様々なガイダンスも掲載しています。
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レビューアーティスト情報
【アーティスト名】
Paul Draper
ポール・ドレイパー
【ホーム国】
イギリス
【イントロダクション】
稀代の偏屈天才野郎ポール・ドレイパー。見事なゴシックエレクトロギターロックで復活!衰えるどころかマンサン越えのポップなメロディが弾けまくる。
【デビューアルバム発売年】
2017年
【公式サイト】
※リンク切れの際はご容赦下さい。
【このレビューをリンク一覧】
レビューアルバム情報
【アルバム名】
Spooky Action
【アルバム発売年】
2017年 1st Album
【このアルバムの良い点】
【このアルバムの良くない点】
【このアルバムの購入ガイド指標】
朝の起床時に聞きたい
パーティで流したい
夜の睡眠時に聞きたい
芸術を鑑賞したい【←オススメ】
休日の午後に流したい
ロマンティックな場面で流したい
ドライブ時に車内で流したい
暴れたい
心折れた人達へ【←オススメ】
大合唱したい
【このアーティストのその他のレビュー】
※画像はAmazonへ。タイトル名はレビュー画面へ
※レビュー済のアルバムは、タイトルが青色です
※最新作はリスト抜けの場合があります
Paul Draper | |
| 1st : Spooky Action 2017 |
Revaluation of Mansun International Committee | |
Mansun | |
| 1st : Attack of the Grey Lantern 1997 |
楽曲試聴 : Amazon英国 PV試聴 : YouTube内検索 | |
| 2nd : Six 1998 |
もったいないおばけが出るぞ | |
| 3rd : Little Kix 2000 |
楽曲試聴 : Amazon英国 PV試聴 : YouTube内検索 | |
| 4th : Kleptomania 2004 |
ファン3000人の署名 |
※未レビュー作品は、視聴サイトへ誘導しています
【このアルバムの制作メンバー一覧】
【お役立ちリンク集】
【レビューするアルバム名とジャケット画像】
Spooky Action
※ジャケット画像はAmazon.co.jpのアルバムページへ
【総合得点】
4.5点(5.0満点中)
【ジャンル】
ネガティヴ王子リターンズ
※ジャンル表記はザ・ローリングサンダーレビューの独自命名です。
「Revaluation of Mansun International Committee」
※採点基準について ※ジャンル表記について ※購入するリンクについて ※リンクの色について
Spooky Action REVIEW | |
文責:ロリング君 編集・構成:織衣草安(ジャスティス森本) レビュー投稿日時:2017.10.1 AM0:34 | |
レビューNo:321 ショートカット:▼全曲採点表 | |
今回のテーマソング
- 都内某所
- の高層ビルの一室。曇り空が空を覆い、いつもは見渡せる遠くの景色が今日はグレーに染まっている。引き出しの煙草を手に取り、火をつけようとしたところで思い留まった。 秘書のジェニファー に止められているところだ。まあいい、こうして穏やかな朝を迎えられているだけでよしとしよう。
ローリングサンダーポイントその1
RMICのイギリス支部から速報が入りました
- 内線
- でコーヒーを頼もうと思ったところで誰かが部屋をノックした。しかも強めに。やれやれ、昨日深夜にニューヨークから帰国したところだというのに、ゆっくりコーヒーも飲めないってわけか…肩をすくめる間もなく、ジェニファーが息を切らせて駆け込んできた。
- 「会長…RMICのイギリス支部から速報が入りました」
ローリングサンダーポイントその2
あのRMICですよ!?
- 「そうか
- …わかったよジェニファー。ところで今夜の予定は?いや、わたしのではなくキミのね。近くに新しい ヴィシソワーズ 風 オッソブーコ の店がオープンしたんだよ。美味しい ガランティーヌ が トラットリア らしくて。フランネルのメランコリアでまいっちゃうよホント」
- 「会長!真面目に聞いてください!あのRMICですよ!?」
- 「わかったわかった、とりあえず落ち着きなさい」
ローリングサンダーポイントその3
RMICとは通称マンサンを再評価する会
- ジェニ
- ファーが興奮するのも無理はない。RMICとはRevaluation of Mansun International Committee 、通称 「 マンサン を再評価する会」 。
- その名の通りブリットポップ界の異端児、 Mansunを再評価 し、オリジナリティの追求と進化をし続けた彼らの偉大な作品を世に普及させることで、世の中を ワイドでオープンなスペース にして行こうかどうかを アンチエブリシングなアティテュード で検討しようと最初は思ってたんだけど、何回か集まってるうちに結局はポールの歌マネだよねっていう軽い感じで進んでいるまあ割と気楽な一面のある国際組織である。
ローリングサンダーポイントその4
ポールのアルバムを聴くことができるなんて
- 「ジェ
- ニファー…彼らの要件はわかっているんだ。 ポール・ドレイパー のアルバムが先日リリースされた」
- 「…!!会長…それでは…」
- 「あぁ、そうだ。まずはRMICの全メンバーを臨時招集及び各国首脳に厳戒態勢を要請だ。マスコミもすぐに嗅ぎつけるだろう。しかし、わたしはまだ信じられないんだよ。ポールのアルバムを聴くことができるなんて」
- 「動揺するお気持ちはわかります…しかし、各国首脳に何の厳戒を要請すれば…」
- 「うん、まあとりあえずカッコいいから要請だけしとこ」
- そこからわたしの慌ただしい日々が始まった。
ローリングサンダーポイントその5
メンバーの少し老けた顔を見て少々感慨すら覚える
- 臨時
- 招集をかけたのは何年ぶりだろうか。メンバーの少し老けた顔を見て少々感慨すら覚える。RMICの会議は毎回レストランのテーブルを借り切って行うことが慣習となっている。ウェイターにワインを追加で注文した。
- イタリアンレストラン&カフェSaizeria。ミラノ風ドリアが299円、グラスワインが100円と破格のコストパフォーマンス。
ローリングサンダーポイントその7
歯医者の予約…お子さんの運動会…王様のブランチ…
- 臨時
- 招集をかけた結果、欠席者が出たのは残念だった。歯医者の予約…お子さんの運動会…王様のブランチ… 「行けたらいくわ」 … 「ごめん寝てた」 …忙しい奴らのことだ、仕方ない。ジェニファーは法事らしい。
- わたしの目の前にいるRMICメンバーはただ1人、ラブトレイン吉見。そう、当サイトにちょくちょく登場するTMNとゴシックロックを愛するピアノマンだ。会場の緊張で張り詰めた空気を破ったのはわたしだった。
バッドサンダーポイントその1
声の伸びが明らかに衰えている
- 「ラブ
- トレイン…聴いたか。ポールの新作が出たのは知っていると思うが」
- 『あぁ。もちろんだぜ。ブランクを感じさせない力作だと思うぜ』
- 「…力作?それだけか?意外だな。君のことだから興奮で鼻血ブー状態だと思ったが冷静じゃないか」
- 『オレにとってはマンサン時代には及ばない作品だった。曲調がどれも似通っているし、声の伸びが明らかに衰えている。ほんで ライブ映像 見たけどめっちゃ太ってるやん』
グッドサンダーポイントその1
楽曲の個性とクオリティの両立に成功している
- 「そうか
- …ラブトレイン、君の考えはよくわかった。曲調のバリエーションに幅がないという意見、もっともだ。しかし、わたしは逆にそこを評価している。統一感という意味でね。
- コンクリートのような無機質な感触の中で行き場のない黒い感情が息づいている。全編通してその感触は変わらないのだよ。綺麗事ではない、人間の醜い部分をさらけ出しているようではないかね…そして一番大切なことは、楽曲の個性とクオリティの両立に成功していることだ。
グッドサンダーポイントその2
マンネリ感は皆無
- 例えば
- 雰囲気だけでメロディが弱い、逆にメロディは良いが個性がない、という音楽はよくあるが、ポールの楽曲はどれもポール色に染まっていて、しかもとんでもなくキャッチーだ。
- もちろんジョンレノン節の多用は毎度のことながら、過去の楽曲にも登場したポールお得意のメロディが何度も登場する。しかし驚くべきことに、そこにマンネリ感は皆無だ。 「聴いたことある感じなんだけど新鮮」 というパラドックスを見事に体現している。
グッドサンダーポイントその3
様々な音の中隙間すら感じさせるスッキリとした音像
- アル
-
バムの代表曲 「Things People Want
」 を聴いてみたまえ。あぁなんという叙情性のあるメロディであろうか。ポールのキャリアの中でも一位、二位を争う感情豊かなメロディである。薄暗くて切なくて解放感があって不気味でドロドロしてるのに爽やかでもある。
- さらに素晴らしいのはそのアレンジである。ギターとシンセサイザーの見事な融合よ。ポール以外にこの空気感を再現できるアーティストはいないだろう。様々な音が鳴っているにも関わらず、隙間すら感じさせるスッキリとした音像はさすが。
グッドサンダーポイントその4
ゴシックなポップが弾けるサビの高音 「コ~ゥウ」
- 「Feeling
-
My Heart Run Slow
」 も貫禄のキラーチューン。これもポールにしか書けねぇなぁって思うのよ。不気味でエレクトロなリフと生ドラムの絡みが快感。
- ゴシックなポップが弾けるサビの高音 「コ~ゥウ」 に涙するファンも多いはず。歌メロが良く書けているうえにアレンジが攻めまくり。これ以上にロックファンを喜ばせることがあるだろうか。いや、ないだろ。
グッドサンダーポイントその5
ブリットポップ調スイングビートと皮肉めいたメロディ
- 「Can't
-
Get Fairer Than That
」 は余計なものを削ぎ落としてメロディのキレだけにフォーカスを当てた良曲。ミニマルなサビに感動すら覚える。まだこんなポップな創造性を発揮できるなんて…そうは思わんかね?
-
「Feel Like I Wanna Stay
」 では軽快なブリットポップ調スイングビートとポールの皮肉めいたメロディ(ってどんなんやねん)の絡みがクール。サビの 『♪Feel Like I wanna run』 の 「ラーン」 の音程がヒネくれててこれまたクール。と、いうわけで、わたしにとってこの作品は年間ベストに食い込むこと間違いなしの名盤だよ」
- 『そっかー。あっ、 フォカッチャ追加 で頼むけどいる?』
- 「うん…いる」
- Spooky Action REVIEW / 5.0サンダー
- あなただけの名盤に出会えることを願って
Spooky Action | ||
Paul Draper 2017年 1st Album | ||
総合得点 4.5サンダー | ||
シルバー・サンダートロフィー授与 | ||
THE ROLLING THUNDER REVIEW | ||
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※授与トロフィーについて |
全曲採点表 (黒雷は1点・白雷は0.5点)
3.5点 | 1. |
| Don't Poke The Bear | ||
4.0点 | 2. |
| Grey House | ||
4.5点 | 3. |
| Things People Want | ||
4.5点 | 4. |
| Who's Wearing The Trousers | ||
3.5点 | 5. |
| Jealousy Is A Powerful Emotion | ||
3.5点 | 6. |
| Friends Make The Worst Enemies | ||
4.5点 | 7. |
| Feeling My Heart Run Slow | iTunesで購入 | |
3.5点 | 8. |
| You Don't Really Know Someone ‘Til You Fall Out With Them | ||
4.0点 | 9. |
| Can't Get Fairer Than That | ||
4.0点 | 10. |
| Feel Like I Wanna Stay | ||
3.0点 | 11. |
| The Inner Wheel | ||
3.0点 | 12. |
| NO IDEAS FEAT. STEVEN WILSON | ||
4.0点 | 13. |
| THE SILENCE IS DEAFENING | ||
3.5点 | 14. |
| SOME THINGS ARE BETTER LEFT UNSAID | ||
※海外盤の曲数です(日本盤ボーナストラックなどを含まない) ※レビューの盤種について | |||||
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