昨年終盤から世界主要国の株価指数の加速度的な上昇がみられる。日本株もその例外ではない。
ニュースなどをみると、このような世界的な株価上昇の要因は米国経済の好調にあるように思われる。特に、トランプ大統領就任後、1年をかけてようやく成立をみた米国の大型減税が、米国経済の加速度的な成長に寄与するとの「期待」が米国株価を押し上げている側面が強そうだ。
もしくは、世界を代表するような大企業が「リパトリ税」によって、海外に蓄積してきた利益を米国内に還流させ、それを配当や自社株買いなどで株主に還元させる可能性が高いとの見通しも米国の株価上昇に寄与していると思われる。
そして、この米国株の好調が主要国の株価にも波及しているようにみえる。
このようなやや上昇ピッチが早い株価について、「これは、FRBの行き過ぎた超金融緩和によるバブルではないか」という見方が台頭しつつある。そして、それは、米国同様、いや、米国以上に加速度的上昇を続ける日本株市場においても、「FRB」が「日銀」に置き換えられて同様の話が展開されるようになっている。
ここでは、まず、日米の株価がバブルか否かを考えたいと思うが、2017年初めから現時点(1月17日)までの日米の株価指数(ニューヨークダウと日経平均など)はほぼ同じ動き(相関係数で示すと0.95)なので、データが入手しやすい米国株で考えてみることにする。
株価の「ファンダメンタルズ価値」というのは株式会社の収益(及び将来の見通し)を元に算出されるというのが一般的な考え方である。従って、まず、株価がバブルか否かを考える出発点は、株価が1株あたりの利益と比較してどの程度であるかを基準に考えることである。これは、「PER(株価収益率Price Earnings Ratio)」といわれる指標で表される。
そして、現在の株価がバブルか否かは、過去のバブル局面のPERと現在のPERを比較することで判断されることが多い。
例えば、現在の日米の主要株価指数のPERは約19倍前後であるが、過去のバブル局面では、60~70倍、高いときは100倍を超える場合もあったので、過去の局面とのPERの比較では、現在の株価はまだ「バブルではない」ということになる。