まいど憶良(おくら)です。
奈良県は葛城市にやって来ました。
今回は関西ではほとんど知られていないグルメ、瓦そばをご紹介します。
何ですって?「奈良に旨いものなし」なぁんて、まだ言っている人がいるですって?
いえいえ、奈良グルメは、もはや関西グルメを語る上で無視できない存在なんです。
そして県道30号線を通る車にとっては、その看板と瓦そばという言葉が、とっても気になる店として有名なんです。
はたして、瓦蕎麦とはどんなものなのかと、早速店内に。
早速目に飛び込んで来たのは看板にも書かれていた練り天。
「下関直送」と書いてありますね。
店内はとっても綺麗。
掃除が行き届いています。
おひとりさまから家族連れまで気軽に利用できそうです。
基本的には、瓦そばと練り天のお店。
練り天は丼として楽しむことも出来るようです。
が、スタンダードなのは「瓦そばセット」(1000円)のようです。
プラス100円で食べられる看板メニューの練り天
瓦そば単品が900円ですので、プラス100円で練り天が付いてくるイメージ。
ちょうど看板にも掲げられている練り天が気になっていましたので、迷わず注文しました。
練り天は下関にある、老舗の天ぷら屋さんの「はしもと商店」で仕込んだものを直送してもらって、店内で揚げたもの。
揚げたてを食べる事が出来ます。
蕎麦の前に、まず練り天が出てくるというスタイルも珍しいですね。
タマネギ。
ベースの練り天の味が旨いっ!
そして後からふわっと追いかけてくる玉葱の甘味。
エダマメ、これもおいしい。
中でも一番のお気に入りはこのゴボウ。
あれ?練り天があまりついてないじゃない。
と、思いそうですが、ゴボウ自体をタレに漬けこんでいるので、もし素揚げにしても美味しいと思います。
サクサクの食感も楽しく、先ほどまで主役だった練り天がここではサポート役に回っていて、後からじわじわっと練り天の味が広がる逸品。
おまけと思って、何の気なしに食べた練り天がこれほどとは。
瓦そばって、こういう事なんだ!
さて、メインというか、お目当てはこちらです。
特別に厨房に入れて頂き、瓦そばが出来るまでを見せて頂きました。
最初に火を入れるのは、瓦です。
先ずは瓦を焼いていきます。
この瓦は耐熱性に優れた特別なものです。
その辺の瓦を使ってご家庭で真似をするのは大変危険ですのでおやめください。
瓦が焼けていく間に、隣のコンロでは茶そばが焼かれていきます。
まず、素早く茶そばの表面に油をコーティングした後焼くことで外をパリッと、中はしっとりした状態で焼きあがるんです。
何度かひっくり返し、少しずつ焦げ目を付けていきます。
絶妙の火の入れ具合で、外が少しパリッと焼けた茶蕎麦を、
手早く熟練の技で瓦全体に広げていきます。
上に錦糸卵、
甘辛に味付けされたお肉、ネギが乗り、
きざみ海苔とレモン、大根おろしがトッピングされて
瓦そばの出来上がりです。
初体験!焼いた茶そば!
これは二人前ですのでかなりのボリューム。
今回はこのまま頂きましたが、二人で食べる時には提供時に分けるかどうか聞かれますので、分けて食べる事も出来ます。
瓦が焼けていますので絶対に触らないように気を付けましょう。
上に乗った茶蕎麦も熱々です。
これも珍しいのではないかと思いますが、つゆも温かいんです。
さて、初めていただく焼いた蕎麦の味はどうでしょう。
一口目は上の方から取りました。
つゆもノーマル状態。
中はしっとり、外は、ほんのちょっとカリッと感があります。
濃い目に作られたつゆに、そばを1/3ほど浸して食べます。
うっ!旨いッ!
今度は端っこの方でよく焼けた部分の蕎麦を。
お肉と一緒に食べました。
甘辛の肉と、パリパリのお蕎麦がメチャ合います。
では、本来の食べ方、つゆに大根おろしと
レモンを入れて食べましょう。
錦糸卵、お肉などを一緒に。
つゆは甘辛のお肉が漬かる事により、甘辛さがだんだん強くなっていくんですが、これをレモンが抑えてサッパリとさせてくれます。
ちょっと甘くなってきたなぁ、と思ったらレモンをギュッと抑えて、味の調整をしながら食べていくうちに、あっという間になくなってしまいました。
なんと、つゆもあまりに美味しいので、飲み干してしまいました。
ほとんど無言であっという間に完食してしまいました。
ごちそうさまです。
改めて、瓦そばって?
店長さんにお聞きしました。
憶良 : 瓦そばって初めて見たんですが、とても面白いスタイルですね。
店長さん : そうですね、関西ではあまり見ないですが、山口県の下関ではポピュラーな料理なんですよ。
お店に食べに行くこともありますし、家庭でもホットプレートを使って作るような、関西で言うとちょうどお好み焼きとか、たこ焼きみたいな感覚で食べられている料理なんです。
憶良 : 茶そばっていうのも面白いですよね。
焼いた茶そばがこれほど美味しいとは!と、目からうろこ状態です。
店長さん : 下関ではとにかくよく茶そばを食べるんですよ。スーパーなんかでも茶そばがずらっと並んでいたりするんです。
ウチでも使う茶そばはずーっと下関から仕入れていました。
憶良 : 仕入れていたというと?
店長さん : 実はウチの瓦そばを食べてくださったお客さんが、奈良で蕎麦の製麺をされている社長さんで、色々と話をしているうちに、ウチ向けに茶そばを作ってくれることになったんです。
オーダーメイドで作っていただいて、より美味しい瓦そばが提供できるようになったと思います。
憶良 : 焼くと美味しい茶そばの条件って何かあるんですか。
店長さん : つゆとの相性など色々あるので一概には言えないと思うのですが、ウチの場合はお茶の風味が強いのが特徴だと思います。
これは試作を重ねて麺の太さ、抹茶の配合などのリクエストをして、コストが高くなっても良いので納得のできる茶そばを、という事で作っていただいてます。
憶良 : つゆも、オリジナルで作っているんですか。
店長さん : そうです。これは企業秘密という事で詳しくは言えないんですが、ちょっとしたひと手間を加えて仕上げています。
憶良 : 作ったご本人に言うのも何なんですが、つゆもメチャ美味しかったです。
最初濃いかなと思ったつゆを、最後は飲み干してしまいました。
最初はノーマル状態で、次に七味でと、つゆもいろいろと表情が変わるのが楽しいです。
大根おろしとレモンが効いてますね。
大根おろしにも一捻りがあるんですか。
店長さん : 下関では紅葉おろしが付くのが普通なんですが、そうするとお子さんには辛くて食べにくいという事もあり、ウチでは擦ったニンジンを加えて彩として、お好みで七味を入れてもらって辛みを加えて頂くスタイルにしています。
「なんやねん、このそば!」と怒られたことも
憶良 : 瓦そばという物を初めて見た人は、このスタイルに驚くでしょう。
・・・。
私もその一人なんてすが。
店長さん : そうですね、驚くだけならいいんですが、怒られたこともあります。
「わし、そば食べに来とんねん、これ、焼きそばやないか!」って。
憶良 : 焼きそばと言われてしまうと、まぁ、焼きそばですが・・・。
店長さん : あわてて下関の料理で・・・とご説明するという事も、ままありました。
憶良 : 珍しいと言えば、練り天も珍しいスタイルですね。
店長さん : 元々は嫁さんの実家が練り天屋さんで、ここの練り天が美味しいので、それを売りたいというのが始まりだったんです。
ただ、専門で、というのが難しくて、瓦そばも提供するようになったんです。
店長さん : 私は料理に関しても、店の経営に関しても、素人からスタートだったんですよ。
修行も、なし。
憶良 : ええっ、それって、不安はなかったんですか。
店長さん : こんなに美味しいんだから、大丈夫、という気持ちもありますが、やっぱり不安です。
今でも不安です。
だから、出来る事を一生懸命手抜きせずにやる事で、その不安を解消しようと思っています。
憶良 : それは料理に関して?
店長さん : いえいえ、全てです。掃除も、接客も。
とにかく出来る事はきちんとしようと。
そうして初めてお客様を迎える事が出来ますし、お客様が「美味しかったね」と笑顔でお店を出られて初めて、ほっとします。
憶良 : このお店の一番の売り、ここを楽しんでいってくださいというポイントは何でしょう。
店長さん : スタッフですね。
これはもう、最高のスタッフだと思います。
ウチには接客マニュアルがありませんので、スタッフが各人で思い思いの接客をしています。
スタッフ一人一人にファンが付いていて、食べに来るというより、スタッフに会いに来ているというお客さんがいるというのが一番の自慢なんです。
支店を出すなど、店を拡張することも何度かは考えたんですが、これだけのスタッフを集める事は不可能だと思っていますので、支店は出せそうにありません。
憶良 : 最初に食べた練り天は、持ち帰りもできるんですよね。
店長さん : はい。是非お家でもご賞味ください。
やっぱり揚げたてが美味しいですが、レンチンして家で食べても美味しかったです。
今回ご紹介しましたお店の情報はこちらから
- ジャンル:山口県ゆかりの店
- 住所: 〒639-0276 奈良県葛城市當麻350-1
- エリア: 大和高田
- このお店を含むブログを見る | 大和高田の甘味処をぐるなびで見る
プロフィール
憶良(おくら) : 元ゲームプランナー、元ゲームプロデューサー。
ゲーム企画講師や駄菓子屋店長などを経て現在に至る。
休日は高速道路を使わずに名古屋から鳥取あたりの温泉に行って浸かり、道中や行先の地元スーパーで珍しい食材を買い込むと例え深夜に帰ったとしても料理する。
その際食べ歩きにも積極的と、食に対してはかなり貪欲。
「美味しいものを食べている時、美味しいものについて話している時に悪いことを考える人はいない。」という持論を持っている。
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