米国株メルトアップは好業績が裏付け-「今回は違う」とヤルデニ氏
Lu Wang-
ヤルデニ氏、業績主導型メルトアップでS&P500種3330到達を予想
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PER主導型メルトアップより持続力がある可能性-ヤルデニ氏
米国株の上昇はセンチメントからモメンタムのシグナルまでほぼ全ての指標に支えられている。相場の反動安を不安視する投資家にとっては、同じように強いトレンドを刻む企業業績で安心感を得ることができる。
昨年12月に米国で減税を実現する税制改革法が成立したことを受け、アナリストは少なくとも過去6年間に見られなかったペースで業績予想を引き上げている。 S&P500種株価指数を構成する企業の2018年利益の予想は1株当たり151ドルと過去4週間で3.5%増えており、これはブルームバーグのデータで比較可能な期間をさかのぼると、12年に匹敵する速いペースだ。
S&P500種は年初から4%余り上昇して03年以来の好スタートを切り、米国株が劇的な上昇を意味するメルトアップのさなかにあるとの見方が強まっている。こうした急激な上昇はしばしばその反動への警戒を強めることになるが、調査会社ヤルデニ・リサーチのストラテジスト、エド・ヤルデニ氏は、今回は違う可能性があるとみている。
ヤルデニ氏はリポートで、「私はメルトアップの大ファンではない。その後にメルトダウンが続く傾向があるが、予測は難しい」と指摘。「メルトダウンのシナリオに対する不安は現時点で若干小さい。ここ数週間の株価のメルトアップの大部分は、アナリストによる業績予想の上方修正が手掛かりとなったからだ」と記した。
その上でヤルデニ氏は「極めて珍しい業績主導のメルトアップをわれわれは経験しているのかもしれない」と述べ、「もしそうなら、それが変化しない限り、よくある株価収益率(PER)主導のメルトアップよりも持続力がある可能性が高い」との認識を示した。同氏はメルトアップのシナリオの下でS&P500種が3330に到達するとみている。
原題:Behind Roaring Stocks Are Profit Upgrades of Unprecedented Size(抜粋)