シェルト
<シェルト概説書>
2003/03/27
<シェルトとは>
将棋やチェスに似た2人用の対戦パズルゲーム。駒を動かしていき、相手の月駒か4個の魔駒を取ることを目的とする。盤面は縦横7×7マス。両軍は駒を14個ずつ持つ。更にそれに特殊駒テームスを1個加えた計29個でゲームは展開される
両軍とは即ちアルシェとソーンを象徴し、アルシェのランティス14名とソーンのランティス14名が戦うため、シェルトは政治的・思想的色彩を帯びたゲームである
<シェルトの起源と現在に至るまでの推移>
シェルトの起源と推移をセレンのアンクノットから抜粋する
「シェルトはクミールさんとメルが作ったゲームだ。基はチェスを拡大したゲームだったそうで、名前も「拡張チェス(kaitxes)」だった。1997年のことだ。11*11マスで、チェスより大きかった。俺はこの時点で1度やったことがある。
その後、彼女達はルールを変えていったわけだ。第三勢力の駒という概念を編み出したりもした。序盤は定石手を組むだけと悟ったので、定石手が短くなるように、マスを削っていった。
最終的には7*7マスになった。98年夏である。この時点で味方の持ち駒が14になり、敵合わせて28となった。そこでクミールの「何だかアシェットみたいだ」というつぶやき起こり、それがきっかけで、メルが王を指して「じゃあ、これはお兄ちゃんね」といった。つまり俺のことだ。するとクミールが「じゃあ、こっちの王は私なのね」といったそうだ。
そしてそのことを皮切りに、メルは「じゃあ、これがメルで、こっちはお姉ちゃんで…ルージュはムカつくから一番メルから遠いところで…」などと勝手に駒に名を当てはめて言った。クミールも真似をして使徒全員分の名を付けた。98秋頃のことだそうだ(これはあまり確証がないらしいが、この年のメルの誕生日前には俺が知っていたので、少なくともそれより前だから秋口だろうということ)
そしてアシェットの名の全てが当てはまり、第三勢力はテームスという名になった。
同時期に、テームスの能力を変更。テームスは王と同じ動きをする駒だったが(シェルト創世記にはマスが広かったので全方向2マスが移動範囲だった)、千日手になるので「張り」の概念をメルが導入した。
99年になると、テームスが倒せないというルールがまずいということで、テームスは倒せないものの張っている駒は落とせるというルールに変わった。
また、セレンは今メルに聞いて確認していないので詳しくは知らないが、テームスを取った際は「取った駒が行きうるマスの中で尤もテームスに近い駒に置く」というルールになったとメルから聞いた気がする。だが、更にその後「テームスを取るときはテームスを取った駒とテームスの居た位置を交換する」というルールになったというようなことを聞いた気がする。多分、いつのまにか変わっていたのだろう
97年にテームスの存在と将棋と違って張れないというルールに対処するために、飛車角がなくても負けるというハルマチェックを導入。
97年に歩の能力に個別差を設けたことにより、歩兵の能力を活かすために随伴のルールを取り入れる
99年には直歩は一番奥にいくと1歩下がれるというルールも導入したと思われる
99年にセレンはシェルトをアルカ文化と認定、これを広める。使徒に広めれば確実に文化として残る。個人的に今のところは好きなゲームではないが、その価値は認めていたつもりだ。だから文化として認定し、みんなにアルカ教養ということで強要した。
駒の種類は9種なのに駒の名が29もあるということと、自分が実名で出ているので複雑な気分だろいうことがイヤであまりやらなかったが、みんなにはそこそこ好評だった。しかし「慣れれば面白そうだが、あまりやる気が起こらない」という意見が多かった。原因は「アンシャンテじゃやりづらいし、アンシャンテを使ってやるほどのことではないだろう」とのこと。ごもっとも。
当のクミールさんはメルに勝てないという理由でアークパズルを好んだし、メルもメルでクミールさんを気にしてあまり遊べなかったらしい。それが可哀想でみんなに広めたっていう俺の気持ちはわかったくれたみたいだし、クミールさんも自分の考えを優遇して文化認定したということに気付いてくれたみたいだし、みんなも「総じて面白い」といってくれたし、政策としては良かったな」
シェルトの駒が使徒を表わすようになった以上、最後の使徒ルージュ=エルム=オキニス=ミディート=ガストラ(マージ名)は既に98年秋に仲間になっているはずだが、調べてみると確かにセレンには98/9/8に紹介されている。更に、ソーンの最後の使徒であるクノンが向こうの仲間になったのは、記録によると98/11/8とある。なるほど、やはりシェルトがアシェットの抗争を描き始めたのはこの頃のようだ
尚、シェルトはメルが「飽きた」との理由で、それから殆ど発展しなかったが、2002年にセレンが再度掘り出してから、一応の変化があった。それでもセレン自体がシェルトをあまり好んでいなかったため、変化らしい変化はなかった。ところが2003/3/26のsidevにフゥシカがこのままではシェルトが滅ぶと考え、復興させるようにと主張した。フゥシカは歩に方向性を持たせることを提案した。セレンはそれを受け、更に飛車と角の位置を交換した。更に同日にアルシェを先手と決め、直歩(ちょくふ)と呼んでいた塔駒を後ろにもいけるようにし、前歩(まえふ)と呼んでいた縦駒も後ろにいけるようにした。加えて、アルシェ側の駒の位置を現在の位置に変更した
<シェルト盤>
シェルトは7×7マスの盤上で行われる。シェルトは駒の配置が月を挟んで正確に左右対称なため、縦の列・横の列ともに独自の名前がついている。以下に述べる
縦の列sam:縦の列は後衛の初期配置が語源になっている。色駒がある盤上両端の列を色列nimsam、同じく跳駒の列を跳列lufsam、扉駒の列を扉列omisam、月駒の列を月列xeltosamという。また、月列以外は左右に1つずつ同名の列があるため、これらを区別する際は「右の色列nimsam e pa」のようにいう
横の列sim:両軍の駒の配置はチェスのように前衛と後衛からなる。そのため、前衛をsasim、後衛をsisimという。前衛の1段前の列は何も駒が置かれていないので、空列meblsimという。また、空列の前の列、即ちテームスがある列は永列teemssimという。尚、永列以外の列はアルシェ・ソーンごとに1つずつ存在する。そのため、必要があれば「アルシェの後列sisim e arxe」のように呼んで区別する
<シェルトの駒>
シェルトの駒はテームスを含めて29個であり、それぞれランティスの実名が付けられている。但し、駒の種類としては11種類であり、駒の総数の半分にも満たない
1:xelt月駒(つきごま):セレン。クミール:王に当たる
2:nim色駒(いろごま):ラルドゥラ、リュウ。ラヴァ、エンナ:飛車に当たる
3:omi扉駒(とびらごま):リディア、メル。ピネナ、エケトネ:角に当たる
4:left跳駒(とびごま):オヴィ、クリス。ネーネ、リーネ:ナイトに当たる
5:hanoi塔駒(とうごま):ファーヴァ。ンムト:前後2マス以内に行ける
6:pafi橋駒(はしごま):塔駒が方向転換したもの。左右2マス以内に行ける
7:soi斜駒(ななめごま):ザナ、ミルフ。クノン、アッシュ:斜めに1マス行ける
8:soa十駒(じゅうごま):斜駒が方向転換したもの。前後左右に1マス行ける
9:his横駒(よこごま):ギル、フルミネア。レレゾナ、ジール:左右に1マス行ける。方向転換すると縦駒になる
10:has縦駒(たてごま):ルージュ、パール。リナ、ウムトナ:前後に1マス行ける。方向転換すると横駒になる
11:teems永駒(ながこま):テームス:相手と共有して使う特殊駒。詳細は後述。これが方向転換したものをeteems久駒(ひさごま)という
尚、色と扉を総称で魔駒(まごま)と呼ぶ。メル・リディア・リュウらがウィザードと呼ばれていたことに起因する命名である
その他、駒の語源であるが、まず月は月司ルシーラから。永は永遠を表わすテームスから。他は全て移動範囲が語源になっている。縦横斜十は文字通り。塔は前後2マスという移動範囲が高い塔のように見えることから。また、橋は左右2マスに行けるという移動範囲が橋のように見えることから。跳はマスを飛び越えて動くことから。扉は古アルカで扉を意味するhomyuが「×」の字形で、これが扉駒の移動範囲を示すことから。そして色は古アルカで色を意味するnimが「十」という字で、この字が色駒の移動範囲を示すことからそうセレンが名付けた
<駒の初期配置>
チェスにおける並べ方に酷似している。自軍は前衛と後衛の2列に分かれる
以下に2列の並びを示す
縦・横・斜・塔・斜・横・縦
色・跳・扉・月・扉・跳・色
自軍の並びは以上のようになる。敵軍はチェスと同じく、自軍と反対側に上記と同じ並び方で並ぶ。また、盤の中心にテームスが配置される
<前衛の方向転換>
前衛駒は方向転換という機能を持っている。方向は縦横の2方向あり、1ターンかけて方向を変えることができる
例えば縦は前後1マス行けるが、これが方向転換すると左右1マスにいけるようになる。これは横と同じであるから、縦は方向転換すると横になることができるということである。勿論、1度方向転換したものをまた後のターンで再度方向転換して元に戻ることもできる
縦は方向転換すれば横になるし、それは可逆だが、斜などは方向転換すると一風変わった駒になる。斜を方向転換すると前後左右に1マスいける駒になり、これは他のどれとも違う駒である。これを十駒という。同じく、塔を方向転換すると左右2マス以内にいける駒が生まれる。これも独特なため、特別に橋駒といわれる。無論、十や橋は再度方向転換して斜や塔に戻ることができる
但し、4回連続で方向転換をした場合、悪質な千日手として負けとする
<前衛の随伴>
チェスなどと違ってシェルトの前衛は思うように進めないことがある。例えば横は前に進めず、攻撃力に問題がある。そこで前衛を強化させるためのルールが随伴である
例えば縦の右に横がいるとしよう。初期位置では例えばパールの右にフルミネアがいるので、正にこの状態である。フルミネアは横なので前進することはできない。一方パールは縦なので前進可能だ。そこでパールが前進する際にフルミネアを一緒に連れていくことができる。これが随伴である
随伴は前衛駒、即ち縦・横・斜(十)・塔(橋)が使うことができる能力で、ゲーム中に何度使っても良い。但し、随伴の成立にはいくつかの条件がある。以下に条件を示す
1:随伴する相手と隣接していなければならない。従って、初期状態でパールと共にミルフを前進させることはできない
2:随伴相手は前衛でなければならない。例えば縦で色を随伴させることはできない
3:随伴相手が移動する場所は空白でなければならない。例えばパールの右にフルミネアがいて、フルミネアの前に敵がいる場合、パールはフルミネアを随伴して前に行くことはできない
4:攻撃と同時に随伴はできない。例えばパールの右にフルミネアがいて、パールの前に敵がいる場合、パールはこの敵を攻撃しながらフルミネアを随伴させることはできない
5:随伴者がそもそも行けない場所に連れ立った随伴はできない。例えば、パールの右にフルミネアがいて、パールの前にクリスがいる場合、パールはクリスが邪魔で前に行けないので、当然随伴は成立しない
6:行きたい場所と随伴相手の場所が同じ場合は随伴できない。これは5を正しく解釈すれば言わずもがなのことである。例えば、パールの前にフルミネアがいる場合、パールはフルミネアを随伴して後ろに行くことはできる。しかし逆に前に行くことはできない。パールが行こうとする場所はフルミネアがいるので、そもそも随伴者が移動できないためだ。これを随伴させるというのはフルミネアを後ろから前に突き飛ばしたということに等しい。が、それはもはや押しのけであって随伴ではないため、そういう場合、随伴はできない
<随伴における勘違い>
1:随伴においてよく勘違いされることがある。横駒の随伴だ。横駒の右に前衛がいるときに横駒と前衛を左に進めようとする誤りが多い。が、これは不可能だ。縦駒の後ろに前衛がいるのに随伴して前進させるということが不可能だというのと同じだ。不思議と縦駒の場合は勘違いが少ないのに、横駒の場合は勘違いが多い。そういう場合セレンはシェルト盤を横から見させて横駒を縦駒だと考えさせて随伴不可能だということを説明することになる。横駒が随伴できるのは例えば横駒の前に前衛がいるような場合である
2:随伴しながら敵を倒せるという勘違いも多い。が、随伴と攻撃は同時にできない。それは随伴者も被随伴者も同様である
<テームス>
テームスは自分と相手が共有する駒で、唯一の第3勢力である。テームスは初期状態のままでは只の障害物に過ぎないが、取った相手の駒を張ることによって、張った駒と同じ能力を持つことができる。「張る」ためには盤のすぐ横に張りたい駒を置いて張ったことを相手に分からせれば良い
例えば敵のエケトネを取っている状態で、テームスにエケトネを張れば、テームスはエケトネと同じ能力を持った駒、即ち扉駒と同じ機能を持つようになる。尤も、張りという行為は1ターンを要するため、テームスを動かせるのは次のターンからになる。しかし、エケトネを張った瞬間にテームスは扉の能力を持つので、攻撃範囲に敵の月か最後の魔がいれば、自動的にチェックになる
<テームスを取った場合>
ところで、エケトネを張ったは良いが、その直後に来る敵の番でテームスが取られた場合はどうなるか?テームスを倒したと考え、盤上から退場させるのだろうか。いや違う。その場合、テームスを取った駒が元々いた場所とテームスとを交換するだけである。但し、張っていたエケトネは消費したものとしてテームスの張りから外さねばならない。その上、エケトネはもう2度と張ることができなくなるので注意が必要だ
要するに、ラシェットの思想通り、「テームスは倒せない」のである。テームスを取ってもテームスは移動するだけで、張っていた駒が倒されるだけである。テームス自体はどうやっても倒せない
<テームスで敵を取った場合>
テームスで敵を取った場合、テームスに張っていた駒は消費したものとして外さねばならない。また、その駒は2度と張ることができない。もう1度テームスを使いたいときは新たに何らかの駒を張るしかない
<自分も敵もテームスに何かを張っていた場合>
ここがシェルトの醍醐味の1つでもあるが、そういう場合も出てくる。例えば、自分がテームスにエケトネを張り、相手がテームスにクリスを張ったという場合だ。この場合、自分のターンであればテームスを扉として動かすことができる。逆に敵のターンであれば敵はテームスを跳として動かすことができる
例えば今は自分の番で、テームスを扉として動かした場合、テームスの移動場所は十分に気をつけねばならない。相手はテームスを跳として使えるのだから、跳が自分の月を狙えるような場所にテームスを持っていってはならないのである。つまり、テームスに両者が何かを張っているときは、相手が何を張っているのかに十分注意しなければならないということである
<テームスからの戻し>
テームスに張っている駒を戻すことは可能である。戻しも張りと同じく1ターンかかる。 そんなことに何の意味があると思うかもしれないが、戦術の1つである
テームスに何かを張っている場合、テームスは取られてしまうが、こちらがテームスに何も張っていなければ相手はテームスを攻撃できない。そこで、守りたい駒をテームスの後ろに隠しておくという戦術が成り立つ。つまり、テームスを壁として利用するのである
尚、テームスから戻した駒は消費されたとは考えないので、再び張ることができる
<テームスへの張替え>
現在テームスに張っている駒が気に喰わなければ、手持ちの別の駒に張り替えることができる。張り替えた駒も戻した駒と同じく消費とは見なされないため、後でまた張ることができる。尚、これにも1ターンかかる
<テームスの方向転換>
テームスに前衛を張っているときのみ、テームスの方向を変えることができる。相手もテームスに前衛を張っている場合、自分の前衛の性質が変わると同時に相手の駒の性質をも変えることができる。尚、テームスが方向転換したものをエテームスと呼ぶ
<扉の軸移動>
扉は左右1マスに軸移動できる。これは単なる移動なので、攻撃は行えない。つまり、左右が空白でない限りは移動できない
また、そこを動かなければ次の1手で敵に取られる状況にある扉も軸移動できない。つまり、扉はチェックされている状態においては軸移動を使ってチェックを回避することはできないということである
シェルトはチェスと違って横マスの数が奇数なので、ビショップと違って決して行けないマスが存在してしまう。そこで扉の軸移動が採用された
<座標の読上>
シェルト盤の列には縦横14列それぞれに名前が付いているが、この名前は煩雑なので、実際にシェルトをやっているときに座標を読み上げるには不便だ。例えばゲーム開始時にパールが前に進んだら、例えばnimsam e pi,meblsim e arxe,paalというように読み上げなければならず、非常に長い。そこで読み上げの際はふつう幻字と数字を組み合わせて読むようにする
縦の列は幻字で出来ており、横の列は数字で出来ている。幻字は左からtes, ket, xal, sol, nim, vin, foxと読み、数字はアルシェ側から順にko,ta,vi,va,le,ki,noと読む。従って、始めにセレンがいる段が1段であり、クミールがいる段が7段である。また、読み上げの際は縦の列・横の列・駒の順で読み上げる。よって、初期配置におけるパールの位置はtes,taであり、これが1歩進むとtes,vi,palと読み上げられる
また、敵の駒を取った場合の読み上げは、ふつうの読み上げに続いて取った駒の名前を読み上げる。例えばパールが前進していって初期位置のリナを取った場合、tes,ki,pal,dinと読み上げられる。この後リナの後ろにいたラヴァがパールを取ったとすると、座標は同じであるため、座標部分はkakと読み上げられる。従ってこの場合、kak,rav,palとなる
更に、前衛が方向転換した場合、駒の後に駒の能力名を添える。ミルフが初期位置で方向転換した場合、xal,ta,milf,pafiと読む。その後ミルフが再度方向転換した場合、xal,ta,milf,hanoiと読む
加えて、随伴した場合、随伴者の分と被随伴者の分を読み上げる。初期位置でパールがフルミネアを連れて前に進んだ場合、tes,vi,pal ann ket,vi,fulと読む
<先手後手>
先手は必ずアルシェ側である。後手は必ずソーン側である
どちらがアルシェをプレイするかを決める振り駒のようなシステムがシェルトにはある。駒がサイコロ状のときは任意の駒を3つ投げて、どれか1つでも幻字面が上を向けば、投げた人がアルシェを担当する。また、駒がコインのように裏表しかない場合は任意の駒を投げて表(幻字面)が出たら、その人がアルシェを担当する
<勝敗条件>
勝敗条件は2つある。1つは月を取ること。もう1つは4個の魔を全て取ること。通常、シェルトは月が取られることがないため、十中八九後者のやり方で終わる。後者で勝った場合、残った自分の魔の数が多いほど高得点になる
勝った以上、魔は最低1個はある筈だ。逆に、魔を1個も失わずに勝った場合、魔は4個残っていることになる。つまり魔の変域は1から4であり、残った数がそのまま点数になる。つまり、最低で1点、最高で4点である
ただ、そもそもシェルトは消耗戦的色彩が強いため、魔を1個も失わずに勝つということは考えにくい。では高得点を取るにはどうすれば良いか?それには月を取れば良い。月を取って勝った場合は自分の魔がいくつ残っていようと4点貰えるのだ。たとえ魔が残り1個でも等しく4点である
<最後の手が月手魔取だった場合>
将棋でいうところの王手飛車とりで詰んだような状況であるが、この場合、月が取られたとは考えず、魔が取られたと考える。なぜなら配点を考えると当然、月を生かして魔を捨てるはずだからである
逆に、詰ませた側は、そこでゲームを終わらせずに続行することもできる。月を徹底的に追って詰ませる自信があるならば、魔で詰ませるのは配点の関係上、得策ではないからである
<ランティスの名前と能力の対応表>
アルシェ : ソーン
1:リディア扉 :15 ラヴァ色
2:オヴィ跳 :16 ウムトナ縦
3:クリス跳 :17 リーネ跳
4:ギル横 :18 レレゾナ横
5:フルミネア横 :19 ジール横
6:リュウ色 :20 リナ縦
7:メル扉 :21 エケトネ扉
8:ラルドゥラ色 :22 エンナ色
9:ザナ斜 :23 アッシュ斜
10:パール縦 :24 ネーネ跳
11:ミルフ斜 :25 ピネナ扉
12:ファーヴァ塔 :26 ンムト塔
13:ルージュ縦 :27 クノン斜
14:セレン月 :28 クミール月
<駒の並べ方>
駒の名前を使って並べ方を示す。以下はアルシェ側から見た図である。尚、アルシェ側の場合、このように左がパールとリュウになる
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ラヴァ:ネーネ :ピネナ:クミール :エケトネ:リーネ:エンナ
リナ :レレゾナ :クノン:ンムト :アッシュ:ジール:ウムトナ
テームス
パール:フルミネア:ミルフ:ファーヴァ:ザナ :ギル :ルージュ
リュウ:クリス :メル :セレン :リディア:オヴィ:ラルドゥラ
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<シェルト特殊用語>
シェルト盤:xeltoele:シェルトを行う盤のこと。7×7マスで出来ている
マス:kis:シェルト盤に設けられた49升の升目のこと
張る:yol:取った敵の駒の能力をテームスに与えること
テームス:teems:駒を張ることによって使うことのできる駒。敵と共有する
ランティス:lantis:テームス以外の駒
ハルム:hacm:駒の総称
詰む:vist:負ける
方向転換:ker:前衛が方向を変えて能力を変えること
<メルの承認>
シェルト作成者であるメルに、セレンらが勝手に変更した方向システムやらの内容を伝えたところ、「いいんじゃない?面白そうだし」と容易く承認した。ただ、「色と扉を変えたのね。それって昔の体系に戻しただけじゃない。詰まるから面白くないんだよなぁ」と言っていたことが気になった。セレンがフゥシカに教えたものはメルが作ったシェルトの旧版で、そこでは角が端に来ていた。新版の配置はセレンが覚えていなかったため、現在のシェルトは旧版を改良したものになってしまった。また、セレンは変更点を伝えたが、メルは次のルールを承認しなかったので削除した
<後手の一矢>
シェルトや将棋のようなゲームはどうしても後手が若干不利である。そこで、後手だけに与えられた特殊ルールがある。後手は詰みの状態になってもあと1手だけ動かすことができる。例えば敵の攻撃で月手魔取になった場合、次の敵のターンで自分の月が取られたとする。普通はそこでゲーム終了だが、残った何らかの駒で相手の月か最後の魔を取ることができれば引き分けに持っていくことができる。これを後手の一矢といい、ソーンにだけ認められた特権である
メルは「このルールは強すぎるので認められない。その代わり先手と後手を入れ替えた2番勝負を原則とした方が面白い」と言った。作成者であるメルの言葉であるから尊重して、セレンはこのルールを引き下げた
以上、シェルトの説明です。samなど、いくつかの単語が現在のものと違っているので、少し注意が要ります。これはsamtのことです。
下の画像は駒と画像です。布の画像は埃避けですが、駒の初期配置を一々覚えなくても済む便利な道具でもあります。
*2006/12/24 11:59
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