日本では昨年、刺されると死ぬこともある南米原産の猛毒アリ「ヒアリ」が初めて侵入したことが判明し大騒ぎになった。日本の在来アリより凶暴で、定着すれば在来種を駆逐して大繁殖すると懸念されたためだ。結局、初期の駆除が成功し定着には至らなかったが、実は海外で逆の現象が起きていることが京都大などの研究で分かった。日本の在来アリが海を渡って米国の森に侵入、現地のアリを蹴散らし大繁殖しているというのだ。
米国で猛威を振るっているのは「オオハリアリ」。東アジアに広く分布する日本の在来種で、体長4・5ミリ程度の中型アリだ。森の朽ち木にすみ、腹部の先端にある毒針でシロアリばかりを襲って食べる。毒の強さはミツバチと同程度で、人が刺されるとアナフィラキシーショックを起こすこともある。19世紀ごろ、日本などからの貿易船で貨物に紛れて米国に侵入。すぐに定着して大繁殖した。
研究チームは、気候がよく似ている岡山県の7地点と米ノースカロライナ州の6地点で、オオハリアリの生息状況を調査した。すると、面積当たりの巣の数が米国では日本の約2倍と多いことが分かった。同時に、周辺は他の種類のアリの巣がほとんどなく、オオハリアリが在来アリを駆逐して繁殖している実態が判明した。
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