事業部長が語る探求心と独創性 ソフトウェアRevolution
信頼の理由は独創性とユーザー目線の両立
ソフトウェア開発事業部長 見浦晴弥

1988年に入社した私は、95年頃からソフトウェア事業部で手掛けるDTPソフト「EDIAN(エディアン)」の開発に携わりました。 今でこそ印刷物の制作をPCの画面で行い、業界に革命をもたらしたと言われるDTPソフトですが、当時はまだまだ実用性に乏しい製品しかありませんでした。 そんな時代に大手鉄鋼メーカーと共同開発した「EDIAN」は、日本語を美しく高速に組版できる機能性が評価され、大手の印刷会社にも導入される製品となりました。 ヒットの背景には、日本語データベースの先駆けである「桐」を開発した私たちの技術力への信頼もあったと言えます。

管理工学のソフトウェアが市場から根強く支持される理由は、製品の独創性とエンドユーザーを意識したサービスにあると考えます。 ものづくりへの強いこだわりを持ち続けながら、ユーザーの要望にこたえる製品のあり方にも目を配ってきました。 私を含めた管理工学のプログラマたちは任された仕事をそのままこなすのではなく、効率よく進めるための工夫をいつも考えています。 そんな効率化をソフトの設計でも追求してきた結果、際立った個性と使いやすさを両立した製品が生み出されてきたように思います。

事業部長としては、今後は開発するソフトに新たな独創性を注入するためにも、メンバーには自分の頭で考えて、新しいことに挑戦する姿勢をもっと大切にしてほしいし、それができる環境を整えるつもりです。 ただプログラムのコードを書くだけの役割にとどまらない、創造的な仕事ができるプロの集団として、一人ひとりの努力や情熱が尊重される「プログラマファースト」の会社を目指したいと思っています。

主な事業内容

日本語データベース「桐」などコンシューマ向けパッケージソフトの開発・販売、DTPソフト「EDIAN(エディアン)」などOEM提供の企業向けプロダクトの開発・保守、桐ユーザーに向けたSI(システムインテグレーション)サービス「桐SiS」の提供など。

技術の変化にも揺るがない高品質主義
モバイル事業部長 小林弘明

管理工学とモバイル分野との関わりは、PDA(携帯情報端末)用に開発された英PSION(サイオン)社のOS「EPOC32」の日本語化を1996年に手掛けたことに始まります。 当時は普及するかどうかも未知数だったこのOSが、やがて2003年に「Symbian OS」として携帯電話サービスのFOMAに採用されます。 これが起爆剤となってモバイル関連のビジネスが軌道に乗り、今では管理工学全体の売上の45%がモバイル事業になっています。

現在はスマートフォンOSのAndroidや無線通信のBluetooth Low Energyといった新しい技術も取り入れ、モバイルを切り口にした多種多様なサービスを提供しています。 ほとんどの案件がお客様の依頼による開発業務であり、お客様が期待する以上の成果を形にすることで、パートナーとしての確かな信頼関係を構築し、「K3(Kanri Kogaku Kenkyushoの頭文字)品質」とでも呼ぶべきブランド力を育ててきました。 お客様を驚かせ、感動させようとする姿勢は、企業文化として管理工学に根付いているもののように思います。

私自身は1983年に入社してから、マイコンやオフコン、ワークステーションなどの開発を経て、K3のモバイル事業に立ち上げから関わっています。 猛烈なスピードで進歩し続けるモバイル技術と向き合ってきた20年を振り返ってみると、我々は、K3らしい技術者本位の取り組みができる良い事業分野にうまく巡り会えたのだな、と思いますね。

今後は創業以来のベンチャー気質はそのままに、参加しているメンバーに安定した仕事環境と世界最先端の技術に携わる誇りを与えられる企業であってほしいと願っています。 そのためにもモバイル事業部としては、あらゆる分野とつながろうとしているモバイル技術を軸として、ビジネスを新たな領域へ広げることを目標にしていきます。

主な事業内容

モバイル技術を活用した各種事業。無線通信機器のプラットフォームやアプリケーションの開発、研究開発支援、ソリューションシステムの企画・開発、開発者の教育研修など。

かゆいところに手が届くシステムを追求
医療・福祉システム事業部長 齋藤武

医療・福祉システム事業部の主力製品である「Raporte(ラポルテ)」は、精神科病院や重症心身障害児施設(重心施設)向けに開発した電子カルテのシステムです。 2005年に北陸分室が福井県の病院から精神科向けの電子カルテ開発を依頼され、大阪の福祉施設からも同様の相談を受けて、患者情報を医療と福祉の両面から扱えるシステムとして形にしたものです。

運用開始からの11年間で、導入する病院や福祉施設は10施設以上に広がり、現場からの意見やニーズを取り入れながら機能の追加や改善を重ねて、精神科や重心施設の業務の流れ全体をカバーできるシステムに育ててきました。 利用する医療スタッフが患者のケアに専念できるように、入力の省力化や短時間化など「ITの都合」で発生する時間を最小化することを目指して、かゆいところに手が届く使いやすさを追求し続けています。 導入支援から運用、保守まで手厚いサポートを行うことで、お客様のパートナーとして信頼される存在になることを目標として事業を進めています。

私はまだ8ビットコンピュータが主流だった1982年に入社し、企業から依頼されたシステム開発を主に手掛けてきました。 当時から「難しい開発は管理工学に頼め」とお客様に期待され、また我々も他社では手に余る高度な案件に全力で取り組むことで技術を成長させてきた歴史があります。

「Raporte」もそのような挑戦の歩みから生み出された製品の一つであり、事業部長としては、いずれ「桐」に匹敵するような管理工学の代名詞に育てたいという思いがあります。 事業部としても、会社としても、お客様の数や幅を広げながら、ユーザーのニーズを斬新なアイデアで実現する技術者の集まりになることが理想です。

主な事業内容

電子カルテ/オーダリングシステムを中心とした医療情報ソリューション「Raporte(ラポルテ)」の開発と販売。

あらゆるお客様にこたえる技術が新事業を生む
ビジネスソリューション事業部長 柿原範嘉

ビジネスソリューション事業部は、お客様のさまざまなビジネス上の課題を解決するシステム・サービスを提供することを役割とする事業部です。 北陸に拠点を置いて、システム開発とSI、教育システムを軸に活動しています。

管理工学の50年はそのまま、システム開発に取り組んできた50年と言えます。 長年にわたって、多種多様な業種の企業からの依頼を達成してきたことによって、他社には真似できない豊富で幅広い技術とノウハウを培ってきました。 その蓄積を生かすことで、さまざまな条件を抱えるお客様に対して、それぞれの課題解決に最適なシステムをプロの視点から提案し、自社内でワンストップに提供できる点が、この事業部の強みであり、特長だと思います。

SI会社のパートナーとして開発の仕事をしてきた私がK3に加わったのは1998年です。小さい会社ながらありとあらゆる業種のお客様に直接相対して、規模の大きなシステム開発に携わることができるK3の仕事に喜びを感じながら元気よくやってきました。 2015年から事業部長を務めることになり、私より若いメンバーも同じように元気に笑って働くことのできる職場環境を整えたいと考えています。

それを実現するためには、お客様の満足度をこれまで以上に高め、新しいアイデアを売上に結び付けて、事業部としてのビジネスの基盤をより一層固めていく必要があるでしょう。 一人ひとりが未知の分野や技術への好奇心を忘れず、自ら前向きに事業を創造していく姿勢があれば、決して難しい目標ではないと信じています。 モバイルや医療・福祉などがそうだったように、管理工学の次の50年を支える事業も、やはりお客様の課題解決から生まれてくるはずです。

主な事業内容

お客様の依頼によるシステム開発、SI(システムインテグレーション)の提供、校務システムHEURiS(ヒューリス)を中核とした教育システムの提供など、IT技術によるお客様の問題解決サービス。