ドクターY〜外科医・加地秀樹〜[再][字] 2018.01.14
(田波茂男)うっ!うう…。
(田波葉子)あんた?あんたどうしたの!?うう…。
あんた!ううっ…!
(葉子)しっかりして!どうしたの?しっかり!あんた!
(加地秀樹)どうかされましたか?いきなり倒れてずっと苦しがってるんです!
(田波)ううっ…。
ちょっと…ちょっとあんた!そ…そんな…。
ああっ!ううっ…。
飴がのどに詰まって本当に死ぬかと思った。
やだよ…飴?もう大丈夫です。
念のため水を飲んで安静にしてください。
あんたは命の恩人だ!せめてお名前を…。
通りすがりの外科医です。
あっ!どうしてもお礼がしたいならこちらへ。
どうぞご遠慮なく。
これは金に汚い医者の話ではない
群れを好み金を愛し腹腔鏡のスキルと要領のよさだけが彼の武器だ
外科医加地秀樹
またの名をドクターY
どんな方なんですかね?東帝大から来る先生って…。
「加地秀樹東帝大が誇る腹腔鏡手術の第一人者」「政財界の大物や芸能人の執刀経験は数知れず」
(磯野康介)へえ〜。
(尾藤大)すごいじゃないですか!あっおかわりいります?ありがとう。
何やらかしたんだろうな?東帝大で…。
(枝松勇)やらかした?何もなきゃこんなとこに飛ばされないでしょうが。
もしかしてドクターX…。
(小島絵美)ドクターX?お前ねえ…。
なんですか?ドクターXって…。
術式の確立していない危険なオペにも臆する事なく挑戦する伝説の外科医。
大学病院では絶対出世出来ないタイプ。
だからですよ!一流だからこそ組織の中では疎まれてしまってここに飛ばされてきたとか。
(沖田良純)えーっとみんなちょっと集まってくれるかな?東帝大から来られた加地秀樹先生です。
加地ですよろしく。
(拍手)大洗へようこそ!
(拍手)
(チャイム)
(院内アナウンス)「ただ今より加地秀樹先生による総回診を行います」加地先生!加地先生!おじちゃんおばちゃんどうしたの?おじちゃんおばちゃん?すみませんご近所なんです。
健ちゃん。
命助けてもらったんだ加地先生に。
(葉子)一瞬にして原因を見抜き神様みてえな早業だったよ。
医師として当然の事をしたまでです。
(葉子)あの…これ私たちの感謝の気持ちです。
いや…参ったな。
どうぞ。
「大洗の謝礼の」おおっ…!「相場はどのくらいなのかな」フフッ…。
何?これ。
(口笛)
(未知子の口笛)未知子!当たったわよ。
何が当たったの?商店街の福引き。
なんと特別賞。
ジャジャン!わあ!何?「ダイセンペアご宿泊券」。
どこ?それ。
未知子「おおあらい」よ。
だからどこよ?茨城県の海のほう。
ふ〜ん。
海…魚?やだ!晶さん遊びに行きたい!未知子も失業中だからいいかもね。
違う失業中じゃない充電中でしょ?そうね。
いい仕事するためには休みも大事だからね。
いいねダイセン。
(神原)だから未知子おおあらい。
おお…何?
(神原)おおあらい。
なんだって?おおあらい!おおあらい。
はい!
(2人)おおあらい!おおあらい!おおあらい!
(ピアノ)
(ピアノ)
(ピアノ)三船遥香さんか…。
虫垂炎なんですが腹腔鏡でやってみようと思ってます。
アッペねいいんじゃない?加地先生にアドバイスを頂きたくて…。
三船さんは代議士のお嬢さんで音大生。
大きなコンクールへの出場を控えてるんですが…。
代議士のお嬢さん…。
このオペ代われ。
えっ?
(鳴海)まあ加地先生がそうおっしゃるなら…。
待ってください!僕のオペです。
取り上げるなんて…。
アドバイスくれって言ったな。
…はい。
この患者は君の手には負えない。
だから俺が代わる。
以上。
そんな…。
(ノック)失礼します。
(三船勝之)ああ加地先生。
(三船)娘の将来がかかってる。
くれぐれもよろしく。
かしこまりました。
まあひとつよろしく。
あっ!ああそうだ忘れてた。
これはほんのごあいさつの印。
ああいや決してそのようなつもりでは…。
では失礼致します。
加地先生あれが目的だったんですか!?おいどうした?謝礼欲しさに僕のオペを横取りしたんですか?いちいち騒ぐなよ子供じゃないんだから。
僕が馬鹿でしたよ。
あなたの事を一瞬でもドクターXだと思ったなんて!えっ?ドクターX?俺が?なんで?ただの外科医って事か。
いやただの外科医ではない。
腹腔鏡の魔術師加地秀樹だ。
いいじゃないのXだってYだって。
院長。
加地先生が優秀な外科医だって事に変わりはないんだから。
ですよね。
回診行ってきます。
(沖田)はいご苦労さま。
(鳴海)よくわかんない人だな。
金が好きって事だけはわかった。
(絵美)権力や権威も好きそう。
(沖田)果たしてそれだけかね?何しろねYっていうのはXの次の未知数だからね。
(3人)ドクターY。
(田波)加地先生!
(葉子)加地先生!
(田波)いたいた。
(葉子)よかった。
これ野菜。
食ってくれ。
いえ結構です。
(葉子)駄目だよ加地先生。
バツイチだって聞いたから心配で…。
誰がそんな事…!いいがっぺよ。
ほれどうぞお野菜です。
「謝礼厳禁」昨日はうっかり頂いてしまいましたが受け取ると岬先生に怒られてしまいます。
ちょっと何言うんですか?それよか今日は加地先生に相談があって来たんだ。
相談?このところ胸の辺りが痛むんです。
この人検査怖くて嫌だっつうからそんなら加地先生に聞いてみっかって…。
田波さん。
はい。
ちゃんと予約をとって検査してください。
でも…。
健ちゃん予約をとって差し上げて。
ねっ。
ああ…あっ。
すみません。
臓器を的確につかむ切る縫う。
基本的な外科の手技を鉗子を使ってスムーズに行えるよう日々トレーニング。
(枝松・尾藤)はい!こんな感じ。
そうそう…わき締めて。
(磯野)でも私麻酔科医…。
口答えしない。
すみません。
あ〜いいですね。
はい。
よし4分経った。
よいしょ。
謝礼の額で対応に差つけるの本当よくないと思いますよ!さっきだってね…。
岬先生。
若いね青いね岬先生。
あっあれか?今流行りのゆとり世代。
そうですけど何か?いや別に。
そういう加地先生だってバブル世代ですよね?バンバン謝礼もらって「御意御意」って上にへつらって…。
まあまあそう言わずに…。
一度言ってみたら?御意って…。
生きるの楽になるよ。
絶対に嫌です!
(磯野)まあまあ…。
お父様から腹腔鏡でのオペを依頼されています。
ピアノのコンクールは1週間後でしたよね?腹腔鏡なら間に合うように退院出来ますよ。
腹腔鏡じゃなく開腹にして。
でも…。
それから父には言わないで。
それ口止め料。
いいでしょ?私の体の事だから私が決めるの。
御意。
お父様には内緒で開腹手術に致しましょう。
ちょっと加地先生!岬先生。
どうしました?
(沖田)ほう…。
で開腹でやるんですか?わかりません。
父親が謝礼を持ってきたら今度はそっちの言う事聞くんじゃないですか?君ならどうしますか?腹腔鏡と開腹どちらを選択しますか?それは…。
加地先生のやり方を見るのも勉強かもしれない。
彼はうちにはいないタイプの外科医かもしれませんね。
(店員)はいいらっしゃい!すみません歓迎会なのにお待たせしちゃって…。
先に始めましたから。
お疲れさま。
お疲れさまです!
(絵美)かっこいい。
スコッチですか?おっ!
(絵美)大将!
(鯨岡)はいポテトお待ち。
(鳴海)そう…ねえ。
(磯野)意外意外。
加地先生。
んっ?三船さんどうしても開腹でやるんですか?本人の希望だお前も聞いたろ?ああ…はいはいはい。
違いますよね?お金もらったからですよね?医者っていうのはベストの医療を提案するべきですよね?金で患者の言いなりになってどうするんですか?
(磯野)始まったぞ。
すみません。
こいつ昼も面倒くさいんですけど酔うとさらに面倒くさいんですよ。
え〜!僕の父親がね小児科の開業医だったんですよ。
父親の姿ずっと見てきたから小さい頃から自分も医者になるんだって思ってました。
けどやっぱり僕は人を救いたい。
24時間医者でいたい。
人の命を救うのにお金はいらないんですよ!へえ。
「へえ」ってなんすか?
(携帯電話の着信音)鳴海です。
ええ。
先生方みんな一緒です。
えっ田波さんが!?田波茂男さんが倒れて病院に運ばれたって。
病院戻ります!ああ…じゃあ僕も行きます!いい。
酔っ払いは役に立たないから。
ごちそうさま。
加地先生だって飲んでたじゃないですか。
ねえ?
(磯野)そうだよな…。
飲んでみな。
あっウーロン茶だ。
えっなんで?担当の入院患者の手術が控えてるから念のためにってさ。
加地秀樹。
これは…。
田波さん恐らく大動脈炎症候群だ。
(磯野)大動脈炎症候群?特定疾患に定められた難病だ。
大動脈やそれから分岐する動脈や肺動脈に炎症が起こって血管が狭くなったり逆に拡張したりする原因不明の血管炎。
初めて見ました。
何万人に1人の病気だからな。
まずはステロイド療法を行うか。
冠動脈に複数箇所高度な狭窄が認められる。
冠動脈バイパス手術になるかもしれないな。
冠動脈バイパスはうちでは…。
ああ。
東京の本院に送るのがベストだ。
(田波)東京には行かねえ!でも手術が…。
手術もしなくていいからよ!そんな…。
東京なんかで手術したらいくらかかるかわかんねえ!この病気は医療費の助成も受けられるしお金なら…。
金だけじゃねえ!看病だって大変だっぺしこいつの体のほうが参っちゃうべよ。
(葉子)あんた…。
もしここで手術が出来るなら考えてくれる?手術は予定どおり明日。
開腹で行います。
退院まで恐らく1週間はかかります。
当分ピアノも弾けませんが大丈夫ですか?大丈夫って何が?いや〜俺の知り合いにいるんですよ。
オペが好きで好きでオペしてないと禁断症状が出ちゃうって奴が…。
もうイライラしたり周りに当たったりそりゃもう迷惑で…。
三船さんがそんな事になったら担当医としては嫌だなって…。
ピアノ弾かないと禁断症状が出る…?フッ…そんな事あるわけないじゃない。
私はあなたの知り合いとは違う。
ピアノはね好きなんじゃない。
習わされてきたの。
いい先生つけられて期待され続けて…。
コンクールは?出たくて出るんじゃない。
だから盲腸だって聞いて嬉しかった。
これで逃げられるって…。
(ため息)岬先生。
明日の三船さんのオペ助手やってくれ。
予定どおり開腹でやるから。
はい。
田波さんの紹介状書いたのか?東京には行きたくないって言ってます。
お願いします。
加地先生ならなんとか出来るんじゃないですか?なんとかここで手術してやってください。
どうやってだよ?ただでさえ高齢者に人工心肺を用いたオペはハイリスクだ。
ここには低侵襲なオフポンプの器具もないしスタッフだって少ないし…。
僕に出来る事はなんでもやります。
頑張りますから…!そういうのいらない。
手術はチャレンジじゃないんだ。
確かに田波さんは三船さんに比べて貧乏です。
謝礼だって払えないかもしれません。
でもだからって…!そうやってなんでも一生懸命やれば世の中全ての命が救えると思ってるのか?そんなのは医者の傲慢だ。
(電話)はーい神原名医紹介所です。
「あの…大門先生にぜひお願いしたいオペがございまして…」オペ?ええ。
デーモ…いやあの大門先生は大動脈炎症候群のオペ経験ございますか?ございません。
やりたいですよね?やりたいです。
失敗しませんよね?致しません。
もしもしマネジャーの神原と申します。
(不通音)あれ?切れちゃった。
嘘〜!せっかく大動脈炎症候群のオペのチャンスだったのに…。
大動脈炎症候群?どなたから?わかんない。
でもなんかねな〜んか聞いた事あるような声なんだよな〜。
なんかね…。
危な〜!俺は一体何を…。
あ〜っ!ああ…ああ…。
あ〜駄目だ思い出せな〜い!諦めなさい未知子。
ご縁がなかったのよ。
(未知子)う〜ん!ご無沙汰しております。
金沢より学会で参りました原守です。
(神原)あらあら。
あの…これ金沢の素敵なお土産です。
ああ…。
フフフ…どうぞ。
お元気そうで。
誰だっけ?あっそうくると思ってました。
さっき言いましたよね?守!原守です!原守?はい。
あっ…なんか思い出しそう。
ほら未知子!え?ああ…なんか思い出しそう。
なんかヒント言ってよ。
わかった!えーっと原先生といえば?あっ金沢。
うん。
心に寄り添う?うん。
ロシア?スパシーバ…。
そういうんじゃ全然なくてあの…。
あ〜なんだっけ?あ〜なんか思い出しそう!えーっと…きああ…きかか…。
か…か!か?か?か?
(3人)加地…。
(原・神原)秀樹!それそれそれそれそれ!やったー!あっ!ああ〜!やったー!わーっ!やったー!加地秀樹出た!気持ちいい!
(三船)わかってると思うが万に一つも間違いは許されない。
もちろんでございます。
大事な娘の将来がかかってるんだ…。
頼んだよ腹腔鏡のスペシャリスト。
もちろんでございます。
(三船)おいあれを。
はい。
恐縮でございます。
よかったな加地先生に手術してもらえて。
ええ。
無事手術が終わったらお礼は改めて。
改めて恐縮でございます。
では。
加地先生。
はい。
無事に終わったら私からもちゃんとお礼をさせて頂きます。
どうかよろしくお願いします。
御意。
ちょっとおじちゃんおばちゃん何やってるの!?ああ健ちゃん。
世話になったな。
待って。
俺まだ諦めてないよ。
なんとかここで手術…。
(田波)ええ!え?どうしたの?ゆうべ遅くに加地先生が部屋に来てな…。
東京での手術は受けないそうですね。
あ…。
ええ。
いや…それはよかった。
は…?転院手続きって面倒くさいんですよ。
正直田波さんみたいに別に治らなくてもいいって患者さんのために時間割くのはやだなあと思ってたんで。
無駄っつうのか?いや無駄だとは思いませんけどねなんかこう…むかつきますね。
こっちは寝る時間も惜しんでなんとか治療しようと思ってるのに本人に治そうって気がないパターン。
これ特に最悪です。
特にむかつきます。
ひでえ…。
ひどすぎる…。
悔しくてよそのあと一晩中2人で話したんだ。
お金の事はあとでなんとでもなる。
ここで引き下がるわけにはいかねえって!東京で絶対治してくっから。
健ちゃんもあんな奴に絶対負けちゃなんねえぞ!おう!
(葉子・田波)うん!貧乏患者は東京に追っ払って優雅に特患のオペですか。
どういうつもりですか?オペに集中しろ。
ただ今より三船遥香さんの虫垂切除術を始めます。
よろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いします。
(磯野)血圧102の58ハートレート74著変ありません。
メス。
はい。
(電話)はい第1手術室です。
はい。
はい…。
(看護師)はいわかりました。
お待ちください。
加地先生田波さんが駅前で倒れ搬送されてきます。
えっ!?搬送?むちゃだ対応出来ない。
他の病院には全て断られたと。
おじちゃん…。
加地先生どうしますか?
(磯野)先生。
加地先生。
4時間くれ。
え?4時間で必ず戻る。
それまでこの患者には誰も手を出すな。
いいな?大丈夫か?あ…承知しました。
4時間だ。
加地先生どういうつもりですか!?加地秀樹!
(絵美)レントゲン確認して!
(看護師)はい!はーい真っすぐ伸ばして。
加地先生!容体は?
(鳴海)血圧71の50心拍100サチュレーション88。
血管拡張剤と昇圧剤用意して。
はい。
(心電図モニターのアラーム)血圧60切っています!緊急オペだ。
運ぼう。
しかしこの病院では…。
状況が変わったんだ。
やるしかないだろう!
(鳴海)はい!手術を中断したって…どういう事だ!?申し訳ございません。
救急の患者さんが入ってきまして。
何を言ってるんだ!うちの娘より優先すべき患者などいるわけがないだろう!加地先生が戻って来次第すぐに再開致しますので何とぞ…。
待てない待てない。
今すぐ加地を連れ戻せ。
今すぐだ!出来ません。
(三船)何を…!?出来ません。
私たちにとりましてはどちらも大事な患者様です。
今加地先生を連れ戻しては命に関わります。
他の方法を考えます。
準備をしますので三船先生はお待ちください。
他の先生は?鳴海先生は加地先生のオペについています。
他の先生は学会で…。
僕がやります。
元々三船さんは僕の患者です。
やらせてください。
大伏在静脈グラフトの採取任せた。
はい。
メス。
(磯野)岬先生いいんですね?これより三船遥香さんの虫垂切除術を始めます。
よろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いします。
(磯野)血圧110の90ハートレート80です。
メス。
はい。
これは…。
どうしたんですか?虫垂が膿瘍内に入り込んでる…。
ただの虫垂炎じゃない。
虫垂間膜を剥離。
ペアン。
(看護師)はい。
岬先生出血です!出血部位はどこだ!?
(心電図モニターのアラーム)
(磯野)血圧60まで低下。
(枝松)岬先生!どこだ?どこから出血してる!?
(枝松)先生!
(磯野)バイタル戻りません!
(電話)
(看護師)はい第2手術室です。
はい…。
加地先生!岬先生が三船遥香さんのオペを始めたそうです。
何!?虫垂が膿瘍内に入り込んでいて術中出血を起こしていると!ったく何やってんだよあいつ!だから誰も手を出すなっつったのに…。
(鳴海)どういう事ですか?恐らく虫垂癌だ。
(鳴海)虫垂癌!?加地先生から「恐らく虫垂癌だろう。
出血点を確認するように」と。
虫垂癌!?加地先生どうして言ってくれなかったんですか!?虫垂癌の可能性があるって!切らなきゃわからなかったんだよ。
わかったところで俺にしか出来ないオペだ。
「お前に言っても仕方ないだろう」とにかく出血点を確認して圧迫止血しろ。
いいな?だけど…。
やるんだ!お前は医者だろ。
目の前の患者を救え。
いいな?見てろよ…。
加地秀樹!
(鳴海)大丈夫かな?岬先生…。
術中出血の対処は外科医の基本だ。
落ち着いてやれば出来る。
それよりこっち急ごう。
はい。
速い…!吸引。
もっと吸引して。
あ…はい!あった!ここだ!ツッペル交換。
はい。
加地先生!止血は済んだか?はい。
今。
よし代わろう。
はい。
メス。
はい。
虫垂根部を切離。
第1助手吸収糸で結紮して。
はい。
二重結紮だ。
はい。
メッツェン。
もっときつく縛れ。
はい。
お疲れさまでした。
(一同)お疲れさまでした。
本当に…ありがとうございました。
先生は本当に…命の恩人です。
いえいえ。
手術は無事終わりました。
岬先生お疲れさま。
院長…。
いや参ったねえ加地先生には。
(沖田)しかし彼がいなければ2人の命は失われていた。
僕は…いい医者になりたいと思ってました。
お金がいらない医者とかいつでも患者さんの事を考えてる医者とか…。
だけど…。
一番いい医者は命を救える医者なんだ。
すごい手さばきだったよ加地先生の大動脈炎オペ。
こっちもすごかったよな虫垂癌。
はい!加地先生いつから予測してたのかしら。
(鳴海)もしかして最初にCT見た時じゃないか?そうか!それで強引に岬先生と代わったんだ。
さすがドクターY。
やっべ…ファンになっちゃいそう。
熱も下がってきたしだんだん楽になりますよ。
あの…ありがとう。
私ただの盲腸じゃなかったって聞いた。
開腹にしてくれって言ってくれてよかった。
虫垂癌だった場合腹腔鏡よりも開腹のほうが対処しやすいからね。
そうなんだ。
金渡しゃあなんでも言う事聞く医者だと思ったんだろ!バレた?
(2人の笑い声)アイタッ!アイタタタ…。
私来年はコンクール出ようかな。
だって命拾いしたのピアノのおかげでしょ?まあ一理あるね。
そろそろ禁断症状出そうだし。
う〜わもう…。
周りに迷惑かけないでくれよもう…。
(三船)あっ加地先生!加地先生!ハハハハ…。
この度は大変お世話になりました!いえそんな…。
もう本当になんとお礼を申し上げればよいやら…。
いえそんな…。
本当にありがとうございました!いえそんな…。
いえ!そんな…。
あっ!あっ!これは…これは失礼致しました!私とした事が…。
これはほんの気持ちです。
お気持ち受け止めました。
なんだかすみません。
催促したみたいで。
ああいえ…。
では。
(チャイム)
(院内アナウンス)「イノシシ対策委員の皆様は会議室にお集まりください」アチ〜!アチッアチッ…。
ああ〜っ!ハハハ…うまいうまい。
おいおいおいおいおいおい…。
(携帯電話の着信音)
(舌打ち)なんだよデーモン!ちょっとなんで電話に出ないのよ?何度もかけたのに。
あっ!私今から行くわダイセン。
ちょうど宿泊券もあるし。
ダイセンじゃねえよ大洗だよ!Dialogue:0,1167:25:57.65461,1167:25:59.654802018/01/14(日) 15:25〜16:25
ABCテレビ1
ドクターY〜外科医・加地秀樹〜[再][字]
ドクターXシリーズ初のスピンオフドラマ『ドクターY〜外科医・加地秀樹〜』
詳細情報
◇番組内容
腕はいいが金には汚い外科医・加地秀樹(勝村政信)は、大洗の分院に転勤。勤務初日、道端で苦しむ老人を助ける。一方、分院では虫垂炎を患った代議士の娘・遥香のオペを新米外科医・岬が担当することに。だが、加地は遥香の担当医の座を横取り!謝礼欲しさに患者を奪ったと思った岬は、怒り心頭。やがて、遥香の手術の日がやって来た。ところが、加地がメスを握ろうとした瞬間、まったく予期していなかった事態が発生し…!
◇出演者
勝村政信、三浦貴大、宮脇咲良(HKT48・AKB48)
【特別出演】米倉涼子、岸部一徳、鈴木浩介
◇ナレーター
田口トモロヲ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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日本語
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