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 深海から山頂まで、人は地上のあらゆる場所に到達しつつある。そしてその矛先は地下へと向けられている。噂の地底人とかいるかもしれないわけだし。

 アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)では、この度「サブTチャレンジ(Subterranean Challenge)」というイベントを発表した。

 これは世界各地から参加者を募り、地下世界の移動・マッピング・調査を可能にするシステムの開発を競わせるコンテストである。

 「サブTチャレンジ」の目的は従来想像不能だった地下での作戦における状況認識能力を向上させることだ。
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DARPA Subterranean Challenge


参加者たちは、危険に満ちた未知の地下世界を移動するという難問に挑む


 「兵士や緊急要員が地下環境において直面する大きな制限の1つは、状況認識の欠如です。我々は足の下にあるものをよく知りません。DARPAサブTチャレンジの目的は従来想像不能だった地下での作戦における状況認識能力を向上させること」とDARPA戦術技術局のプログラムマネージャー、ティモシー・チャン氏は声明を出している。

 参加者たちは、危険に満ちた未知の地下世界を移動するという難問に挑むことになる。


優勝賞金は200万ドル(約2億2000万円)


 競技には2部門ある。1つはシステム部門。こちらは物理コースを用いて、ハードウェアに基づいた解決法を開発せねばならない。

 もう1つはバーチャル部門。シミュレーションコースを用いて、ソフトウェア開発を競い合う。

 2021年を予定する決勝戦では、人工トンネル網、自治体の地下輸送システム、地下天然洞窟網という3つの環境における移動技術を競う。優勝賞金は200万ドル(約2億2000万円)。申し込みの締め切りは2018年1月18日である。事前登録が必要だそうで詳細はこちらから。

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 「ロボット工学、生体システム、自律システムの開発は臨界点を迎えている。今やそうしたシステムも思い描けるようになりました」

 「洞窟やトンネルを回避したりせず、代理機器を用いて、そこをマッピングし、利用可能性を評価することが可能になりました。サブTチャレンジでは、科学界・工学界あるいは一般から人材を招き、その創造性と解決能力でもって新技術の開発や到達不能だった場所を到達可能な場所にするコンセプトの発案に手を貸してもらいます」とと戦術技術局のフレッド・ケネディ局長はコメントしている。

 もしかしたら近い将来、地底での未知との発見とかあるのかもしれないと思うと、ワクワクするな。

References:.darpa.mil / scientificamerican / mysteriousuniverse/ translated by hiroching / edited by parumo
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