「嫁へ行くつもりじゃなかった」(大和書房)など、自身の結婚体験や「腐女子」ぶりを赤裸々につづった本で人気の文筆家・岡田育さん。現在は米ニューヨーク・マンハッタンに住む岡田さんが、連載コラム「40歳までにコレをやめる」をスタートします。
「第二の故郷」ニューヨークで生活
岡田さんは、2004年に出版社に入社し、婦人雑誌や書籍の編集などを担当。12年に退社してフリーになった後は、ウェブ媒体を中心に、サブカルチャーなどに関するエッセイや評論を次々と発表してきました。また、朝の情報番組「とくダネ!」(フジテレビ系)でコメンテーターを務め、社会をにぎわす話題にクールな視点で斬り込んで、注目を集めました。
「原稿を書いてメールで送る仕事なら、場所に縛られることはない」と、15年に、夫とともにニューヨークに移住。「世界各地からこの街に集まってきた人たちの多くは、カルチャーショックを受けたり、『自然に囲まれた故郷が恋しい』と嘆いたりしていますが、私はこのくらいゴミゴミした都会の方が落ち着きますね」
元々ニューヨークとは縁がありました。「育」という名前も「紐育(ニューヨーク)」にちなんでいるのだとか。「両親が、学生時代を過ごした大好きな街の名を娘につけたんですよ。子供時代に初めて訪れた時から、第二の故郷のように感じています」
現地では、「言葉の壁を越えていくスキルを身につけたい」と、美術大学に入学し、グラフィックデザインを学びました。卒業した今は、執筆活動のほか、デザイナーとしての活動も開始するなど、仕事の幅を広げています。「日本でしてきた仕事と英語圏での活動が、いずれ一つに結び付くといいなと考えています」
「すべきこと」より「すべきでないこと」を意識
新連載コラムのタイトルは「40歳までにコレをやめる」。2年後に40歳を迎える岡田さんが、「肩の力の抜けた、素敵な50代、60代になるため」に、日常生活の中の様々な「やめること(既にやめたことも含む)」をつづっていきます。
限られた時間を有効に使うためには、「すべきこと」よりも「すべきでないこと」に意識的でいなさい――。20代の頃、岡田さんはある書物で、そんな人生訓を目にしたといいます。
「人間、若いうちは特に『あれもしたい』『これもしたい』と欲張ってしまうもの。そして、有能な人ほど『何でも自分でデキるんだ!』と余計な仕事まで背負い込んでしまいがちです。かたや、私は怠け者なので、『世の中には、わざわざやらなくてもいいことが多いはずだ』と考えています。連載を通じて、悪い習慣を断ち、クヨクヨ悩む時間を減らし、時にはお金で解決しながら、雑念や煩悩を払っていきたい」
【あわせて読みたい】
「ていねいな暮らし」できない自分に罪悪感(岡田育「40歳までにコレをやめる」)
バッグの重い女性は恋愛で損をする?
40代が境目に? 配偶者を何と呼びますか
嫁へ行くつもりじゃなかった [ 岡田育 ]
|