経済評論家の三橋貴明氏が10代の妻へのDVで逮捕され、8日に釈放された。
ネットでは大変な話題となり様々な反応が見られたが、その中でもトップレベルでアホ臭い反応を示したのが新潟県の米山隆一県知事だ。彼曰く、「理屈を超えて他国をあげつらう人の矛先が、ある時、身近な人や、我々他人に向けられない保証などどこにもない」と、三橋貴明氏が日頃から韓国に批判的であったことを理由に、その矛先が妻に向けられたというのだ。
まるで「ヘイトクライム」とでも言いたげだ。
被害者置き去りの陰謀論
分かりきった話ではあるが、今回の三橋貴明氏の逮捕は夫婦喧嘩によるDVであってヘイトクライムではない。9月と11月にも警察に通報され警告を受けていたこともあり、DV被害として深刻に受け止めなければならない事案だ。これを安易に政治思想などと結び付けることは大変危険なことで、本来のDVの原因から目を逸らしてしまう事にもなる。
この件を巡っては様々な陰謀論などが囁かれ、三橋貴明氏が昨年の12月13日にブログで「近い将来、わたくしに何らかの「スキャンダル」が出るか、痴漢冤罪で捕まるか、弊社に国税が来るのは避けられないでしょう。」と予告していたことも話題になっている。
多分に漏れず、米山隆一県知事の投稿にもそのようなコメントがぶら下がっている。
2017年12月13日のブログ|三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」
三橋貴明氏のブログ12月13日
しかし、これは典型的な陰謀論であり、三橋貴明氏本人も釈放後(被害届取り下げ)に暴行の事実を認めて反省の弁を同ブログで述べている。政権の陰謀で夫婦喧嘩など起きないし平手打ちもしない。ある意味で逮捕は当然で三橋貴明氏の自業自得でもある。これを「ハニトラ」などと被害を受けた妻を中傷する投稿もSNSで目立つが、荒唐無稽で根拠は何もない。
一方で、三橋貴明氏は報道の過熱ぶりに関して「腑に落ちない」としているが、警察からマスコミへのリークなど日常茶飯事で著名人が早朝に逮捕され当日の昼過ぎまで情報が流れなかったことは、むしろ「遅い」ほうだろう。移送や釈放の日時もことごとくリークされ、聴取を受けて疲弊した姿をマスコミに晒すのは最早定番となっている。
無論、これが良い事とは言えないが・・・
いずれにしても、これを「政権の陰謀だ」「ヘイトクラムだ」と騒ぐことはDVに苦しむ被害者を置き去りにするだけ。少なくとも公人である米山隆一県知事は、この件を受けて考えるべきは「DV」であって、政治的な対立軸への批判ではない。
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